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重症化する患者を、手間と金はかけず、時間をかけて、選別する : 日本の近未来
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投稿者 どっちだ 日時 2006 年 11 月 15 日 22:33:18: Neh0eMBXBwlZk
 

ブレア政権になってから医療費50%増加政策が実施されましたが、サッチャーの時代に低医療費政策で崩壊したイギリスの医療。一旦崩壊した後、費用の増額程度の対策では、医師や医療従事者の失われた技術と士気を元に戻すことはできませんでした。医療資源が一旦崩壊してしまうと、その後、長期間に渡って回復困難なことを証明した実例です。

このイギリスの医療の実態は、患者さんにとっては、とても悲惨だと思います。また、欧米基準では、イギリスの医師の待遇も悲惨です。患者も医師も、イギリス外へ逃げ出す者が後を絶たなかったそうです。

しかし、日本の医師の境遇を基準にすれば、イギリス程度の待遇でも今よりずっと良い。私自身はイギリス型に移行しても悪くないなあ、なんて思ってしまっています。

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2006年11月15日 (水)
イギリスの医療の一例

キーワード
イギリス、医療制度、NHS

イギリスは、サッチャー政権以降、極度の低医療費政策を採ってきた。それを理想の医療のようにあがめ奉る日本人。

たしかに財団法人 海外邦人医療基金 http://www.jomf.or.jp/ のウェブサイトの資料 ( 14. U.K. 英国 http://jomf.health.co.jp/cgi-bin/disptext.cgi?n310/1995041000 )には、「英国の医療は日本と同等又はそれ以上の水準にありますので基本的に心配はありません。」等と書いてある。

しかし、その実情は実際にイギリスに在住した小児科医のレポートに詳しい。
» こんな事だとは思わなかった ! http://www.geocities.jp/jgill37jp/index.htm
» イギリスで病気になってはいけない http://www.geocities.jp/jgill37jp/dates.html
» イギリスの病院に行ってはいけない http://www.geocities.jp/jgill37jp/nhs_index.html

それは悲惨の一言である。

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税金によってまかなわれ、社会保障としての医療制度をとるイギリス。そのシステムは NHS ( National Health Service ) として、導入時には賞賛されたものの、公務員の労働のようなこのシステムは、最低限の社会保障ですらなくなっている。

上記のウェブサイトで、その医療制度を実体験した日本人医師の記録を拝見することができる。その悲惨さを見れば、イギリス以上の低医療費政策を採るわが国の医療は、格段に優れているとわかる。イギリスでは、優秀な医師も、お金のある患者も、イギリスから逃げ出しているのだ。

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イギリスの医療制度の概略を紹介しておく。

イギリスでは、税金によってまかなわれる公的医療がほとんどで、一部に自費診療の金持ち相手の医療機関がある。イギリス国民とイギリスに長期滞在する外国人は、NHS に加入登録し、医療、保健、疾病予防などのサービスを受ける。

医療は、地域ごとに家庭医が配置され、家庭医一人当たり、地域住民何人という枠があり、住民は、その地域の複数の家庭医のなかから、空き枠があるところを選んで登録する。好きな家庭医に登録できない事が多い、制限のあるシステムである。医療へのアクセスは、まず家庭医への登録という入口から、制限がかかっている。

何か病気怪我をした場合、まず家庭医に連絡し、受診の要否を相談し、受診するなら予約が必要だ。すぐに受診というわけではない。ここでも制限がかかっている。めでたく家庭医の前に座れたとして、そこから、上記のリンクに紹介した医師の体験談のような悲劇が始まる。

家庭医は、年間、登録住民数あたりの予算が決まっている。高額な医療も、頻回の受診もできない仕組みである。まず軽症者は家で寝ていろとか、解熱鎮痛剤などの安い薬で様子を見るように指示されるだけで、検査も何もない。そこで治らない、重症化する患者を、手間と金はかけず、時間をかけて、選別するのだ。

重症化する患者は、病院に紹介されるが、すぐに専門医に診てもらえる事がない。予約して待たされ、病院へ行ってさらに待たされ、そこでもより重症化する患者とそうでない患者を、検査もせず、金も手間もかけず、時間で選別する。救急病院に駆け込んでも、数時間ないし一晩待たされる事が通常だ。

ブレア政権になって 2005 年、イギリスは低医療費政策の転換に踏み切ったが、その目標の一つに、救急病院の外来待ち時間を最大 16 時間以内にする、というものがある。

そこで重症化してしまって初めて専門医が検査と治療をはじめる。しかし、その治療が進むのにも時間がかかる。がんの患者の手術が半年待ちなのだ。

イギリスの低医療費政策で、医師の士気は低下し、役所の窓口職員のように働かない医師が多勢となった。医療費増額政策で、医師数や医療施設を整備しても、医師数が増え、しかも医師が士気を取り戻すのに、何十年もかかる。五年、十年では戻らないと考えられる。

イギリスの家庭医制度で、注目すべき事項がある。家庭医への登録は、住民側が家庭医を選ぶのと同時に、家庭医も登録する住民を拒否できるようになっている。登録人数枠、予算とともに、患者と信頼関係が結べないという理由も可、なのである。

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リンク

こんな事だとは思わなかった ! http://www.geocities.jp/jgill37jp/index.htm
イギリスで病気になってはいけない http://www.geocities.jp/jgill37jp/dates.html
イギリスの病院に行ってはいけない http://www.geocities.jp/jgill37jp/nhs_index.html

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コメント

これを思い出しました。
http://pws.prserv.net/metha/medical1.htm

当時は、日本人でよかったなあーと思いましたが、10年後はこうなっているわけですね。
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