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頻繁に「イラクの大量破壊兵器使用例」とされるイラク北部ハラブジャでのカード人虐殺に関する事実
http://www.asyura2.com/0601/revival1/msg/203.html
投稿者 ワヤクチャ 日時 2006 年 9 月 15 日 23:39:46: YdRawkln5F9XQ
 

頻繁に「イラクの大量破壊兵器使用例」とされるイラク北部ハラブジャでのカード人虐殺に関する事実
http://www.asyura2.com/0401/war47/msg/970.html
投稿者 サンフラン 日時 2004 年 2 月 11 日 12:45:06:Phd4fOZXjBFlI

2003年1月31日のニューヨーク・タイムス紙に掲載された記事です。イラク戦争が始る「前」ですね。

この記事を書いたのはスティーブン・C・ペレティエ氏。彼はイラン・イラク戦争の頃はCIAで政治部門の上級アナリストとしてイラクを担当し、1988年から2000年まで陸軍軍大学の教授だった人。1991年にはイラクのアメリカに対する想定可能な戦略を調査する陸軍チームのリーダーを勤めた。これらの経緯で彼には当時の機密文書へのアクセスもあり、機密情報には通じた人です。

この長い論説の趣旨です。

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イラク北部でイラクがカード人達に使用したと言われる毒ガス(大量破壊兵器)は、実はイランが使用した物である。当時イランは人体の血液に影響を及ぼして死に至らせるシアナイドをベースとしたガスを持っていることが分かっていた。カード人被害者達の屍骸を分析した結果、そのガスが原因であることが判明。当時イラクが持っていたガスはマスタードガスであり、イラクがシアノイドベースのガスを持っていたという情報は無かった。

ちなみにカード人達を虐殺したガスがイラクのものだったという報告は連邦政府防衛諜報局内部によって機密文書としてまとめられ、各諜報機関でも「必読」ベースで行き渡っていた。

虐殺が起こったイラク北部では、当時イラン軍がカード人の町村を占領しており、その周辺で戦闘が起こった。調査ではイラク軍がカード人に対して攻撃したのではなく、攻撃対象はあくまでもイラン軍であった。一方、イラン軍はイラク軍に対する攻撃に上記のガスを使用。不幸にも犠牲となったのは現地の町村に住むカード人であった。

これらの事実はその後長い間公開されていた。が、驚くべき事にこのハラバジャでの事件が話題になる事は多いが、これらの事実が論議される事はまれであった。広く話題になったザ・ニューヨーカー誌でもカード人の虐殺がイラン軍によるものであった事には言及していない。話題になった場合も、この事実はあくまでも証拠の無い推定としてのみ扱われていた。

私はサダム・フセインの人格を保護しようと考えているわけではない。彼には人権侵害の歴史があることは事実である。しかし、彼が自国の民を故意にハラブジャで虐殺したと告発するのは誤りである。なぜなら、我々の手中にある情報によるとガスが使用されたケースの全ては戦闘と関わっているからだ。戦争の悲劇である。イラク侵入を正当化する理由があるとしても、このハラブジャの一件はそれに該当しない。

実際に、このハラブジャでの惨劇が今日の状況に影を投げかけていると感じておられる方々は、このような疑問について考慮していただきたい。「イランは何故その地域の町村を占領する事にこだわったのか?」その答えを見出す事でアメリカによるイラク侵入の原動力が明快になる可能性がある。

イラクが世界最大の油田を持っている可能性があることは周知の事実である。しかし、その地域特有の政治観を持ってすればイラクは中近東で最も広大な河川システムを持っていることがより重大だとも考えられる。チグリス・ユーフラテス川に加え、ザブ河が北部にある。イラクは6世紀までにはすでに灌漑を建設し、穀倉地帯を築いていた。

湾岸戦争以前に、イラクはカード地域にあるダーバンディカーン・ダムをその最大とするダムのシステムや河川制御プロジェクトを完成させていた。イラン軍がハラブジャを占領したのにはこのダムを支配する目的があった。1990年代、チグリス・ユーフラテスの水を他の湾岸諸国、さらに延長すればイスラエルにも行き渡らせる、いわゆる「ピース・パイプライン」の建設について大いに議論されたことがあった。この計画はその後進展を見なかったが、その大きな理由はイラクが妥協しなかったからである。イラクがアメリカの手によって落ちれば、この状況は全て急変する。

このようにアメリカには中近東の運命を数十年かかっても実現しなかったと思われる方法で変える可能性があったのである。つまりイラクの石油をコントロールするだけではなく、イラクの水を制御する事によってである。たとえアメリカがその国を占領しなかったとしても、一度フセイン氏のバース党が権力を失えば、アメリカの各企業にとって大いに利益をもたらす機会が開放されるのだ。

我々を戦争に導くために必要なのはそのきっかけとなる明確な理由だけであって、それは全般的に納得がいくようなものであろう。しかし、イラクをオサマ・ビン・ラディンにつなごうとする働きはその結果を見出せなかった。イラクがその隣国を脅かしているという理論も同様であった。国連による制裁により、現時点ではイラク軍は衰弱してしまっており、誰を脅かすものでもない。

そこでアメリカ国民を納得させるために持ち上がったのがサダム・フセインが自国の国民に対して人権を侵害する暴挙を犯したとする議論が最も手っ取り早かったのだろう。そして、その最もドラマチックな告発がハラブジャであった。

ハラブジャを材料にして戦争に突入する前に、連邦政府はアメリカ国民に対して全ての事実説明をする必要がある。そして、サダム・フセインがガスを使用してカード人を虐殺した他の例に関する情報を持っているのであれば、犠牲となったカード人達が、イラン革命軍と共に戦って死んだ、イラン軍賛同のカード人ゲリラではない事を証明しなければならない。アメリカ政府がサダム・フセインが行ったとされる虐殺を国民に対して証明に至る以前に、何故我々は人権侵害を根拠にイラクを責めるのか。特に、アメリカ政府が他の弾圧的な政権を援助しているこの時に?

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イラク戦争前、公明党の幹事長、冬柴 鐵三がテレビ番組に出てくる度にこのハラブジャでのカード人虐殺を例に挙げてアメリカのイラク侵略に賛成していましたね。あれは結局、無知か勉強不足かでしかないわけですね。ブッシュの侵略戦争に口合わせする前に、もうちょっと勉強して欲しいですよね。

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