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「為替」 日本の利上げ観測後退で円下落、ドル・円112.25円まで上昇／ニューヨーク外国為替市場概況
「日本の利上げ観測後退で円下落、ドル・円112.25円まで上昇」ニューヨーク概況
2006年5月20日（土曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子／片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:37JST 「日本の利上げ観測後退で円下落、ドル・円112.25円まで上昇」
【ロンドン市場概況】
19日のロンドン外為市場では、全般的なドル買い戻しの動きが続いた。ポンド・
ドルは、英→南ア企業買収絡みのポンド売りの観測もあり、1.8807ドルから1.8707
ドルまで下落、ユーロ・ドルは1.2785ドルから1.2737ドルまで下落、ドル・スイス
は1.2165フランから1.2222フランまで上昇した。ドル買い一巡後、ポンド・ドルは
1.8766ドルに反発、ユーロ・ドルは1.2770ドルに反発、ドル・スイスは1.2185フラ
ンに反落した。ドル・円は111円68銭から112円12銭まで上昇した後、本邦輸出企業
のドル売りに押され111円74銭に反落、ユーロ・円は142円64銭から142円90銭で取引
された。
【経済指標】
独・4月の生産者物価：前月比+1.0％、前年比+6.1％(予想+0.7％、+5.8％、3月
+0.5％、+5.9％)
仏・3月の経常収支：-18億ユーロ(2月-35億ユーロ)
仏・06年1-3月期のGDP：前期比+0.5％（予想+0.6％、前期+0.3％←+0.4％）
【要人発言】
ブルトン仏経済財務産業相
「仏成長は堅調、インフレは抑制されている」
「ユーロは適度な水準」
「ユーロ圏、フランスのインフレは抑制されている」
「金利は非常に低い水準」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：111円76銭、ユーロ・ドル：1.2766ドル、ユーロ・円：142円66銭、ポン
ド・ドル：1.8767ドル、ドル・スイス：1.2190フラン
【ニューヨーク市場概況】
19日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は日本の利上げ観測後退を受けたシ
ョートカバーで111円54銭から112円25銭まで上昇したが、中期債利回りの低下や本
邦輸出筋の売り、オプション防戦売りを受けて伸び悩み111円70銭前後で引けた。
ユーロ・ドルはドイツの付加価値税の引き上げのニュースを受け、ストップロスを
巻き込み1.2693ドルまで下落したが、アジア中銀筋とされる買いやカンサスシティ
ー連銀総裁の「過剰な利上げは避けなければならない」との発言を受けて1.2785ド
ルまで反発し、高値圏で引けた。ユーロ・円はユーロ・ドルの下落に連れて142円11
銭まで下げたが、金利差拡大観測に伴う押し目買い意欲が強く142円79銭まで反発し
た。ポンド・ドルは1.8702ドルから1.8805ドルまで上昇した。ドル・スイスは
1.2243フランから1.2152フランまで下落した。
【原油市場】
原油相場はイラン核問題の進展や他の商品価格の大幅下落を受けて軟調に推移し
た。一部メディアによれば、イランが国際原子力機関（IAEA）との会談において継
続的な査察受け入れを約束したようであり、イラン核問題の改善に向けた進展がみ
られた。また、本日、金や銅など他の商品相場が急落した影響から買い手控え感が
強まった。NYMEX原油先物価格は上値の重い値動きを続け、68.53ドル（前日比1.3％
安）で取引を終えた。なお、今週の原油価格の騰落率は-4.9％となった。
【株式市場概況】
NY株式相場は上昇。連日の下落や悪材料出尽くし感から押し目買いが先行した。但
し、オプションや先物の決済日となったことから上値も限定的。セクター別では自
動車・自動車部品や小売が上昇する一方で、ヘルスケア機器・サービスや改定用
品・パーソナル用品が軟調。デル(DELL)はサーバー関連の製品にAMD(AMD)製のCPUを
採用する計画を発表して上昇。アパレルのギャップ(GPS)は減益ながら予想を上回る
決算を発表して3.1%上昇した。プリント・オン・デマンドサービスを発表したアマ
ゾン(AMZN)も買われた。フットロッカー(FL)はLBOの対象となる可能性があるとの報
道で11%の急騰。一方で日本食レストランチェーンのベニハナ(BNHN)は、業績下方修
正を発表して21.7%の急落となった。ダウ構成銘柄では、アルコア(AA)やボーイング
(BA)などこれまで下落の目立った銘柄に買戻しが入った。結局ダウは15.77ドル高の
11144.06、ナスダックは13.56ポイント高の2193.88で取引を終了した。来週はマス
ターカードやインターネット電話ボーネージなど注目の新規株式公開が予定されて
いる。
【通貨オプション】
ドル・円は福井日銀総裁発言を受けて、早期日本利上げ観測が後退し円売り戻し
が先行し112円台前半へ上昇した。ショートカバーが先行する動きを受けてオプショ
ン市場では変動率が低下している。1ヶ月物変動率は10.800％から10.400％、3ヶ月
物は10.425％から10.075％、6ヶ月物は10.075％から9.825％へそれぞれ低下した。
リスクリバーサルでは、日本の利上げが遠のいたとの観測に伴い円先高観が一服
し、円コール買いが後退、25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は＋1.350％から
1.200％、3ヶ月物は＋1.650％から+1.600％、6ヶ月物は＋1.825％から1.725％へそ
れぞれ縮小した。
【経済指標】
カナダ3月の小売売上高：前月比+1.5％（予想+0.7％、2月-0.4％）
カナダ3月の小売売上高（自動車除く）：前月比+0.7％（予想+0.7％、2月+0.3％）
【要人発言】
スノー米財務長官
「米国は強いドルを支持」
「インフレはかなり抑制されている」
「インフレ期待は抑制されている」
「日本はG7声明において通貨価値を市場に任せる事に同意」
「4月のワシントンG7声明で示されている通り、通貨価値は市場に任せるのが最良」
「人民元改革に関して中国の対応に不満」
「脅威が無いほうが中国は一段と良好に対応」
「諸外国の成長が貿易赤字縮小を助ける」
クォールズ米財務次官
「低いインフレ率は金利が引き続き低水準で推移する事を示唆」
「大きなポジションを持たない事が得策」
「外国資本は引き続き米資産買い意欲強い」
イッシング欧州中銀理事
「ユーロ圏12カ国の潜在的成長率は低すぎる」
「ユーロ圏の成長は堅調」
「ドイツの付加価値（VAT）税引き上げはユーロ圏12カ国のインフレに影響する可能
性」
ドイツ政府高官
「メルケル独首相、中国に人民元の一段の切り上げを促す意向」
リープシャー・オーストリア中銀総裁
「最近のコアインフレの上昇は警告である」
「緩和的政策からの引き締めは必要である」
「ECBはインフレリスクに強く警戒している」
「為替レートはECBの検討項目のひとつに過ぎず」
ホーニグ・カンサスシティー連銀総裁（投票権無）
「過剰な利上げは避ける必要がある」
「最近のインフレ指標は予想を上回っている」
「利上げによりインフレは緩やかに抑えられた」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 111.74 112.25 111.54 111.69
ユーロ・ドル 1.2785 1.2789 1.2693 1.2778
ユーロ・円 142.86 142.90 142.11 142.72
ドル・スイス 1.2166 1.2243 1.2152 1.2164
ポンド・ドル 1.8805 1.8807 1.8702 1.8798
株式市場：
NYダウ 11124.37 11180.29 11075.22 11144.06
ナスダック 2177.83 2198.66 2164.54 2193.88
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 5.165 5.139
米国債10年物 5.060 5.058
先物市場：
NY金先物 678.0 678.0 651.0 657.5
NY原油先物 68.60 69.40 68.01 68.53
シカゴ日経平均先物 16230 16300 16105 16225
（フィスコ） - 5月20日6時40分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060520-00000001-fis-brf
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