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「為替」 米FRB議長の住宅市場懸念発言で債券利回り低下、ドル軟調110.33円／ニューヨーク外国為替市場概況
「米FRB議長の住宅市場懸念発言で債券利回り低下、ドル軟調110.33円」ニューヨー
ク概況 2006年5月19日（金曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子／片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:31JST 「米FRB議長の住宅市場懸念発言で債券利回り低下、ドル軟調110.33円」
【ロンドン市場概況】
18日のロンドン外為市場では、欧州通貨の買い戻しが優勢になり、ユーロ・ドル
は1.2766ドルから1.2802ドルまで上昇、ドル・スイスは1.2126フランから1.2102フ
ランまで下落、ポンド・ドルはイギリスの4月小売売上高が上昇したこともあり、
1.8842ドルから1.8908ドルまで上昇した。買い一巡後、ユーロ・ドルは1.2771ドル
に反落、ポンド・ドルも1.8861ドルに反落、ドル・スイスは1.2138フランまで上昇
した。ドル・円は、ユーロ・円が141円68銭まで買い戻された際に110円90銭に上
昇、欧州通貨の買い戻しをきっかけにしたドル売りで110円55銭まで下落し、ユー
ロ・円の一段高で110円98銭まで上昇した。ユーロ・円は141円45銭から141円88銭ま
で上昇した。
【経済指標】
英・4月の小売売上高指数：前月比+0.6％（予想+0.5％、3月+0.9％←+0.7％）
【要人発言】
アルムニア欧州委員会委員
「世界と欧州の経済は順調に拡大、欧州は構造改革が必要」
「ユーロの動向には注視する必要があり、為替相場の無秩序な動きは避ける必要が
ある」
シュタインブリュック独財務相
「ユーロの上昇はドイツ経済には管理可能」
【金融政策】
アイスランド中銀
「政策金利を75ベーシスポイント引き上げ12.25％に」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：111円23銭、ユーロ・ドル：1.2768ドル、ユーロ・円：141円98銭、ポン
ド・ドル：1.8845ドル、ドル・スイス：1.2140フラン
【ニューヨーク市場概況】
18日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は予想を上回る米失業保険申請件数
やバーナンキ米FRB議長の「米不動産市場の減速は明確である」との発言を受けた債
券利回り低下に伴い111円23銭から110円33銭まで下落したが、リッチモンド連銀総
裁が「インフレは連銀容認レンジを突破した可能性がある」と述べたほか、フィラ
デルフィア連銀景気指数が予想を上回った事から110円80銭前後まで反発して引け
た。
ユーロ・ドルは米金利低下を受けて1.2763ドルから1.2860ドルまで上昇し、ほぼ高
値1.2850ドル前後で引けた。ユーロ・円はショートカバーが押し上げ141円54銭から
142円44銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.8837ドルから1.8948ドルまで上昇した。
ドル・スイスは1.2155フランから1.2047フランまで下落した。
【原油市場】
原油相場は一旦67ドル台まで下落後に反発した。約1ヶ月ぶりに68ドルを割り込ん
だことによる調整一巡感やナイジェリアの武装勢力が新たに同国の天然ガスなどの
生産施設への攻撃を警告したことによる供給減少懸念を受けて買戻しが強まった。
しかしながら、金利上昇などを受けた米景気鈍化による需要減退観測が強いことか
ら戻り幅は限られた。NYMEX原油先物価格は67.85ドルまで下落後に反転し、69.45ド
ル（前日比1.1％高）に戻して引けた。
【株式市場概況】
NY株式相場は下落。連日の大幅下落を受けて朝方は押し目買いが先行したものの、
連銀関係者が相次いで利上げ打ち止め（又は休止）に否定的なコメントをした事で
引けにかけて下落に転じた。セクター別では、小売や食品・生活必需品が上昇した
一方、エネルギーや運輸が軟調。シアーズ・ホールディング（SHLD）は予想を上回
る決算を受けて13.1％の上昇。また昨日のヒューレット・パッカード（HPQ）の決算
を受けてデル（DELL）が連れ高となった。一方、大手書店のバーンズ&ノーブル
（BKS）は冴えない決算を発表して8％下落。またストックオプションの会計問題に
関して当局から資料の提出を求められたことを明らかにしたユナイテッド・ヘルス
（UNH）も売られた。ダウ構成銘柄では、子宮頸癌ワクチン「ガーダシル」に関して
FDAの委員が安全で効果が認められるとの見解を示したことでメルク（MRK）が上
昇。また20億ドル規模の自社株買い枠を設定したホームデポ（HD）も小幅上昇。結
局ダウは77.32ドル安の11128.29、ナスダックは15.48ポイント安の2180.32で取引を
終了した。本日新規株式公開を果たしたバーガー・キング（BKC）の初日の取引は公
募価格の17ドルに対し17.50ドルと小幅上昇となった。
【通貨オプション】
ドル・円は債券利回りの低下を受けて昨日の高値圏からは下落したものの、下値
も限られ、狭いレンジ内で方向感を探る展開となっている。オプション市場でも調
整色が強い。1ヶ月物変動率は11.050％から10.800％へ低下、3ヶ月物は10.375％か
ら10.425％へ上昇、6ヶ月物は10.125％から10.075％へ低下した。
リスクリバーサルでは、円コール買いの動きが後退気味となっている。 25デルタ
円コール・ドルプット1ヶ月物は+1.500％から＋1.350％へ縮小、3ヶ月物は+1.750％
から＋1.65％へ拡大、6ヶ月物は+1.925％から＋1.825％へ縮小した。
【経済指標】
米・5月のフィラデルフィア連銀景気指数：14.4（予想12.5、4月13.2）
米・4月の景気先行指数：前月比-0.1％（予想+0.2％、3月+0.4％←-0.1％）
米・週次の新規失業保険申請件数：36.7万件（予想31.9万件、前週32.5万件←32.4
万件）
【要人発言】
米政府筋
「ブッシュ米大統領、コーンFRB理事を米副議長に指名」
スノー米財務長官
「米国は強いドルを支持」
「人民元改革のペースには非常に不満」
「米経常赤字は09年にはGDPの1.4％」
「通貨の価値は市場に委ねるべき」
「中国の為替政策は非常に懸念している」
「中国政府高官は人民元の柔軟化を約束」
「IMFは中国通貨の真の改革を推奨すべき」
「現在の時点では為替操作国の認定は適切ではない」
「人民元為替操作国の認定がなくとも人民元の大幅な改革可能であるとの多くの見
通し」
「日本は04年以降、直接的な介入を行っていない」
「通貨に関する発言は最低限に抑えておくのが望ましい」
「対中政策は外交的政策が有益」
「議会の圧力は強い」
「人民元追加改革なくしては更に為替操作国と認定する可能性が強まる」
バーナンキ米FRB議長
「商業不動産市場に関する懸念はない」
「新住宅ローンには懸念」
「住宅市場の緩やかな減速を予想」
「住宅市場のリスクが顕在し、連銀は注視している」
「住宅市場の減速は連銀の分析要因となる」
モスコウ・シカゴ連銀総裁（投票権無）
「住宅価格は上昇するよりも下落すると予想する向きが多い」
「新住宅ローンは米経済のリスクに」
プール・セントルイス連銀総裁（投票権無）
「連銀の金融政策と市場の見通しに乖離なし」
「連銀の決定は新しい指標次第」
「経済見通しは特に正確ではない」
「逆イールドは景気後退の兆候を示すわけではない」
「金利はさらに通常水準に近づいている」
「インフレは引き続き抑制。コアインフレも懸念するほどでなし」
「次の金利変更に関してはまだ決定していない。6月には50べーシスポイントの利上
げも、利下げも除外しない」
ラッカー・リッチモンド連銀総裁（投票権有）
「最近2件のインフレ指標には失望」
「経済見通しは堅調」
「インフレはおそらく容認レンジを突破している」
「インフレ抑制が優先課題」
「雇用市場は強い」
「06年度の個人消費は堅調に推移する見通し」
「インフレ予想は上昇」
「インフレ指標は意に沿わない方向に」
「インフレ指標によると、利上げ休止の可能性が減少」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 110.82 111.26 110.33 110.83
ユーロ・ドル 1.2769 1.2860 1.2758 1.2844
ユーロ・円 141.51 142.44 141.45 142.35
ドル・スイス 1.2123 1.2155 1.2047 1.2060
ポンド・ドル 1.8844 1.8948 1.8837 1.8933
株式市場：
NYダウ 11206.17 11247.39 11127.09 11128.29
ナスダック 2205.30 2212.95 2180.28 2180.32
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 5.266 5.167
米国債10年物 5.143 5.063
先物市場：
NY金先物 689.5 695.0 679.5 680.9
NY原油先物 68.70 69.60 67.85 69.45
シカゴ日経平均先物 16090 16135 16070 15965
（フィスコ） - 5月19日6時35分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060519-00000001-fis-brf
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