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「ウェブ上の円環共謀」 共謀罪は成立するのか 【保坂展人のどこどこ日記 】
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投稿者 愚民党 日時 2006 年 5 月 02 日 09:06:46: ogcGl0q1DMbpk
 

「ウェブ上の円環共謀」 共謀罪は成立するのか


政治 / 2006年05月01日

http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/56d50a3d0d403edb440e8b3ddfa3ecf9


ぎりぎりのところで採決を回避した28日の法務委員会で、共謀罪の成立要件としてインターネットの掲示板などに書き込んだ場合に「円環共謀」と認定される場合があるのではないかと法務省に質問した。共謀というのは「会議を開いて犯罪計画を立案し、企画を詰めて、役割分担をする」というのが古典的なスタイルだが、必ずしもメンバーが一同に会する形だけを言うわけではない。「順次共謀」と言って、AがB、C、Dと順次示し合わせていくスタイルの共謀もあり、究極は「目配せ」で成立する「瞬時共謀?」、あるいは何の言葉も打ち合わせもない「暗黙の共謀」などが判例となっている。(しかし、「暗黙の共謀」まで認めるのはおかしいとの指摘も刑法学者から強く出ていることを付記しておく)

ここで円環共謀と言ったのは、顔見知りでない者同士がネット上で連絡を取り合い、意見交換をした記録が証拠となって共謀罪は成立するかという質問だった。大林刑事局長は「一般論ではインターネットの中の書き込みで共謀が成立することはあると思う」としながら、「今、御指摘の顔も知らない場合に共謀罪は前提として『共同の目的を有する多数人の結合として、団体の活動として団体の意思決定に基づく行為」であり、「(その犯罪行為=筆者注)その効果、これによる利益が当該団体に帰属するという2条、3条があるので゛その要件を満たすことはなかなか困難」と答弁している。わかりやすく言うと、「ネット上で知り合った人たちが団体を構成し団体の意思決定をへて、かつ犯罪の結果の利益をその団体が獲得する」ことが必要だ。これをクリアするのは難しいのではないかと述べているのだ。

しかし、さすが法務省刑事局長だけあって「困難」では終わらない。「ただし知らない者同士で何らかの犯罪を計画して実行するという例があるということを私も聞いているので、そういう意味での共謀は成立するかなと思います」(衆議院法務委員会4月28日答弁)と付け加えるのも忘れていない。

特定のハンドルネームを使う何人かが、書き込みを続ける掲示板や、mixiなどの会議室で、619もの対象犯罪に抵触する共謀を語った場合はどうなのか。法務省は、「対象犯罪を語っていたにしても、上記の団体性に該当するかどうかがポイントだ」と答弁し続けた。さらに与党議員に「会員制の掲示板に与党修正案が設けたハードルを超える団体要件を満たすグループがネット上で共謀した場合は、『実行に資する行為』とは何なのか」と問いかけたが、「団体性がなく該当しないだろう」と噛み合わない答弁だった。「与党修正案の団体要件を満たすグループ」という前提で聞いているのに、あくまでネットは無関係だとばかりの極端に耳障りのいい答弁だが、そんなはずはないだろう。

政治家に働きかけることで業界団体の権益を守り、サバイバルのための法律を通してもらおう、予算を分配してもらおうと、業界団体の中の特定の5人が会計担当者とつるんで贈賄を続けたとする。特定の政治家に、表や裏の政治献金をし続けたら「贈賄罪」を目的とする団体として、「共謀罪の団体要件」を満たすだろうかと次の質問をした。法務省刑事局長は「おたずねのような業界団体につきましては、その構成員の継続的結合体の基礎となっている目的は正当なので、『共同の目的は贈賄』と認めるのは困難」と答弁した。

業界団体の掲げる目的は「業界の健全な発展」であって犯罪目的の「贈賄」ではない。団体全体が犯罪目的的ではないということは理解できる。私が聞いているのは、「業界団体内の5人が秘密裏に『贈賄』を繰り返した場合に、この5人の団体の性格を犯罪目的集団」と認定できないのかということだった。つまり、業界団体の中にもうひとつの団体があるという形態だ。しかし、犯罪の結果の収益が団体に帰属する利益がなければならないと言うのなら、こういう例はどうか。

「5人が政治家に献金したことにしておいて、その半分を分配していた、こういうことを繰り返してきた集団ならどうだったのか」どこかで聞いたような話だなあと与党席から声があがった。法務省刑事局長の答弁は、「結論から言うと、それは無理だと思います。共同の目的が犯罪を実行することにある団体、基本的にはそういうことは認められない。その過程でちょこちょこ悪さをする人がいるかもしれないけれど、団体として犯罪をする団体(ではない)」だった。成立直前と見て、与党に気を使っているのかな。

論理的には業界団体の中で「不正経理と政治献金名目の資金分配、ならびに贈賄の実行」を不離一体の「共同の目的」とする業界団体内ミニ犯罪集団がありえるだろう。もし、法務省がおよそこうした類型の犯罪に共謀罪は該当しないというのであれば、「政治資金規制法」も含む619もの対象犯罪を列挙していること自体がおかしいと思う。市民からの誤解を解きたいというのであれば、国際組織犯罪に該当するものだけに限定すべきではないか。

28日の審議の一部を振り返って、やや分かりにくい議論だったかもしれないが、「誰が共謀罪成立を判定するのか、不透明部分が多すぎる」と感じた質疑だった。「採決」なんてとんでもない。

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