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温故知新 −ビル・トッテン− 幻想が格差のある社会作る(日本海新聞)
http://www.asyura2.com/0601/senkyo20/msg/445.html
投稿者 gataro 日時 2006 年 3 月 16 日 17:54:56: KbIx4LOvH6Ccw
 

2006/03/16の紙面より
http://www.nnn.co.jp/rondan/tisin/060316.html


 小泉改革によって日本社会において格差が拡大しているのではないかという話題が国会で論じられている。私が読んだ記事では、小泉首相は「格差が出るのは悪いことではない」と述べ、「成功者をねたむ風潮は慎まないと社会の発展はない」と発言しているが、真意を理解できないのは英語に翻訳されたものを読んだからだけではないだろう。

負担移す

 小泉首相はメルマガで「勝ち組」と「負け組」について言及し、挑戦もしない「待ち組」が力を発揮できる社会にすべきであり、それでも自分の力ではできない人に対してはお互いに助け合う、持続可能な社会保障制度が支える社会の実現を目指して改革を進めると書いている。この言葉は何を意味するのだろう。小泉首相が行ってきたことは「痛みに耐える」ことを一般庶民に訴え、さまざまな社会保障費を削減することだった。そして年金、医療、介護といった、助けが必要とする人々への公的福祉を減らして負担を地域や家族に移してきた。

 日本で生活をしながら商売をし、付き合う人々がほとんど日本人であったとしても、私が見ているもの、接している日本は全体の一部でしかない。従って与党政府がある予測に基づいて新しい政策や提案を行うと、まず私なりにさまざまなデータを分析することが習慣となっている。OECD加盟三十カ国は世界の中でも豊かな国とされるが、このOECDが公開している統計をみると日本が既に小泉内閣が目指す「格差のある社会」を十分過ぎるほど実現していることが分かる。

 日本の公共部門の支出はOECDの中で下から四番目であり、日本よりも社会福祉の支出が少ない国は米国、アイルランド、トルコ、韓国しかない。また日本はOECDの中で四番目に失業手当が少なく、日本よりも少ない国は米国、イタリア、韓国、チェコだけであり、日本の失業手当はOECD平均の三分の一である。

相対貧困率が倍増

 所得格差を示す指標としてジニ係数が話題になったが、内閣府は高年齢層世帯の増加や核家族化の進行で所得の少ない単身者世帯が増えたのが上昇原因だと格差の拡大を否定している。では内閣府はOECDの発表する日本の相対貧困率についてどう言い訳をするのだろう。相対貧困率とは国の平均世帯所得の50%以下の人を貧困者と定義し、それが総人口の何%を占めるかを示している。一九八四年に7・3%だった日本の相対貧困率は二〇〇五年には15・3%と約二十年で倍増し、6・5人に一人が貧困者である。日本よりも相対貧困率が高いのは米国、メキシコ、トルコだけである。

 だからこそ日本はOECDの中で二番目に自殺率が高いのだと思わずにはいられない。自殺率の高さは国民性ではなく、与党自民党政府が民営化、規制緩和、金融ビッグバンなどを導入したことによって、さまざまな改悪を社会や経済に行ったからだと私が思うのは、自殺が平成になってから50%増加しているからである。

 小泉首相は機会均等を主張しているが、それは機会が均等なら等しく成功することが前提のはずだ。しかしそれは幻想だ。貧しい家に生まれた子供は金持ちの両親のもとに生まれた子供と均等の機会を持つ確率は圧倒的に低い。知能指数が90の子供は150の子供と同じように成功する可能性は少ないし、病気や障害がある子供が健康な子供と同じ機会を持つことはもっと少ない。

資源を平等に使う

 内乱の続くアフリカやイラクで生まれた子供が、日本で生まれた子供と同じ機会が持てないのと同じである。人間は決して平等ではなく一人一人異なっている。生まれた環境も違えば持てる個性も人の数だけある。

 いくら小泉首相が機会を均等にするプログラムを提供したところで、個人の違いや状況を一様にすることは不可能だ。政治家一族に生まれた三世の国会議員が、一般の国民と機会が均等ではないことを痛感しているのは首相本人ではないだろうか。

 人類がこの地球に生まれたときからそうだった。だからこそ機会を均等にするというむなしい約束ではなく、なるべく少なくするためにできる現実的な施策を行うべきだ。そしてそれは政府が持てる資源を平等に使うことだと私は思う。

 与党自民党の進める格差のある社会は、多くの統計で日本よりも格差のひどい米国がモデルであることは間違いない。一部の金持ちが高級住宅街を作りその周りを高い塀で囲い、多くの庶民は安い時給の職をいくつも掛け持ちしながら健康保険にすら入れない、そんな国にだけは日本はなってほしくない。しかし格差が広がるということはそういうことなのだ。機会均等、結果平等などという幻想を掲げ、一部の富や権力を持つ人々が提唱する自由経済を推し進めることが、さらに大きな独占体制を作り出している現実に気付くべきだ。(アシスト代表取締役)

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