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MS OfficeからOpenOffice.orgへアシスト全面移行〜ニュース・リリースのその後(アシストのサイトより)
http://www.asyura2.com/0601/it09/msg/630.html
投稿者 こげぱん 日時 2007 年 5 月 03 日 12:10:55: okIfuH5uFf.Lk
 

http://www.ashisuto.co.jp/corporate/info/magazine/1183782_1214.html

MS OfficeからOpenOffice.orgへアシスト全面移行
〜ニュース・リリースのその後〜

株式会社アシスト 公開ソフトウェア事業推進室
小川知高

※OpenOffice.orgはワープロ、表計算、プレゼンテーションなどの機能を持つオープンソースの統合オフィス・ツールです。Microsoft Officeと互換性があるだけでなく、無償で自由に利用することができます。

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 ■OpenOffice.org移行発表の反響
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今年3月、アシストは「標準オフィス・ツールをMS OfficeからオープンソースのOpenOffice.orgへ全面移行」したと発表した(※1)。このニュース・リリースはIT系の各メディアやブログでも取り上げられるなど反響があった。またニュース・リリースよりも詳しい取材記事が大手ニュース・サイトのITPro(※2)で掲載された。この取材記事は、「ITProサイト先週のベスト10」【2007年03月26日〜2007年04月01日】において、3位にランキングされ、またオープンソース/Linux部門では1位となった。

この記事の影響は予想外に大きく、企業担当者から「詳しく話を聞きたい」、「検討中なので情報交換をしたい」などの問い合わせが2週間で10件ほど寄せられた。本稿ではニュース・リリースやITProの取材記事よりも詳しく、そして取り上げられなかった事柄を中心に説明していきたい。

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(※1)「アシスト オープンソースの社内利用を促進〜標準オフィス・
    ツールをOpenOffice.orgへ全面移行〜」

    URL⇒http://www.ashisuto.co.jp/corporate/info/news/1183579_1217.html


(※2)『ITPro』2007年3月28日:社内のPC700台からMS Officeを削除した
    アシスト「OpenOffice.org移行の障害はこう解決」

    URL⇒http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070327/266526/

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 ■ニュース・リリースとITProの取材記事の紹介
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まず、ニュース・リリースやITProの取材記事にて、すでに公開されている内容は次のようなものである。


アシストではオープンソース・ソフトウェアの事業化のための調査の一環としてオープンソースの社内利用 を進めており、標準オフィス・ツールをMS OfficeからOpenOffice.orgへ全面移行した。また、社内SNSをオープンソースのOpenPNE(※3)で構築した。

きっかけはアシスト社長ビル・トッテンであった。OpenOffice.orgについては、事業であるパッケージ・ソフトウェアの販売とサポートに必要なMS Officeは残しているが、約1,100台のうち約700台のPCからMS Officeを削除している。昨年からテスト導入と課題の洗い出し調査を行い、課題解決方法に目処を立てた後 、MS Officeを削除した。社内にはOpenOffice.orgのヘルプデスクを用意し、社員からの問い合わせに対応する他、OpenOffice.org情報サイト「かもめ塾」でナレッジを提供している。

          :
          :

 <<・・・詳細は本誌以降にてご紹介します・・・>>

          :
          :

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(※3)「社内SNS」については弊誌『アシスト』
     (MAR/APR号)をご参照ください。
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 ■本当に使っているのか、大丈夫なのか
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これを読んで、「本当に使っているのか」、「既存ファイルの変換はどのようにしているのか」、「社外とのファイル交換はどうしているのか」、という疑問を持たれる方はおそらく多いのではないかと思う。

本当に社内における標準オフィス・ツールはOpenOffice.orgであり、社内業務においてはほぼ100%、OpenOffice.orgを利用している。例えば、全社共通の各種申請書などは社内イントラにて公開しているが、これらはMS OfficeではなくOpenOffice.orgのファイルで公開している。その中には社員用業績考課シートもあるので社員は使わざるを得ない状況である。

既存ファイルの変換はどうしたのかというと、例えば、お客様向けの契約書などは既存ファイルのままで変換はしていない。雛型のファイルのみ(それでも 1,000種類だが)OpenOffice.orgに変換した。このような全社共通、部門共通のファイルは雛型だけOpenOffice.orgに変換し、既存のMS Officeのファイルは閲覧だけのケースが多いため、MS OfficeのViewerを利用したり、必要に応じて都度変換するようにしている。

また社外とのファイル交換はPDFで良い場合はOpenOffice.orgのPDF変換機能を利用し、MS Officeファイルが必要な場合はOpenOffice.orgが持つMS Officeファイルへの変換機能を利用している。変換によって一部ズレが発生する場合があるが、事前にMS Viewerで確認をして対応している。


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 ■どうやって移行したのか
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トップダウンの決断であったとはいえ、当初は容易に社内導入ができるとは考えていなかった。段階的な導入を目指し、2006年9月〜10月に OpenOffice.orgのテスト導入と事前調査を行っている。テスト利用することで問題点を洗い出し、事前に解決策を見出していくことを目的としたものだ。オープンソースは誰もが自由に利用することができる反面、自らが利用方法について工夫し、自らが問題解決を行うのが前提だからである。

OpenOffice.orgの展開においてダウンロードやインストールは社員各自に任せており、社内イントラからダウンロードするようにした。インストールは手順書を用意してイントラに掲載している。

またMS Officeの利用状況の調査や、社外と社内における移行時の課題を調査するためのアンケートを実施した。それらのアンケート結果は移行可能性判断やコスト削減効果の試算を行うための材料となっている。その際の判断基準はチェックシートとしてまとめており、弊社の役員向けの報告書にも利用した。これらは今後、アセスメント・サービスとして提供することを検討中である。

移行時の課題は3つ、(1) 社外とのファイル交換、(2) 既存システムとの連携、(3)マクロであった。その他にアシストでは事業としてパッケージ・ソフトウェアの販売とサポートにMS Officeが必要であった。(1) については前述のようにMS Viewerや、OpenOffice.orgのMS Officeファイル変換機能を利用した。、(2) はAccessを使ったシステムだったので無償のAccessランタイム版を使用している。(3) は経理部が利用していたが、マクロ変換の準備が整い次第、移行する予定である。

課題解決の目処がついた時点で、標準オフィス・ツールをOpenOffice.orgとする社内告知を行い、既存ファイルの変換作業を開始した。ファイルは全社共通、部門共通、個人使用の3段階に分け、作業は各部門の担当者が行った。変換時の問い合わせはヘルプデスクが対応した。変換期限は1月31日とし、同日をMS Officeの削除期限とした。奇遇にも、MS Officeの新バージョンが発売された翌日だった。

社員からインストール方法や使い方についての問い合わせが集中することを想定して社内に設置したOpenOffice.org専任のヘルプデスクでは、メール、電話による問い合わせ対応を行っている。また、よくある質問に関してはFAQも用意し、わざわざ問い合わせをするほどでもないという社員が自ら学習できるようにした。これらはその後オープンソースのPukiwikiで構築したOpenOffice.orgの情報サイト「かもめ塾」に発展し、「即効テクニック集」として公開している。その効果もあって導入直後の問い合わせは1日25件を超えていたが、4月現在で1日数件に落ち着いてきている。今後はこのヘルプデスクと情報サイトもサービスとして提供することを検討中である。


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 ■コスト削減と、今後について
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企業担当者としてはコスト削減に興味があると思う。弊社ではMS Officeを3年契約で購入しており、バージョン・アップなどの権利はまだ約2年間残っている。さらにMS Officeの集約を進めることで次回更新時に3年間で約1,700万円のコスト削減を見込んでいる。MS Officeのライセンスを多く持つ企業であるほどコスト削減が期待できるだろう。

移行後、全社員にOpenOffice.orgの利用調査のためにアンケートを実施した。回答率は80%を超えており多くの要望や不満を吸い取ることができた。今後、製品に対する要望はOpenOffice.orgのコミュニティへ還元し、不満に対しては改善のために対策を行っていく。不満点として、例えば、Excelからの移行ポイントを事前に説明して欲しいというものがあった。この経験を生かして、弊社の教育センターではExcelから OpenOffice.orgへの移行研修コースを準備する予定である。今後は社内移行で培った経験をサービスとして提供することを現在検討している。

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      弊社のOpenOffice.orgへの移行にご興味をお持ちに
      なりましたら弊社営業担当もしくは下記までお問い
      合わせいただければ幸いです。

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         nextbiz@ashisuto.co.jp
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▼参考リンク
社内のPC700台からMS Officeを削除したアシスト「OpenOffice.org移行の障害はこう解決」
http://www.asyura2.com/0601/it09/msg/572.html

アシストが社内通常業務をMicrosoft OfficeからOpenOffice.orgへ全面移行(ITpro)
http://www.asyura2.com/0601/it09/msg/527.html

OpenOffice.org日本ユーザー会
http://ja.openoffice.org

主なイスラエル支援企業
http://palestine-heiwa.org/choice/list.html

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