★阿修羅♪ > 国家破産45 > 655.html
 ★阿修羅♪
(日本農業新聞論説)量的緩和を受けて〜JAは「地域と運命共同体的な関係にある」
http://www.asyura2.com/0601/hasan45/msg/655.html
投稿者 heart 日時 2006 年 3 月 20 日 13:32:25: QS3iy8SiOaheU
 

JAの融資事業/地域密着で機能強化を

 金融政策の量的緩和の解除で金利を中心とする本来の金融政策に戻り、金融機関の貸し出し競争が激しくなると予想される。メガバンク(大銀行グループ)も地域密着型金融を目指し、新しい金融商品を開発し、農業・農村市場への参入に力を入れ始めた。だがこの分野の融資は、本来JAの役割である。組合員や地域の人が、営農や生活に必要な資金獲得のために設立した組織本来の意義を再認識し、地域に密着した金融事業を強化したい。
 
 JAは一定の地域を営業基盤とし、農家や住民などに金融サービスを提供する「地域協同組織金融機関」だ。設立の基となる法律は異なるが、地域には同様の金融事業を営む組織に漁協、信用金庫、信用組合、労働金庫などがあり、自主・自立、相互扶助など組織・運営における協同組合の理念で共通している。
 
 当該の地域を離れては営業が成り立たない。これがメガバンクとの大きな相違点の一つであり、地域と運命共同体的な関係にある。従って、効率性や収益性をある程度犠牲にしてでも組合員や会員、あるいは地域住民へのサービスを行わなければならないという性格を持っている。
 
 だが、事業のメーンである貸し出しの現状は心細い限りだ。2005年3月末のJAの都道府県別の貯貸率は平均が26.8%で、トップの東京で40.3%。一方、信用金庫は同57.8%、信用組合が58.8%、労金が67.2%。構成する会員・組合員や対象とする地域の条件が異なるので、単純には比較はできないが、JAは他の協同金融組織と比べ、地域への融資で十分な機能を果たしているとは言い難い。
 
 今、地方ではきめ細かい資金融資が求められている。長引く不況で疲弊した地域経済を立て直すための商店や中小企業向け経営資金、リストラで職を失った人、収入の減った人には生活資金の融資が必要だ。農業面でも同じ。JAグループは、認定農業者や農業法人、集落営農組織など担い手となる経営や組織に対し、新たな金融商品を開発し、取り扱いを始めている。これを機会に生活面も含めた融資事業を一層強化する必要がある。
 
 全国でもトップレベルにある福岡県のJA筑紫は、05年3月末で69.7%という高い貯貸率を誇る。かつて農住事業に取り組み蓄積したノウハウを生かし、住宅ローンを中心に推進、地域金融機関としての地位を固めている。綾部哲具組合長は「地域があってのJA、地域が元気だとJAの元気になる」と地域との一体感を強調している。
 
 こうした先進的なJAや、地域では競合する面もあるが、高い貯貸率を持つ信組や信金などの取り組みから学ぶことも少なくない。足元の地域に密着した金融事業を強化し、地域経済・地域農業の再生に貢献するべきである。

[2006年03月18日付]
http://www.nougyou-shimbun.ne.jp/column/0603/18.html

 次へ  前へ

  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ HOME > 国家破産45掲示板


  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。