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「為替」 中東情勢緊迫化に伴う“質への逃避”でドル堅調116.39円、原油続伸／ニューヨーク外国為替市場概況
「中東情勢緊迫化に伴う“質への逃避”でドル堅調116.39円、原油続伸」ニューヨ
ーク概況 2006年7月15日（土曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子／片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:34JST 「中東情勢緊迫化に伴う“質への逃避”でドル堅調116.39円、原油続伸」
【ロンドン市場概況】
14日のロンドン外為市場では、ドル・円は日銀のゼロ金利政策解除決定で一旦材
料出尽くし感から、115円63銭から115円88銭で小動きが続いた。116円台にはファン
ド筋らのドル売りオーダーが並び、115円50銭付近にドル買い意欲がみられた。ユー
ロ・円も146円56銭から146円86銭で小動きになった。欧州通貨でも目立った動きは
みられず、ユーロ・ドルは1.2661ドルから1.2687ドルで、ポンド・ドルは1.8380ド
ルから1.8432ドルで、ドル・スイスは1.2306フランから1.2333フランで取引され
た。
【経済指標】
特になし
【要人発言】
小泉首相
「日本はまだデフレを脱していないが、デフレ脱却は近い」
「福井総裁は辞任する必要はない」
「日銀のゼロ金利解除、それはそれで結構だ」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：115円96銭、ユーロ・ドル：1.2670ドル、ユーロ・円：146円92銭、ポン
ド・ドル：1.8425ドル、ドル・スイス：1.2322フラン
【ニューヨーク市場概況】
14日のニューヨーク外為市場ではドル・円は小売売上高とミシガン大消費者信頼
感指数が共に予想を下回った事を受けて一旦115円71銭まで弱含んだが、中東情勢悪
化を受けた“質への逃避”から米インベストメントバンクなどのドル買いが強まり
116円39銭まで反発し、116円20銭前後で取引を終えた。
ユーロ・ドルは米指標発表後に1.2691ドルまで上昇後、リスク回避のドル買いを受
けて1.2626ドルまで下落し、1.2650ドル前後で引けた。ユーロ・円は福井日銀総裁
が「金利水準調整はゆっくり進める」と述べたことから円キャリートレードが活発
化し、原油価格の急騰に伴う円売りも手伝い146円76銭から147円20銭まで上昇し
た。ポンド・ドルは1.8450ドルから1.8340ドルまで下落した。ドル・スイスは
1.2298フランから1.2380フランまで上昇した。
【原油市場】
原油相場は中東情勢の緊迫化を受けて続伸し、連日で過去最高値を更新したが、上
値は限られた。イスラエル軍がレバノンへの攻勢を強め、近隣諸国からの原油供給
減少が懸念されることで昨日の取引終了後には一時78.40ドルまで一段高となった。
しかしながら、原油価格の上昇ペース加速への危機感から今週末に開催されるG-8サ
ミットで価格低下が促される思惑が広がり、取引終了にかけて調整売りが強まっ
た。NYMEX原油先物価格は高寄り後にじり安となり、77.03ドル（前日比0.4％高）で
取引を終えた。なお、今週の原油価格の騰落率は+4.0％となった。
【株式市場概況】
NY株式相場は下落。イスラエルとレバノンの交戦が激化していることで原油価格が
過去最高値を更新し、終日軟調な展開となった。セクター別ではエネルギーや半導
体・同製造装置が上昇する一方で自動車・自動車部品や耐久消費財・アパレルが軟
調。業績下方修正を発表した住宅メーカーのDRホートン（DHI）が7％安。また書店
大手のボーダース（BGP）も業績下方修正を発表して下落した。フェデックス
（FDX）は子会社が独占禁止法に関する召喚状を受け取ったことで小幅下落。一方で
シティグループが投資判断を引き上げたインターナショナル・ペーパー（IP）が堅
調に推移した。その他ダウ構成銘柄では、決算が事前予想に一致するにとどまった
GE（GE）が下落。結局ダウは106.94ドル安の10739.35、ナスダックは16.76ポイント
安の2037.35で取引を終えた。ダウは3日で400ドル近い下落幅となった。今週末予定
されている主要8カ国首脳会議の動向と、それを受けた中東情勢に注目が集まってい
る。
【通貨オプション】
ドル・円は、日銀の利上げ決定発表を受けた材料出尽くし観や地政学的リスクを
受けた“質への逃避のドル買い”に拍車がかかり、6/29来の高値となる116円39銭ま
で上昇した。オプション市場ではドル上昇を受けて変動率は低下基調にあり、1ヶ月
物は8.950％から8.450％、3ヶ月物は8.725％から8.525％、6ヶ月物は8.725％から
8.525％へそれぞれ低下した。
リスクリバーサルでは、ドルの上値を探る動きを受けて円コール買いが後退し25デ
ルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は+0.800％から+0.650％、3ヶ月物は+1.050％か
ら+1.000％、6ヶ月物は+1.325％から+1.175％へそれぞれ縮小した。
個別では、ドルの上昇にもかかわらず、114円、110円といった下値ストライクの買
い意欲が目立った。
【経済指標】
米・6月小売売上高：前月比-0.1％（予想+0.4％、5月+0.1％）
米・6月コア小売売上高（自動車除く）：前月比+0.3％（予想+0.4％、5月+0.7％←
+0.5％）
米・6月輸入物価：前月比+0.1％（予想+0.3％、5月+1.7％←+1.6％）
米・6月輸出物価：前月比+0.8％、5月+0.6％
米・7月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値：83.0（予想85.5、6月84.9）
米・5月企業在庫：前月比+0.8％（予想+0.4％、4月+0.7％←+0.4％）
【要人発言】
ドイツ政府高官
「G8は原油価格を押し下げるシグナルを送る可能性がある」
「G8で世界不均衡の詳細は議題とはならないであろう」
プーチン・ロシア大統領
「G8としてイスラエル、パレスチナ、レバノンの和平達成のためにあらゆる措置を
取る」
パラモ欧州中銀専務理事
「利上げ幅、利上げの時期の公約は無い」
「景気回復すると、金利上昇は理にかなう」
「ECBの政策は物価安定であり、物価安定が成長を助長」
「インフレリスクは上向き」
「景気リスクは均衡している」
「ECBへの信用度は非常に高い」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 115.69 116.39 115.63 116.12
ユーロ・ドル 1.2673 1.2691 1.2626 1.2653
ユーロ・円 146.62 147.20 146.56 146.90
ドル・スイス 1.2323 1.2380 1.2298 1.2343
ポンド・ドル 1.8404 1.8450 1.8340 1.8384
株式市場：
NYダウ 10846.53 10848.37 10701.34 10739.35
ナスダック 2052.83 2056.53 2027.11 2037.35
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 5.113 5.116
米国債10年物 5.063 5.065
先物市場：
NY金先物 662.0 669.0 662.0 668.0
NY原油先物 77.75 77.95 76.90 77.03
シカゴ日経平均先物 14845 14845 14670 14690
（フィスコ） - 7月15日6時36分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060715-00000001-fis-brf
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