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職場から  終身雇用制の崩壊が責任の体系を崩してしまった  【SENKI】
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投稿者 愚民党 日時 2006 年 4 月 29 日 15:54:59: ogcGl0q1DMbpk
 

職場から

終身雇用制の崩壊が責任の体系を崩してしまった

http://www.bund.org/culture/20060505-1.htm


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次々とやめる派遣・アルバイトに仕事を教え続ける日々

星野 歩

 「この人は、どのくらいの期間働いてくれるのだろう/働いてもらおう」。そう思いながら派遣社員に仕事を教える日々が続く。私の職場は、正社員14人に対して、派遣、アルバイトあわせて10人。年々派遣社員やアルバイトの割合が増えている。

 同じ仕事をしている人の内訳が、正社員=私1人、派遣2人、アルバイト1人。以前は、社員3人、派遣1人、アルバイト1人だった。しかし社員の1人が定年退職し、もう1人が産休・育休に入り、その代わりに新たに派遣を入れることになった。

 以後、2、3ヶ月ごとに派遣社員が入れ替わる様になってしまい、昨年1年間はそうして5人に仕事を教え、そして迎えた新年度、また新しい人に仕事を教えている。現場としては正社員を雇ってほしい! と切実に思う。それは決して派遣社員が無責任だからとかいう問題ではなく、そもそも有期雇用というあり方が、人間らしさを失わせると感じるからだ。

 正社員だって辞めるときは辞める。中にはひどい辞め方をする人もいる。皆が皆責任感を持って仕事をしているとは言えない状況もある。しかし正社員であれば、「長い目で見て」教育し、お互いの信頼関係を築きながら会社全体のこと、今直接やっていることではなくても知っといた方がいいと思うようなことを教えあえる。また、今いる部署だけでなく、将来はどんな部署で仕事をしたいかなども含めて、日々の仕事を行う。

 しかし派遣社員だと、たとえ本人が長く勤めたいと思っても、最長で3年(それ以上お願いすると正社員として雇わなければならなくなるし、時給があがってしまうから)だ。その間同じ仕事だけをやってもらうと、慣れてだれてきてしまうので、徐々に質、量ともにアップしつつ、かといって最終的には責任を取れるわけではないので、そこまではできませんとなることも多い。

 また、やってくれるからといって全面的に依存してしまうと、辞められる時大変になる。悩みは尽きないのだ。自分が入社した十数年前は、本社にいたのだが、社員約200人に対して派遣社員2人だった。何だか隔世の感がある。今は約半数である。この先、どうなってしまうのだと思う。

派遣社員はどのくらいいるのか

 総務省の「労働力調査」04年によると、非正社員(パート、アルバイト、派遣社員、契約社員等)の数は約1564万人にのぼる。全労働力人口(5372万人)の29・1%を占め、働く人の3人に1人が非正社員だということだ!

 厚生労働省の「平成15年就業形態の多様化に関する総合実態調査結果の概況」によると、正社員のみの事業所は24・7%。正社員および非正社員のいる事業所は71・6%となっている。「非正社員」の内訳は、パートタイム労働者が57・7%と、一番多く、続いて嘱託11・3%、契約社員10・3%、派遣労働者7・6%。この調査は14の産業で行っているので、製造業やサービス業等でパートタイム労働者を雇うところが多いということだ。

 日本的雇用形態とされてきた終身雇用と年功序列も、全ての人に適用されてきたわけではない。もともとは男性社員の周りに補助的な仕事をする人として、給料の安い女性社員が置かれていた。

 しかし、これほどまでに非正社員が増えたのは、95年、日本経営者団体連盟(日経連:当時)が「新時代の日本的経営」と題した提言を発表したのによる。バブル崩壊後の不況下、右肩上がりの経済成長が望めないとして、終身雇用、年功序列賃金という日本型雇用慣行の大幅な見直しを打ち出したのだ。

 当初は働く側にも、「会社人間」にならず、勤務時間を限定したいといった価値観の多様化が進んでいるので、労働者のニーズにも沿ったものという評価があった。しかし実状はどんどんかわり、厚労省の調査によると、非正社員がその就業形態を選んだ理由(複数回答)として、派遣労働者は第一に「正社員として働ける会社がなかった」を40%があげている。「家庭の事情や他の活動と両立しやすい」23・5%、「組織にしばられたくない」23・1%に比べてダントツに多く、仕方なく選んだということがいえるのだ。今後の働き方として派遣社員の31・2%が他の就業形態に変わりたいと回答し、うち、88・3%が正社員に変わりたいと回答している。

 不況下、使用者側が人件費を削減し、必要なときにはいつでも解雇できるような仕組みを要求し、政府はそれに沿った形で労働法制を変えてきたのである。こうした中、私の職場のように、正社員ではなく派遣社員が増えたところが多くなっているわけだ。そしてそれは、「働き方の多様化」といえば聞こえはいいが、実際には「非正社員」に非常に不安定な働き方を強いているのである。そして正社員も、決して安心して働ける環境であるわけではない。いつ派遣社員に置き換えられるかとびくびくしているのだから。こうした状態の継続は決して日本企業の足腰を強めないだろう。

(著作権管理会社職員)


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働く女性は増えたが多くは非正規雇用

渡辺こころ

 働く女性の社会進出が進んでいるとは言われているが、その背景には非正規雇用の増加という状況がある。結婚を機に、正社員から派遣社員に転職する女性も多い。働く女性の事情によって選択肢が増えること自体はいいことだろう。2002年の総務省の就業構造基本調査では、女性の非正社員は53%と半数を超えている。正社員と非正社員の比率が逆転したのだ。しかし日本では非正社員の労働環境が未整備で、正社員との間に給与面、待遇などの差がある。

 「人件費削減のため正社員代わりにパートが使われる『呼称パート』と呼ばれる層も出てきた」(『日経ウーマン』2006年3月号より)。

 これはフルタイムで働き、責任も正社員並みに負わされているのにもかかわらず、会社側から「あなたはパート」と呼ばれ待遇を差別されている人たちのことだ。

 私の勤めるガス会社に昨年の4月に入社した新入社員が2人いた。2人とも正社員として採用されたが、1年足らずで会社を辞めてしまった。1人は大卒の男性でガス工事や修理など現場の仕事を担当していた。もう1人は短大卒で私と同じく事務仕事をやっていた。

 何で辞めてしまったのか? 男性については詳しい事情は分からないが、新入社員の女性は初め職場の人間関係に悩んでいた。直接的には年上の女性との接し方に戸惑い、ちょっとしたことで怒られることに耐えられない、という感じだった。まだ短大を出たばかりというのもあるが、一方的にその女性とうまくいかないから仕事を辞めたいと結論を出すのは、早すぎると感じた。

 事務仕事は地道な作業だ。時期によっては電話が多く鳴るので、その対応に追われて自分の仕事ができなくなることもしばしばある。新入社員が入ってもつきっきりで教える余裕がなければ、新しい人を定着させるのは難しいと思う。会社として社員を育てるという雰囲気があったのかどうかなど、考えるべきことはいくつかあるだろう。

 ガス会社ということもあり、日曜にも出勤したり、1年目は有給休暇が少ないので、他の人より休みが少ないと感じたのかもしれない。それを考慮に入れても、辞めていく側の仕事に対する考え方が甘いと感じることもあった。アルバイトではないのだから、嫌になったからすぐに辞めるということは、一社会人として責任ある態度ではないと思う。辞めるのは簡単だが、周りの人に仕事を引き継いだりする時間も必要で、最低でも1ヵ月前には会社に伝えるのが一般的な常識だろう。それを周りが説明して、新入社員はぎりぎりの1ヵ月前(正確には3週間前)に上司に辞意を伝えた。結局彼女は新しい仕事を探していて、会社を辞めた翌月から派遣社員として勤めることになったらしい。

 もう1人の新入社員の場合はもっと急で、ある日突然スーツ姿でかしこまっていると思ったら(普段は作業着のような制服を着ているので)、「今日で辞めさせてもらいます」と、荷物を片付けて出ていってしまった。

派遣でも対等に扱われる必要

 会社では正社員だけでなく事務に派遣社員を雇っている。正社員がすぐに仕事を辞める一方で、派遣社員の権利はないがしろにされていることも他方では起きている。

 2年ほど前、長年勤めていた事務の女性が急遽仕事を辞めてしまい、ちゃんとした引継ぎもなく周りが困惑していた。会社の上司に以前から目の敵にされて、とうとう堪忍袋の緒が切れたらしい。そこで上司は派遣社員を雇って人員不足を解消しようとした。派遣社員さんに仕事を手探りで教えながら、なんとかやりくりできた。派遣さんはどんな仕事も引き受けてくれて、大いに助かった。1年近く経ち仕事にもだいぶ慣れてきた頃、男性のやっているガスの入居時の立合いを一緒にやるようになっていた。

 その派遣さんが体調不良で休みがちになり、妊娠していたことが分かったのだ。それを会社側に伝えると、次回の契約の更新はしないということになった。本人は妊娠しても、しばらくは働きたいと意志を持っているのに関わらずである。契約を打ち切る理由は、妊娠したら外に出る仕事ができないからということらしい。会社のやり方に疑問を持った。事務の仕事なら妊娠していても無理をしなければぎりぎりまでは働ける。そもそも今まで外に出る仕事は、女性では特殊の技能がある人以外はやっていなかったので、もちろん私もやったことはない。

 妊娠したということはあるにせよ、派遣社員だからと簡単に契約を切ってしまう会社のやり方には、やりきれない気持ちになった。派遣社員と正社員では給与体系が違うため、ボーナスの出る時期はやはり気を使う。仕事の内容も就業時間もほぼ同じなのに一方はボーナスが出て、もう一方は出ないのだ。

 派遣社員を雇うのは短期的にはコスト削減や人員不足を解消するかもしれない。しかし長期的には長く会社に勤める社員を育成することにはならず、正社員が派遣社員が代わる度に、同じことを繰り返し教えたりする労力がかかる。非正社員の労働環境を改善することが大きな課題だ。正社員も派遣社員も対等に扱われるようになってほしいと思っている。

(OL)


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年収で4倍の差! フリーターの収入は低すぎると思うが

草場 薫

 フリーターの平均年収はたったの106万円。UFJ総合研究所が2004年3月4日に発表した「フリーター人口の長期予測とその経済的影響の試算」というレポートだ。それによればフリーターの平均年収は正社員の387万円に対して106万円だ。生涯賃金は同2億1500万円に対して5200万円。年金受取月額は同14万6000円に対して6万6000円と試算されている。

 今や若者の5人に1人がフリーターとも言われるが、フリーターが正社員として雇用されないことによる経済的損失は税収で1・2兆円、消費額8・8兆円、貯蓄3・5兆円の各減少、GDPにして1・7%の押し下げになると分析されている。

 90年代に登場したフリーターは現在、内閣府の統計でも417万人に及ぶ。かつては仕事に縛られない自由な生き方の代名詞であったが、現在では意味合いがやや異なる。内閣府の定義によれば、これには従来のパート・アルバイトに加えて派遣社員、就業意志のある無職者も含まれる。

 雇用環境の規制緩和で、これまで正社員が担っていた職種が派遣労働に取って代わられるなどし、また「失われた10年」といわれるバブル不況の中で職に就けない/就かない若者が急増して、フリーター人口を押し上げたのだ。しかし年収106万円は普通に考えても生計を営める額とはとても思えない。

 先にあげた経済的損失は、見方を変えれば企業が節約できた人件費ということになる。単純に合計すれば13・5兆円と莫大な額にのぼるが、これらを原資に企業はコスト削減・設備投資、内部留保の蓄積を実現しているといえる。やや脱したといわれる不況にしても国民に痛みを求める「構造改革」が、中国の高成長を背景としつつ、実際には労働者の賃下げやサービス残業・非正規雇用などの形で、企業の競争力を下支えさせているに過ぎないのだ。

ワークシェアとセーフティネットの充実が課題

 そもそもフリーターの登場は、アルバイト収入でもそこそこの収入が得られ、また親元暮らしで一定の生活基盤が確保されている事などを背景に、企業に長時間拘束される「正社員的生き方」ではない生き方を目指すところに積極性があった。典型的な例ではミュージシャンや劇団員などは今でもフリーターが多いだろう。

 また派遣労働市場の拡大も、転職とスキルアップによって市場価値を高めたいという労働者のニーズがなければ成立しなかった。転職を歓迎しない日本的雇用環境に、たしかに「フリーター」の登場が風穴を開けたのである。そして昨今の大企業神話の崩壊は若者フリーターの一層の増加を促した。

 ところがこの「自由な働き方」が、企業にとってはまことに都合の良い人件費抑制と雇用の調整弁になってしまった。企業は非正規雇用を拡大することにより、雇用保険、社会保険の企業負担を抑制することが出来る。更に劣悪な賃金、リストラやサービス残業の強制なども、このシステムの下では許されるのである。

 また、フリーターの中でも単純作業に従事したものは、その期間の職能が蓄積・評価されない。結果、正社員として雇用される機会は閉ざされていく。自由な生き方であったはずのフリーターは、結局企業の安全弁へと陶冶されていってしまったのである。

 もちろんそうは言っても、市場原理主義の拡大下、例えば1千万円以上の売上に対し消費税がかかるようになった(これまでは3千万円)。その結果税金負担に耐えきれず中小企業では人件費にシワ寄せがいく以外なくなっている。そういう厳しい事情があることもわかるのだが。

 それにフリーターの権利獲得には労働運動は興味を示さないという事情もある。ワークシェアによる雇用の拡大は既存の正社員の賃下げとも直結する。正社員とフリーターの利害が対立するのだ。いずれにせよ、フリーターであっても展望を持って生きられるような労働環境が整備されていく必要があると思う。

(コピーメンテナンス会社社員)


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(2006年5月5日発行 『SENKI』 1211号5面から)


http://www.bund.org/culture/20060505-1.htm

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