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【SUNDAYウォッチ】「日銀福井総裁、辞任」の“テレビ辞令” [JANJAN]
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投稿者 white 日時 2006 年 6 月 27 日 17:01:58: QYBiAyr6jr5Ac
 

□【SUNDAYウォッチ】「日銀福井総裁、辞任」の“テレビ辞令” [JANJAN]

 http://www.janjan.jp/media/0606/0606256727/1.php

【SUNDAYウォッチ】「日銀福井総裁、辞任」の“テレビ辞令” 2006/06/26
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 先週のテレビニュースは「陸自イラク撤退決定」「米産牛肉の輸入再開合意」といった政治外交ネタから「光市母子殺害事件、高裁に差戻し」「奈良の母子放火殺人事件」といった社会ネタまで幅が広かった。24日は野党4党が日銀福井総裁の辞任を要求した。自民党も見放しつつある。「日曜ニュース特集」のなかには与党から「辞任すべし」の発言を引き出した番組もあった。
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■報道2001(フジテレビ)
●米産牛肉輸入再開、日本の食卓が危ない
ゲスト:中川昭一・農水相/服部幸應・服部栄養専門学校長/沈才彬・三井物産戦略研究所中国経済センター長

 「アメリカは信用できるのか?」コーナーの幕が開くや司会者が、中川大臣に聞いた。大臣は「それはルールがありますから……」と答えた。前にもやはりルールがあったのではないだろうか。

 牛肉輸入問題に詳しい青山学院大学・福岡教授によれば、安全性をきちんと確保するには以下の手順を踏まなければならないという―
 飼料規制→戸籍管理→全頭検査→特定危険部位の除去

 ところが米国が実施しているのは「特定危険部位の除去」だけ、と同教授は指摘する。実際はここもズサンであったことが1月に発覚したのだ。「緊張を強いられる食生活が続く」と教授は結んだ。

 日米首脳会談前に合意したのは手みやげか?と司会者が聞くと、大臣は、食の安全は何ものにも代えがたい、と答えた。よほどお人好しの視聴者でない限りこの言葉は信用できないのが、米産輸入牛肉の実情ではないだろうか。

 司会者の切り込み方もテンポが悪かった。
「8月末までに輸入再開しなければ超党派で経済制裁を決める、と米側は圧力をかけていますが」と最後の方になって突っ込んだ。これを早いタイミングで出していれば、違った展開になっていただろう。農水相のいい加減な姿勢をあぶり出せたのに、と思うと残念だ。

 番組の世論調査では―
輸入再開後も69.6%が「買わない」と答えたという。

●この後、与謝野馨・金融経済財政担当相と本間正明・大阪大学教授に不祥事続きの日本金融界のあるべき姿について聞いた。

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番組評価
ゲスト:★★
MC回し:★
映像と演出:★★
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■関口宏のサンデーモーニング(TBS)
●奈良の放火母子殺害事件

●陸自イラク撤退
 番組では空自の任務拡大を問題にした。輸送ルートはこれまで比較的安全な南部に限られていた。だが今後は実質的な戦闘が続く中部から北部にも飛行ルートを拡大する。
 政府は自衛隊の海外での活動を「恒久法」にしたいのではないか、というのが番組が問いかけるものだった(現行のイラク特措法は時限立法)。

 岸井成格・毎日新聞編集委員は「憲法改正への布石」と見る。
「こんな大事なことが起きているのに国会は終わったんだな」。司会の関口宏のボヤキが、この国の政治のお粗末さを暗に感じさせた。

●山口県光市・母子殺害事件、差戻し
 この種の事件の報道は「被告の人権」か「被害者救済」かの両極に意見が分かれる。だが、番組は双方のバランスをとっていた。

 被告の人権重視を重視―
被告少年の面会を続けている住職。「差戻しが決まった時は、最初から観念していたようすだった」と話す。

 被害者救済を重視―
レギュラーコメンテーター陣。
 死刑と無期懲役のギャップが大き過ぎる。無期の場合、たいてい7年から10年で出てくる。事件を犯す少年はそれを知っていて犯す。
 死刑廃止論の弁護士事務所が、今回の事件の被告弁護人になっている。死刑廃止論と今回の事件が一緒くたになっている。

●大沢親分と張本のスポーツご意見板
 ジーコ・ジャパン、敗退一色に近かった。「日本サッカーに喝ーッ!」

――
番組評価
ゲスト:★★★
MC回し:★★★★
映像と演出:★★★★
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■徳光のザ・サンデー(日本テレビ)
●奈良の放火母子殺害事件
 同級生やご近所の証言、家庭環境、少年の供述などを映像で紹介した。

●山口県光市・母子殺害事件、高裁に差し戻し
 被害者の本村さん、90分間の独占インタビュー。

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番組評価
ゲスト:★★
MC回し:★
映像と演出:★★
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■日曜討論(NHK)
●北朝鮮、イラク、米牛肉輸入
ゲスト:麻生太郎外相

 ミサイル発射の兆候が確認されてから(正確には公表されてから)、1週間以上が経つ。麻生外相に対北外交を聞いた。

 外相は以下のように話した。北朝鮮の意図は米国との対話。しかし米国は恫喝には応じない。金融制裁が相当効いている。それも権力中枢部に。もし発射されれば、万景峰号入港禁止など経済制裁のオプションがテーブルに上る。(核開発疑惑でプレッシャーがかかる)イランの件を知らないはずがない。

 陸自はイラクから撤収するが、空自は残り、しかも輸送ルートは実質戦闘が続く地域にまで広がる。司会者が「サマワと違って多国籍軍の行動に近づくことになるが(憲法上問題はないのか)?と聞いた。外相によれば、空自の活動はアナン国連事務総長が小泉首相に言った(提案した)ものだという。

 牛肉の輸入再開は米国から圧力がかかったというわけはない、とした。しかし「また同じことが起きた場合(危険部位の混入)、全面禁止ということにはなってないですよね」と問われると返答を濁した。
 圧力があった、なかったはともかく、日本は米国には強いことは言えないということを外相は暗に認めたようなものだ。

   
●後半は小沢民主党代表に「靖国」「自衛隊」「官僚政治」など小泉(後継)政権との対立軸について聞いた。
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番組評価
ゲスト:★★
MC回し:★★
映像と演出:★★
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■サンデープロジェクト(テレビ朝日)
●日銀福井総裁、村上ファンドへの拠出

ゲスト:町村信孝・前外務大臣/高木陽介・公明党広報局長/前原誠司・民主党前代表/小池晃・共産党政策委員長/福島みずほ・社民党党首

 野党は24日、4党一致して辞任を求める決議を挙げた。マスコミの砲火も日増しに強くなっている。番組でも攻める野党の姿が守勢の与党と好対照だった。

 野党も司会の田原も福井総裁が株を売った時期を問題にした。ライブドアが摘発され「次は村上ファンドか」と囁かれ始めた矢先の2月に売ったことは、インサイダーと言われてもしょうがないというのだ。

【電視解剖】

 福島社民党首は「利殖だった」と発言すると、田原に「そんな古いこと言ってるの?」とたしなめられた。言っていることはマスコミで報道されたことばかり。野党の情報不足は否めなかった。

 頼りない野党に変わって田原が追及した。この番組の強さでもある。「日銀にはコンプライアンス委員会があるのに一度も開かれていない」「日銀の独立性を保つためにも辞めた方がいい」。

 公明は問題発覚当初から「辞任が好ましい」だったが、自民もここにきて「辞任やむなし」にシフトしつつあるようだ。すくなくとも『サンデープロジェクト』を見ている限りでは。
 町村元外相は「2月に売った説明責任が果たせていない。辞任は御自身の判断」と暗に辞任を促した。
 高木(公明)氏は「この問題が市場に影響を与えるようになったら大変」「ひきずり降ろされる前に辞めた方がいい」とまで言い切り、辞任を求めた。

 この番組を福井総裁は見ていただろうか。かつては「新聞辞令」というのがあったが、25日の番組は「テレビ辞令」だ。

●第2コーナーは谷垣禎一・財務相に財政改革について聞いた。

●第3コーナー
 ただひとり小泉政権発足から最後まで閣僚を務めた竹中平蔵・総務相に「官僚との戦い」を聞いた。

 竹中総務相は以下のように語った――
不良債権処理は官僚が猛反対した。族議員と官僚は表裏一体。既得権益を持っている人たち(族議員と官僚)が圧力をかけてくる。官僚は、閣議で決めた方針をくつがえすような仕掛けをしてくる。

 郵政改革にしても政府(官僚、族議員)が口を出せるように法律をいじってくる。保険と郵貯は(それができないよう)頑としてはねつけた。

 竹中大臣は面白い指摘をした。「マスコミと官僚も一体化している」と言うのだ。前々から言われてきたことだが、官僚と戦い続けてきた大臣の言うことには説得力があった。記者は官僚に乗せられて書くのだという。「竹中と小泉は仲が悪い」とか。

 竹中氏が戦ってきた官僚たちだが、小泉政権の終幕を目前に、財務官僚を中心に復権しつつあるという。

 行き過ぎた市場原理主義がホリエモンや村上ファンドを生んだ、との指摘も田原は質した。竹中大臣は「(小泉改革では)規制は厳しくしている」と答えた。かつて同じ高級マンションに住んでいた御近所のよしみだろうか、田原はそれ以上は追及しなかった。

――
番組評価
ゲスト:★★★★
MC回し:★★★★
映像と演出:★★★★

(竹谷昇)

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