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天皇人間宣言:草案やメモ見つかる 作成過程明らかに (毎日新聞)
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投稿者 彗星 日時 2006 年 1 月 01 日 08:27:39: HZN1pv7x5vK0M
 

天皇人間宣言:草案やメモ見つかる 作成過程明らかに

 終戦翌年の1946年元日に発表された昭和天皇の「人間宣言」と呼ばれる詔書の英文草案や作成過程を示すメモなどが見つかった。関係者名を記した作成の流れや、作成までに昭和天皇による連合国軍総司令部(GHQ)のマッカーサー元帥訪問計画があったことを示す資料などが明らかになるのは初めて。詔書は昭和天皇が自らの神格性を否定するもので、戦後の天皇制のあり方を決定づけたが、GHQと日本のどちらが主導したかなど謎が多い。これらを解き明かす新資料として注目される。

 学習院事務官だった浅野長光氏が持っていたもので、浅野氏死去後の92年に遺族が学習院院史資料室に寄せた。存在を知った毎日新聞が学習院の許可を得て撮影した。資料は▽英文草案▽草案の和訳▽メモ類など。

 英文草案は全文306語で、「天皇と国民とは非常に強く結ばれている」「かかる結合は、神話、伝説のみによるものでなく」などの記載がある。欄外に、「1920.Dec15−20」、ダイク(GHQ民間情報教育局長)、ヘンダーソン(同局顧問)、山梨勝之進(学習院院長)、ブライス(同英語教師)の名前が記載されている。1920は昭和20年の誤記で、45年12月15〜20日に作成されたことを示すとみられる。

 作成過程のメモは、「ブライス作成→宮内相→上」の記述で始まる。上は天皇を指すとみられ、途中でマッカーサー元帥の承認を得ることなどを英語や日本語で示し、関与したとみられる10人の名前などが記されている。草案の作成時期や関係者が公表した文献などから、メモは、作成された英文草案がレジナルド・ブライス氏によって日本側にもたらされ、その後どのような経緯で発表になったかを示したものとみられる。ブライス氏は後に現在の天皇陛下の英語の家庭教師を務めた。

 メモには、このほか、「上→マッカーサー、『courtesy unofficial visit』(非公式な儀礼的訪問)」、「visitに付きて外相は反対」などの記載もあり、当時の吉田茂外相が天皇のマッカーサー訪問に反対したことを示唆している。45年12月にはマッカーサーを昭和天皇が訪問した記録はなく、詔書発表過程で、天皇の訪問が計画されたが実現しなかったとみられる。【竹中拓実】

 <人間宣言>

 天皇と国民との結び付きに関し「天皇を現御神(あきつみかみ)とし、他民族より優越するなどという架空観念から生じたものではない」などと説明。戦後の復興に向けての団結と平和国家建設を呼びかけた。昭和天皇の指示で草案にはなかった明治天皇の「五箇条の御誓文」が引用された。詔書には当時も正式名称はないが、後に「人間宣言」と呼ばれるようになった。国立公文書館は「新日本建設ニ関スル詔書」として保存している。

 ◇神格否定が主眼

 ▽ 渡辺治・一橋大大学院教授(政治史)の話 資料は、草案から詔書まで一連の流れが比較検討でき、大変貴重だ。詔書は文節ごとのつながりが悪く主題が分かりにくいが、草案は天皇の神格否定が主眼と分かる。草案に日本側が前後を入れ替えたり、新たに加えたりしたためだろう。メモは、GHQ側が、昭和天皇がマッカーサー元帥を訪問して事前に詔書の報告をするよう求めたことを示しているように読める。それに吉田茂外相らが反対したということかもしれない。

 ◇解説 詔書と対照可能に、作成主導者論争に一石

 明らかになったメモと同様に「人間宣言」の作成過程を示す資料としては、当時侍従次長だった木下道雄の「側近日誌」が知られている。45年12月23日の項にある「ダイク−ブライス−山梨−石渡−○−幣原−鈴木」の記述だ。「ブライス」は学習院英語教師のレジナルド・ブライス氏、「山梨」は山梨勝之進学習院院長、「石渡」は石渡荘太郎宮内相、「幣原」は幣原喜重郎首相を示す。

 今回の作成過程メモは、ブライス作成→宮内相→上などとなっており、側近日誌にある「ダイク」と「山梨」の項が抜けている。(1)英文草案が日本側に渡ってからの経緯を示したものだから、GHQの民間情報教育局長のダイクがない(2)山梨氏によるメモ(学習院院史資料室の分析)のため本人の部分がない−−と考えれば矛盾はなく、むしろ、より詳細な記録と言える。

 また、人間宣言作成の過程で昭和天皇のマッカーサー元帥訪問計画があったことを示すメモには「imperialcourtesy visit 案文モタヌ」「draftハ前モッテ Dyke−M’ckニ見セテ意見交換済ノモノ」「m’cハ、カクレテミテイル」などの記載がある(M’ckとm’cはマッカーサー)。訪問は、詔書の内容についてGHQ側が承認手続きを終えた後に行う手はずだったことを示すものだ。

 資料の英文草案や和訳などは、部分的に紹介されたことはある。しかし、草案全文が示されたことで、詔書との比較対照も可能になる。

 実際、昭和天皇の意向による冒頭の「五箇条の御誓文」だけでなく、宣言の中段部分にある「焦躁(しょうそう)ニ流レ…思想混乱ノ兆」などが詔書で加わったことが分かる。渡辺治・一橋大大学院教授は「精神的な荒廃を憂える言葉には、昭和天皇や政府幹部が当時、国内の情勢に危機感を持っていたことがうかがえる」と分析する。

 詔書作成に深く関与したとされるブライス氏と山梨氏は、生涯自ら果たした役割をほとんど語らなかった。それが研究者の間で、「作成を主導したのはGHQか日本か」との論争を呼んだ原因の一つでもあった。現在では「側近日誌」などからGHQ主導説が有力だ。今回のメモもそれを覆すものではない。

 資料は、原本と清書の2種類ある。学習院院史資料室は原本が山梨氏のもので、清書は学習院事務官で山梨氏の秘書役だった浅野氏が写したものとみる。「沈黙の黒衣役」だった山梨氏に関する資料の価値は極めて高い。【竹中拓実】

 ◇「人間宣言」英文草案和訳

 ★「人間宣言英文草案」の和訳。※句読点やルビ、送り仮名を付けるなどの処理を行った。

 今や新年であり、新日本にとり新しき年であり、世界は今や国家より人類を最大の目標となす新理想を有するのである。同胞愛は自然の愛情に基づくものであり、家族の愛情であり、国民の愛情であり、而(しこう)して人類の愛情に基礎を有するものである。我が国に於(おい)ては家族愛と国民愛とは常に特に強かった。されば、人類愛へと努力しよう。

 天皇と国民とは非常に強く結ばれている。しかし、かゝる結合は、神話、伝説のみによるものでなく、又(また)、日本人は神の子孫であり、他の国民より優れ、他を支配する運命を有すといふ誤れる観念に基づくものではない。幾千年の献身と熱愛により、錬出された信用の絆(きずな)であり、愛情の絆である。

 忠節は常に我々の信仰上にも政治上にも信念として最大の特質であった。過去かく忠節至上主義で来たが、将来もその通り継続しよう。

 家族の間に於て、国民の間に於て、互いに忠節であらう。而して国家への忠節は、家族へのそれより偉大である様に、人類に対する忠節は、国家への忠節の上に行くものである。

 我が大都市の現状、社会にみなぎる失業、貿易の停滞、貧者の困窮は誠に悲しむべき断腸の思いがする。都市を再建し、各人に職を与へ必需品を製造して新しき自由な日本として世界の友邦に伍(ご)して行かう。

 我々の勇気と忠節と再建能力、理想愛に於て我が国は他に類をみないことを世界に示さう。そして、かくして人類の幸福と安寧に一途に貢献しよう。

毎日新聞 2006年1月1日 3時00分

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060101k0000m040086000c.html

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