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[民主主義の危機]「ヘタレ民主党」崩壊の灰塵を背に浮上する『軍事国体論の亡霊』
http://www.asyura2.com/0601/senkyo20/msg/331.html
投稿者 鷹眼乃見物 日時 2006 年 3 月 12 日 20:43:42: YqqS.BdzuYk56
 

[民主主義の危機]「ヘタレ民主党」崩壊の灰塵を背に浮上する『軍事国体論の亡霊』

●「文芸春秋、四月号」でジャーナリスト・上杉 隆氏が『日本一のイエスマン、武部 勤の正体』という記事を書いています。詳細は記事を読んでいただくこととして強引にそのエッセンスだけを述べてみると、“武部 勤の正体”は「上の権力に首尾一貫して平身低頭する一方で、自分より弱い立場の人々に対しては徹底的な暴君として君臨する人物」であるようです。もっと言ってしまえば、自分より弱い立場の人々に対して“殆んど恐喝と紙一重のような激しい恫喝”を加える人物」だということのようです。また、表向きでは自分の選挙区に関する露骨な利益誘導型の振る舞いを見せぬ一方で、政治資金については巧妙で複雑怪奇な収集・管理の仕組みをランニングさせているようです。

●謂わば、これは暴力団やヤクザ社会によく見られる一つの典型的なタイプ(個性的なケモノ顔の政治家たちの一人)であり、特に自民党の政治家には、それほど珍しいものでもありません。従って、この種の人物を批判・糾弾する場合は「それなりの用意周到さ」が必要であったと考えられます。この意味で、今回の一連の「メール騒ぎ」に巻き込まれた“民主党の組織的なヘタレぶり”は、あまりにも危機意識が欠落しているという点で、恐るべきほどの“お粗末さ”の一語に尽きます。ともかくも、今、肝要なことは、陰の黒子たちも含め、このような特異なタイプの人物たちを巧妙に配置している「小泉政権」の“暴力団的な本性”を見据えておくことだと思います。

<参考>関連記事として、下記(★)を参照乞
★「政党と狼藉・暴力集団の関連性についての論考」(シリーズ「民主主義のガバナンス」を考える(4/4))
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20050405
★映画『極道の妻(おんな)たち、情炎』に見る“閣議風景”の原点
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20050406

●ところで、NHKの「映像の世紀」(http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B1%C7%C1%FC%A4%CE%C0%A4%B5%AAhttp://www.nhk-ep.com/view/10041.html)辺りが、テレビによるドキュメンタリー放映の流れの一区切り(政治権力サイドからの干渉をある程度退けてきたという意味で)となるような気がします。最近は、NHK&民放を問わずテレビの画面から“正気”(真人間向けの番組)が消えてしまっており、それは無意味な多弁と喧騒の坩堝と化しています(あまりテレビを見てないからかも知れませんが、たまに見ると、そう感じます)。ともかくも、この「映像の世紀」のテーマ曲「パリは燃えているか」(http://d.hatena.ne.jp/asin/B00005HMO6)は、作曲家・加古 隆の傑作の一つだと思います。

●話題は転じますが、映画『博士の愛した数式』(http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20060303)の小泉尭史・監督が、そのサントラ版CD(加古 隆・作曲)の挨拶文で次(・・・〜・・・)のように書いています。ここで、小泉尭史はある重要なことをさりげなく指摘しているようです。・・・前略・・・音楽家、加古 隆の心を、何にもましてこの世で強くとらえているのは、音そのものでしょう。コンサート会場で、スポットライトをあび、「孤高」を守り通す素数のように、美しい音を紡ぎ出します。・・・中略・・・加古さんをして、心が踊るのは、決して作曲の結果が、映画に応用できるからではなく、音楽そのものが美しいからでしょう。積み重ねられた経験と、研ぎ澄まされた直感で天空から聞き取った「旋律」が、聞く人の心を揺さぶります。「旋律」はさらに映像と共鳴し、美しい波紋をひろげ、映画を実り豊かにしてくれます。・・・後略・・・

●このように「美しい愛の旋律」を作曲できるのは加古 隆のような優れた音楽家(芸術家)の才能ですが、今、彼らに求められるもう一つの“才能”は、その「孤高」(≒芸術家に宿命的な孤独)に絶えうる強さ、ズバリ言えば権力側からの誘惑に絶え得る強さだと思います。かつて、ヒトラーがフィヒテやヘーゲルのロマン主義的な「世界国家についての愛の理念」からナチス・ドイツ(ファシスト・コーポラティズム=擬装コーポラティズム)のレゾン・デートル(raison d'etre/存在理由)を導き出して善良な多くの国民を誑かした歴史的事実を忘れるべきではありません。また、これらの芸術美を享受する我われ一般国民にとって重要なのは、このような芸術(活動)さえもが、政治権力によって日常的に絶えず侵食が行われている現実を自覚することです。

<注>コーポラティズムについては下記(★)を参照乞
★シリーズ「民主主義のガバナンス」を考える(1/4)
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20060307

●今、我が国では“動物化したB層”に対する第二フェーズ戦略(小泉=竹中戦略の真の狙いを実現するための戦略)の一環として、日常的に、テレビ・新聞などのメディアを介して「戦前の大政翼賛型政治システム/日本型万世一系の国体を軍事力で維持すべきとするファシスト・コーポラティズム」への回帰を誘うプロパガンダが流れ始めています。

<注>動物化したB層
:コミュニタリアニズム(communitarianism/大まかに言えば、何らかの共同体又は階層に属するという意識、http://www.arsvi.com/0e/comt.htm)もハビトウス(habitus/大まかに言えば、一定の習慣・習俗的な生活・文化空間についての意識、http://homepage3.nifty.com/sakuraiyoshio/praframe.htm)も持つことができず、ひたすら刹那的に周辺環境から「与えられる情報」に反射的に反応するだけのタイプの人々のこと。

●小泉・竹中ラインの真の恐怖政治が始まる(つまり、彼らの蒔いた種が悪の花を咲かせ毒々しい果実を実らせる)のはこれからだと思います。ある程度の批判力を期待されていた民主党が、上で見たように“ヘタレの本性”をあらわにして自滅したこともあり、今や国民の間に掴みどころのない閉塞感が広がりつつあるようです。一部のディープなメディア情報によると、一切国民から選挙の洗礼を受けたことがない飯島秘書官(官邸の奥に巣食いトグロを巻く)が“首相の持つ人事権”を巧妙に操りながら耐震強度擬装事件、ライブドア事件など厄介な問題の“幕引き”を計る一方で、アフター9月(「安倍晋三(?)次期政権」後)の「小泉リバイバル・シナリオ」(国民が小泉リバイバルを渇望するようになるよう仕向けるトリッキーなシナリオ)を練り上げており、既に“仕事”に取り掛かっているそうです。

<注>関連記事として下記(★)を参照乞
★「擬装民主国家・日本」で期待されるマスメディアの役割とは?
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20060128

●ここから、まことに恐るべきことですが“闇の影”を引きずりながらもマスメディアによって“国民的人気が抜群”と評される安倍晋三ですら「小泉政権」のオモチャ(純情で無垢な一般国民を誑かす役割を負わされた愛すべきスケープ・ゴート)のような存在に見えてきます。また、つい最近まで小泉首相が頑強に拘り続けた「女系天皇の議論」も、ある“特別の深謀遠慮の謀(はかりごと)”を裏付ける可能性があります。つまり、それは大きな話題性がある議論を一発ぶち噛ますことで「ネット右翼」や「ヘタレB層」の関心を引きつけつつ多くの国民の意識を「軍事国体論容認」の準備と位置づけた「改憲論議」の方向へ巧みに誘導するということです。従って、このような時にこそ、我われ一般国民は冷静になり、もう一度「問題意識の再構築」からスタートする必要があります。また、その重要なヒントを得るため視野に入れるべきことは、「我われ自身の人格」についての「存在証明または同一性」と定義されるアイデンティティ(Identity)の問題です。このアイデンティティに関する明晰な自覚こそが、今やドミノ化現象の如く拡大しつつある「国民総ヘタレ化」の歯止めとして役立つ可能性があるのです。

<参考>アイデンティティについての四つの次元
■パーソナル・アイデンティティ
・・・個人、家族、地域などとの結びつきから生まれるIdentity。
■クラス・アイデンティティ
・・・階級、貧富の差、国家・国民・民族意識、政治・経済関係などとの結びつきから生まれるIdentity。
■ジョブ・アイデンティティ
・・・職業・仕事・専門性などとの結びつきから生まれるIdentity。
■カルチャー・アイデンティティ
・・・宗教・文化・趣味・教養・知的水準・歴史
<注>関連記事として下記(★)を参照乞
★「軍事的国体論」を超える日本国憲法の先進性
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20050419
★「オランダの光」の伝説(revised、2/6)

(参考URL)http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/

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