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投稿者 てんさい(い) 日時 2006 年 3 月 10 日 01:25:51: KqrEdYmDwf7cM
 

(回答先: 捜査責任者はどのような態度をとったか 投稿者 てんさい(い) 日時 2006 年 3 月 10 日 01:25:23)

これまで書き綴ってきたのは、11年前の出来事です。けれども、私と妊婦殺人事件との係わりはこれだけでは終わりませんでした。この後にも、容疑者の家族、また被害者遺族の方との、さまざまな係わりがありました。もちろんその過程で、刑事ともいろいろ接触し、この事件のことでさらに多くのことを知り体験しました。けれどもそれらのすべてを書き記していれば、あまりに冗長なものになってしまいます。そのため、私は父の死のところで筆をおきました。もちろんここまででも、書ききれていない事実が多く残っています。

その後のことで、端的に述べておかなければならないことは、警察は、おとり捜査に対する私の再三の謝罪要求にもかかわらず、いまもってその事実を認めようとしていないことです。
また、容疑者とその家族は、一部近隣住民から「あの家の息子が怪しい」と噂にもなり、また自分たちが警察の捜査の対象になっていることを気がつきながらも、抗弁一つするでもなく訴訟に踏み切るでもなく、現在も犯行当事と同じ住居に住み続けていることです。

私自身は、もし私があの男が容疑者とされていると知っているとばれたら、ますます生命の危険が増すことから、このことは家族以外の誰にも口外はしてきませんでした。また私の家族も沈黙を守りました。私はただ、犯人が逮捕され、事件が解決することを、息を潜めるように待ってきました。おとり捜査の事実を社会に告発することも、事件解決のあとであると諦念してきました。

しかし、いつまで経っても犯人逮捕を見ることなく、歳月がただむなしく過ぎてゆきました。このままではいけないという危機感を抱き始めたのは、1999年のことでした。この年、あの白々しい通信傍受法が国会で成立し、神奈川県警本部長逮捕事件を発端とする一連の警察不祥事報道が続きました。私はこの事態に怒りが再燃する思いで、ついに沈黙を破り、原稿用紙にして60枚ほどの告発文をまとめると、マスコミ各社に実名で投書しました。けれどもそれを記事に取り上げてくれるところはどこもありませんでした。

これ以来私は、ネット告発という手段を視野に入れるようになりました。それに踏み込むか否かは、1年もの間逡巡してきました。迷い迷った挙句に、やはりこのような形の告発に私を踏み切らせたのは、警察の卑劣さに対する怒りのみならず、この妊婦殺人事件の手口のむごたらしさへの怒りです。
多くの犯罪がある中でも、母体の腹部を切り裂き、胎児を抜き出すなど、同じ女性としてのみならず、人間として許しがたい行為であると、深い深い怒りにとらわれます。

犯罪捜査の内情は、一般市民には知るところではありません。今後逮捕はあるのか、それともあっけなく迷宮入りになってしまうのか、予断は許さないことです。しかし私は、私のこのような形での告発が、いまは風化しかけている事件への関心を、もう一度世の人たちの中に甦らせ、犯人の早期逮捕に至る決め手を炙り出す結果にならないかとの望みを抱いています。またこの事件への関心が失われているままだと、その隙に、もう一人の犠牲者が出るのではないかという危惧もあります。

末尾になりましたが、何らかの形で(それがどんな形となるかは私には予測ができませんが)、惨殺の被害に遭われた若き妊婦M.Mさんの魂が冥福に至り、残された遺族の方々の無念が晴らされることを、切に祈らずにはいられません。
私がここにあらためて述べるまでもなく、遺族の方、とりわけ現場の第一発見者であり、血の海の中からわが子をとりあげたという夫君のS.M氏の無念はいかばかりでしょう。氏は、警察によって、犯人扱いされ身辺を洗われさえしたのです。氏もまた、犯人のみならず警察当局より、手ひどい心の傷を負わされていることは、想像に難くありません。いったい誰が、S.M氏の心の傷を癒すのでしょう。
また、殺人犯の手によってとりあげられ、自分の生まれた日が、母の殺された日である子供の運命は!

どうか皆さん、私があげたこの小さな告発の声を、真実のものであると見抜いてください。そして事件解決のために、ひとりでも多くの人が協力してくださることを願わずにはいられません。容疑者は、犯行現場の至近距離にいまでも住み続けているのです。自分が真犯人であることを半ば公然と認めるような形で。私はそれを知ってしまったのです。
沈黙を守り続けることが、私にはもはやできなくなってしまったのです。

(注記;警察当局におけるこの事件の正式名称は「妊婦殺人事件」といいます。私は、このサイトの標題を「妊婦切り裂き殺人事件」としました。「切り裂き」とショッキングな語彙を付け加えたのは、この事件の残忍さを多くの人に思い出してもらいたかったからです。けれどもこの点において、被害者ならびに遺族の方に対し非礼があることをお詫び申し上げます。)

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