★阿修羅♪ > ホリエモン・ライブドア事件とその裏1 > 242.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
□メール疑惑 民主党の信用が問われる [朝日新聞・社説]
http://www.asahi.com/paper/editorial.html#syasetu1
メール疑惑 民主党の信用が問われる
これでは余りに肩すかしだ。多くの人がそう感じたに違いない。ライブドア前社長の堀江貴文被告から、自民党の武部勤幹事長周辺に巨額の資金提供があったのではないか。国会でそう指摘した民主党の追及のことである。
火をつけたのは永田寿康衆院議員だ。一昨日の衆院予算委員会で爆弾発言をした。昨夏の総選挙の直前、堀江被告が武部氏の次男あてに3千万円を選挙コンサルティング費の名目で振り込むよう、社内メールで指示していた――。
もし事実なら、武部氏が総選挙で堀江被告を「わが息子」とまで持ち上げて支援した裏に、実の息子への巨額の資金提供があったことになる。武部氏の責任のみならず、党総裁である小泉首相の責任も問われる事態は避けられない。
それだけに、自民党の対応は素早かった。次男と会社の銀行口座と通帳を調べたうえで、3千万円の入金履歴もライブドアからの振り込み入金もなかったと発表した。一方、東京地検は「メールの存在は全く把握していない」とコメントし、堀江被告も接見した弁護士にメールを送ったことや送金の事実を否定した。
これだけの重大疑惑を公の場で指摘したのだから、民主党もこうした自民党側の対応は覚悟しているのが当然だろう。永田氏が再び質問に立ったきのうの衆院予算委で、どんな「二の矢」が出るのか。多くの人が注目した。
だが、まったくの期待はずれに終わった。「情報提供者を守るため」とメールそのものを示さないことは私たちも理解できる。夜になってコピーを公表したが、このメールが本物である証拠は示せなかった。
政府・与党に疑惑があればただし、責任を追及するのは野党の大切な役割だ。自由な言論を保障するためにこそ、憲法は議員が国会で行った発言について国会外で責任を問われないと定めている。
だが仮に、永田氏の指摘が小泉首相が繰り返し揶揄(やゆ)するように「ガセネタ」であったとすれば、武部氏の名誉を不確かな根拠で傷つけたことになる。
もしそうなら、永田氏の信用が失墜するだけでは済まない。「なかなか確度の高い情報だ」と追及を後押しした前原代表はじめ民主党そのものが国民の信用を失い、その能力が厳しく問われる。
ライブドア事件をめぐっては、民主党の脇の甘さが印象づけられる場面がほかにもあった。鳩山幹事長が「投資事業組合への自民党議員の関与が濃厚だ」と発言したが、その根拠を示せていない。
今回のメール疑惑は、まだわからないことが少なくない。ただ、現時点では追及した民主党の方に世論の厳しい視線が向けられている。信頼できる資料があるのならきちんと示すべきだ。
政権奪取を目指して政府・与党を追及するのはいい。だが、有権者が眉につばをつけて見ざるを得ないようなあやふやな議論では元も子もない。民主党は脇を締めて、出直す必要がある。
▲このページのTOPへ HOME > ホリエモン・ライブドア事件とその裏1掲示板