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ライブドア強制捜査 / 関係者の胸の内(東京新聞)
http://www.asyura2.com/0601/senkyo18/msg/770.html
投稿者 gataro 日時 2006 年 1 月 18 日 17:59:49: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060118/mng_____tokuho__000.shtml から転載。

 球界参入への名乗りを皮切りに、ニッポン放送株の買収劇や衆院選出馬と、自ら“広告塔”となり無名だった「ライブドア」の企業価値を高めてきたホリエモンこと堀江貴文社長。東京地検の強制捜査を受け十七日早朝、疲弊した表情で会見したが、この企業にかかわった関係者の事件を受け止めるキモチとは。

 「昨日(十六日)はみんな強制捜査をテレビで見ていたようだけど、基本的には冷静。もう年を越した話だから。得か損かと聞かれれば、ライブドアの株価が下がっているから(株主である)フジにとっては損だろう」。同社の五十代男性社員はこう心境を明かす。

 フジテレビは昨春、ニッポン放送株の買収攻勢に出たライブドアに対抗。せめぎあいの末、四月に資本・業務提携を結び和解した。

四百四十億円をライブドアに出資し堀江氏に次ぐ第二位の株主となっている。

■今さらどうでもいい 提携期限終わったし

 一時はライブドアの子会社としてのみ込まれそうになったニッポン放送の三十代男性社員も「もう終わったことだから、今さら、どうでもいい。業務提携の一環でネットラジオはやったが、もう約束の期間は終わったし」と受け止め方はクールだ。

 企業間の対決で実際に火の粉をかぶらなかった社員とは別に、昨年九月、衆院広島6区で激しく戦った亀井静香衆院議員となると“熱気”は違うようだ。

 堀江氏は事実上、国民新党の亀井氏をつぶすために、自ら“刺客”に名乗り出た。無所属なのに立候補記者会見は自民党本部で行われ、武部勤同党幹事長、竹中平蔵総務相らが応援演説に現地入りした。

 亀井氏は十七日、記者団に「堀江さんは堂々と白日の下でああいう商売をしていた。それを承知で小泉改革の旗手として送り込んだ責任がある」と小泉純一郎首相の責任にも言及し、痛烈に批判した。

 選挙期間中に堀江氏の応援演説をした世耕弘成参院議員は「残念としかいいようがない」と絶句。「年末にテレビ番組の収録で会ったが…」と複雑さをにじませる。

 「広い意味では同じ業界かもしれないが、まったく違う業態、会社ですから。局面、局面をとらえてマスコミが勝手にライバルとか書いているだけで…」

 ライブドア強制捜査を受けて、十七日の株式市場でIT企業として「連想売り」され、前日比一万三千五百円安と大幅に株価を下げた「楽天」の広報担当者は苦々しげに語る。

 一昨年、ライブドアが近鉄買収に手を挙げてプロ野球に新規参入を目指すと、楽天も参入を表明。日本プロ野球組織の審査を経て楽天が「合格」し、仙台市を本拠とする「東北楽天ゴールデンイーグルス」が誕生した。昨年はライブドアがニッポン放送株を買う動きを見せると、秋になってTBSとの経営統合を狙った。

 楽天はネット商店街、ライブドアはネット証券を主力に据えているが、さまざまなネット関連分野で両社の商売は重なり合っている。自社の株価の時価総額を高め、企業買収の資金源とする手法も共通している。

 先の広報担当者は困惑げにこう締めくくった。「株価は市場が決めることで、連想売りされたからといっていちいちコメントはできない」

 選挙に出るまでの存在感を持った堀江氏だが、そもそも全国に一躍名を知らしめたのは、一昨年のプロ野球新規参入問題だ。

 巨人の渡辺恒雄会長は、強制捜査の報道を受けて「ハゲタカファンドの運命とはああいうもんだ。横に広がらなければいいが」と一刀両断した。

 あるベテランプロ野球ジャーナリストはこう指摘する。

 「球界もITは無視できないと思っている。だからこそ楽天もソフトバンクも参入できた。ただ、IT企業の中でもスジのいいところに入ってきてほしいという思いは当然ある。ライブドアに強制捜査ということになって、球団トップたちの中に『ほら見たことか』という感覚があっても不思議ではない」

 プロ野球界を皮切りに、メディア界、果ては政界にも進出しようとした堀江氏。ライブドア不祥事は今後どんな影響を与えるのか。

■ライブドアの手法、チャコールグレー

 エコノミストの紺谷典子氏は「ライブドアの株式分割は、グレーどころかチャコールグレー(木炭のような濃い灰色)。本来は個人投資家対策である株式分割を利用して錬金術をやってきた。そんな人を持ち上げてきたメディアもおかしい」と前置きして、今後の影響を、こう分析する。

 「ライブドアの株主だけでなく、株価が下落し、経済全体にマイナスになることが考えられる。しかし、長い目で見れば、道義も何もない、どんなことをしても勝った人が偉いという軽薄な風潮に歯止めがかかって日本人全体にとっては得。M&A(企業の合併・買収)で大もうけする人たちの裏で、どれだけの人が泣いていることか。こんなホリエモンを利用してきた小泉政権の是非も問われることになる」

 経済アナリストの森永卓郎氏は「今まで捕まらなきゃ何をやってもいいという空気があったが、これからは、あまりにも悪質な乗っ取り劇はできなくなる。短期的には株価は下落するが、長期的に見ればいいこと」と見通す。

 ニッポン放送株買収騒動の和解と引き換えに業務提携することになったフジテレビへの影響については「和解をした段階で、実際には手は切れていて、今、『これでライブドアと切れて良かった』というのはない。むしろ、フジテレビはライブドア株の膨大な含み益があったのに、こういうことになって『またホリエモンにやられちゃった』というところでは」。

 経済評論家の針木康雄氏は、今回の事件を「虚業」と「国策捜査」の二点に注目する。「ライブドアそのものの利益は百五十四億円ほどしかない。そんな会社がニッポン放送買収に一千億円以上も投資した。こうなってみると、ライブドアは一種の虚業だったといえる。反社会的なものへの戒めとして国策捜査が行われたんじゃないか。今回の事件は一つの教訓になる」

■今の日本に漂う“にせバブル”崩壊

 評論家の室伏哲郎氏は「今の日本に漂う“にせバブルの崩壊”を感じる」。

 「事件の実害は、それほどないんじゃないか。逆にトクするのは、普通に働いてきたオジサン。『あんなの長く続くもんじゃない』と喜んでいるのでは」

 ITベンチャー企業経営経験がある企業コンサルタントの板倉雄一郎氏は「今回の疑惑は昨夏から一部で取りざたされていた。いつもギリギリの戦略を取る堀江氏が違法な領域に足を踏み入れてしまったのだろう」と指摘する。

 板倉氏によれば、ライブドアに対する強制捜査の影響は数千億円に達する可能性があるという。「ライブドアの株主は堀江信者だから、被害を受けても被害と感じない」と板倉氏。ただ、これだけの額になれば「信者」が自己責任で損をしたというだけでは済まない。

 今後考えられるのは、ライブドアの第二位大株主となっているフジテレビの株主が、フジ経営陣に対してライブドアを相手取った損害賠償請求訴訟を起こすよう求める動きだという。

 「今回の事件を教訓にするなら、個人に対するお金についての教育を国レベルで行うことが必要。投資をするか、貯金をするか、消費するか。それは各個人で判断すべきだが、今はお金の教育がないために、見かけにだまされてわけが分からないまま信者として投資している」

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