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□香港ドルと人民元の関係に注目/村田雅志|サーチナ
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投稿者 white 日時 2006 年 4 月 13 日 20:09:35: QYBiAyr6jr5Ac
 

□香港ドルと人民元の関係に注目/村田雅志|サーチナ

 http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1846701/detail?rd

香港ドルと人民元の関係に注目

グローバル投資のポイント 第3回−村田雅志
 人民元がジリジリと値を上げています。10日の人民元レート(対米ドル)は、一時8.0020元/米ドルまで上昇し、昨年7月21日の切り上げ後の最高値を更新しました。その後は、心理的な節目である7元台が意識されたためか、やや伸び悩んだものの、10日の午後6時30分現在(日本時間)の人民元レートは、8.0055元/米ドルと高水準を維持しております。
■キーワードは「金利」
 ここ1、2年、為替市場では「金利」が為替レートの先行きを決めるキーワードとなっています。たとえば、ここにA国とB国があったとします。そしてA国の金利は10%、B国の金利は1%とします。この状況の場合、B国の銀行に預金するよりもA国の銀行に預金した方が、より多くの利息を受け取れることになります。よって、世界の資金は、A国の銀行に預金しようとA国の通貨を買い、B国の銀行の預金を引き上げようとB国の通貨を売る傾向が強まります。つまり為替レートは、A国通貨高・B国通貨安、の方向で推移することになります。
 では次に、日本と米国の金利を考えてみます。昨年の今頃の日本は、量的緩和政策が継続中で短期金利はゼロ金利と呼ばれるくらい低い水準にありました。一方、米国では政策金利であるFFレートが2.75%と日本に比べれば高いものの、過去のFFレートに比べれば低い水準にありました。その後、米国は利上げを何回も実施します。米国のFFレートは、ほぼ毎月のように0.25%ずつ上昇し、現在では4.75%と1年前に比べて2%も金利は上昇しています。ところが日本では、先月に量的緩和政策が解除され、長期金利を中心に金利は上昇を続けているものの、米国ほどのペースで上昇しているわけではありません。
 ここでドル円レートをみてみましょう。昨年の今頃のドル円レートは108円/ドル程度の水準でしたが、現在は118円/ドル後半と10円以上のドル高・円安となっています。こうしたことから、為替市場は、日本と米国の金利の動きに注目し、金利の高い米国の通貨(米ドル)を買い、金利の低い日本の通貨(日本円)を売る動きを強めたと解釈できます。この考え方は、先にご紹介したA国とB国の例と同じものといえます。
 では、このA国・B国のロジックは人民元レートでも適用できるのでしょうか?
■人民元レートを動かすロジックとは
 昨年の今頃の中国の短期金利(インターバンク・オーバーナイト金利)は1.9%程度でした。現在の短期金利水準は1.3%程度ですから、1年間で0.6%程度低下したことになります。一方、米国の金利(FFレート)は、先にご紹介したように1年間で2%上昇しました。よって、人民元レート(対米ドル)は、A国・B国のロジック(金利が高い国の通貨は買われ、金利の低い国の通貨は売られる)とは逆の動きを示したことになります。
 もちろん、為替レートは1つの単純な理論・ロジックで決まるものではありませんので、A国・B国ロジックが通用しなくても不思議ではありません。ただ、できることなら、そこで思考を中止せず、現在、人民元レートを動かすロジックは、金利の高低ではなく、何であろうか?と想像してみることです。
 一般的なロジックの1つは、米国と中国の貿易構造の違いがあげられます。ご存知のように中国は巨大な貿易黒字を有する一方で、米国は巨大な貿易赤字を有しています。貿易黒字の国は、海外で得た外貨を自国通貨に換える圧力が高く、貿易赤字の国では逆に外国に支払うために自国通貨を外貨に換える圧力が高いです。この1年で中国の貿易黒字と米国の貿易赤字がともに急ピッチで拡大していることも考えると、人民元レート(対米ドル)が人民元高・米ドル安で推移するのも納得がいきます。
■香港ドルと人民元
 また、個人的には香港ドルと人民元の関係に注目しています。先ほどご紹介したように人民元は対米ドルに対して高くなっている一方で、香港ドルは米ドルに対して固定されているため一定です。この結果、人民元は香港ドルに対しても上昇しています。
 香港と中国の関係は、微妙なところもありますが、政治的には統一の方向で推移しておりますし、経済的にも統合化の方向でビジネスは進んでいるようです。このまま香港と中国の統合化、という流れが続くのであれば、通貨も統一化の方向で推移すると考えるのが自然であり、香港ドルに対する人民元レートは1に近づくのでは?と私は考えています。もちろん私の考えは、かなり長期的な考え方ですので、短期的な為替レートに影響を及ぼすとはいえません。ただ、人民元レートの「目安」を考えるには、それなりに役立つロジックかと勝手ながら考えています。
 ちなみに現在の香港ドルに対する人民元レートは約1.032元/香港ドル。仮に人民元=香港ドルとなる、と仮定すれば、人民元は長期的には現状水準より3.2%程度切り上がる、といえます。はたして私の勝手な想像は現実のものとなるでしょうか。(執筆者:村田雅志)

【執筆者】
村田 雅志(むらた まさし)
株式会社GCIキャピタル チーフエコノミスト
三和総合研究所、三和銀行にて機械アナリスト業務に従事後、1998年より三和総合研究所(現在の三菱UFJリサーチ&コンサルティング)エコノミスト。2004年にGCIアセットマネジメントに移籍。2005年より現職。主な著書として「景気予測から始める株式投資入門」(パンローリング)「絶対リターンを目指すオルタナティブ投資」(すばる舎)など。

【為替・グローバル投資の情報サイト「Klugクルーク」】
http://www.gci-klug.jp/

【近況】
東京の最近の気候は、三寒四温という言葉がピッタリの様子です。季節の移り変わりを実感できるのは大変喜ばしいことですが、服装を最適化するのに苦労するのが難点といえば難点でしょうか。

2006年04月13日10時06分

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