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文芸社・新風舎の盛衰と自費出版(1)協力・共同型出版への批判と疑問 [JANJAN]
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投稿者 white 日時 2006 年 10 月 25 日 18:25:44: QYBiAyr6jr5Ac
 

□文芸社・新風舎の盛衰と自費出版(1)協力・共同型出版への批判と疑問 [JANJAN]

 http://www.janjan.jp/media/0610/0610243334/1.php

文芸社・新風舎の盛衰と自費出版(1)協力・共同型出版への批判と疑問 2006/10/25
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 筆者がJanJanに文芸社や新風舎などの協力出版・共同出版などと称する有料出版の問題を投稿してから、およそ1年が経過しました。その後3月には業界3位の出版点数を誇っていた碧天舎が倒産しましたが、計画倒産の疑惑ももたれ、自費出版業界では大きな話題となりました。一方で文芸社が「著作権保護制度」を発足させたほか、文芸社ビジュアルアートと称する別会社を立ち上げて多数の賞を設けるなど、相変わらずこの商法は衰える様子を見せません。

 出版社の広告漬けになっている新聞は、協力・共同型出版を好意的に紹介することはあっても批判記事はほとんど載せません。ネット上では以前から批判されていたこの商法も、近年ようやく単行本や一部の雑誌、業界紙などで取り上げられるようになりました。批判のいくつかを紹介してみましょう。

 作家の佐野眞一氏は、「だれが『本』を殺すのか」下巻(新潮文庫)で、文芸社などの出版ビジネスの問題を取り上げています。文芸社の協力出版本のレベルの低さ、文芸社商法を批判して文芸社から提訴された東京経済・MBC21の渡辺勝利氏へのインタビューや文芸社への質問と回答などが紹介され、著者や出版社の劣化を指摘しています。

 キャッチセールス評論家の多田文明氏は、著書「ついていったらこうなった」(彩図社)の「『あなたの原稿が本になる』の裏側」のなかで、自身の経験から共同出版問題を取り上げ、ずさんな編集や高額な料金などを指摘し、共同出版の実態は自費出版とほとんど変わらないと批判しています。

 フリーライターの長岡義幸氏は、「碧天舎倒産が示した『自費出版ブーム』の内実」(「創」2006年7月号)として、碧天舎倒産のいきさつや協力・共同出版の実態などについて詳述しています。

 ジャーナリストの尾崎浩一氏は「危うい『団塊ビジネス』」(読売ウィークリー、2006年8月13日号および8月20・27日号)として、碧天舎の倒産について触れ、新風舎・文芸社の出版ビジネス問題にも言及しています。なお、尾崎氏が発行している退職者の情報誌「リタイアメント・ビジネス・ジャーナル」では自費出版を取り上げ、碧天舎の倒産問題や共同出版などの商法、また良心的な自費出版社へのインタビューなども掲載しています。

 また、渡辺勝利氏は「自費出版 老師のブログ」で協力・共同出版問題について言論活動を続けています。

 かねてからこの商法を批判している筆者としてはこれらの批判に共感するところが多いのですが、一方で、この商法がその実態から常に「自費出版」として語られることに疑問と問題を感じます。なぜなら、こうした出版形態の契約は自費出版とはまったく異なるものだからです。

 佐野眞一氏は、前掲の著書の中で「こうした自費出版にまつわるトラブルにはあまりふれるつもりはない」とし、その理由として「自費出版社側と客は本をつくるに際して、きちんとした契約書をかわしており、その限りにおいては当事者責任というしかないからである。自費出版ビジネスにまったく問題がないとはいえないが、独り暮らしの老人を狙って羽毛布団などを売りつける悪徳商法とは根本的に商売の組み立てが違う」と述べています。

 しかし、出版社とのトラブルの原因は不十分な説明や著者の思い込みだけではありません。筆者は昨年の記事で、文芸社の水増し請求を指摘しました。出版社が契約を遵守しないで不当な請求をおこなっているのですから、高額な布団を売りつける訪問販売より巧みな悪質商法であり、社会問題といえるものです。マスメディアは訪問販売などの悪質商法は注意喚起するのに、この出版商法を社会問題として捉え報道しないことはとても不思議です。

 この商法を実態から見て、「自費出版と変わらないのに本の所有権が出版社にある契約はおかしい」という意見がありますが、契約を結んだ著者から見れば、「契約がおかしい」のではなく「実態がおかしい」、すなわち契約違反ということになります。

 そこで、この問題を出版契約に焦点を当てて掘り下げ、再度警鐘を鳴らしたいと思います。なお、出版形態の呼称は出版社によってさまざまですが、ここでは協力・共同型出版と表記します。なお、協力出版・共同出版などと称する出版形態のすべてに問題があるというわけではなく、中には良心的な業者がいることも断わっておきます。

<これまでの記事>

文芸社「協力出版」で著者に請求する制作費は正当か?
http://www.janjan.jp/culture/0509/0509262986/1.php
文芸社商法のさらなる疑惑
http://www.janjan.jp/culture/0510/0509303159/1.php
それでもあなたは契約しますか?
http://www.janjan.jp/culture/0510/0510083547/1.php
「共同」の意味を履き違えた共同出版
http://www.janjan.jp/culture/0510/0510194026/1.php
文芸社だけではない、制作費の水増し疑惑
http://www.janjan.jp/culture/0510/0510254307/1.php
共同・協力出版のシステムと闇に包まれた実態
http://www.janjan.jp/culture/0511/0511054793/1.php
共同・協力出版問題で問われるメディアの責任
http://www.janjan.jp/culture/0511/0511114985/1.php
文芸社と闘った人(1)
http://www.janjan.jp/culture/0511/0511205358/1.php
文芸社と闘った人(2)
http://www.janjan.jp/culture/0512/0511295755/1.php
騙しの出版商法と闘うために
http://www.janjan.jp/culture/0512/0512076043/1.php
碧天舎倒産で揺れる共同出版の行方
http://www.janjan.jp/living/0606/0606156072/1.php

(松田まゆみ)


▽関連記事

自費出版「碧天舎」が倒産、250人「お金返して」|読売新聞
http://www.asyura2.com/0510/hihyo2/msg/908.html
投稿者 white 日時 2006 年 4 月 12 日 17:01:21: QYBiAyr6jr5Ac


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