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(回答先: ＜日々通信 いまを生きる＞第204号 ふたたび愛国心について【吉田松陰、西郷隆盛、幸徳秋水、小林多喜二は逆賊であるか。】 投稿者 gataro 日時 2006 年 5 月 13 日 16:13:01)
関連投稿、「大逆事件に抗議する自由民権家・五十子敬斎」の一文、＜貴重品です＞
多摩の民権家・五十子敬斎が大逆事件の（官権の）処理に抗議した一文。
何ノ因縁ヲ以テ世ノ改革ニ先立テ貴重ナル名士ノ命ヲ刑裏毒刃ニ失スルヤ、悲歎姑（しばら）ク考断ニ苦ム。貴重ノ命ヲ投委シテ執政ノ非ヲ正シ汚吏ノ暴ヲ弾ズルノ義功ヲ殺スヤ。蓋反思スルニ、見解ヲ異ニスルヲ以テ生死ヲ為セリ。即己ニ一転取テ代リ平ニシテ位地ヲ換ヘ、険ニシテ生命ヲ奪フノ義ニ坐スルヲ以テナリ。理義ノ得失是非ハ遥ニ別トシ、現政府ニ対シテ反逆ナレバナリ。現主権者ヲ顛覆（顛覆の”てん”の偏は”眞”の文字、表示不能）スルノ逆賊ナレバナリ。
蓋、古今叛逆ヲ起ス者、必公ニシテハ他ノ非ヲ破、私ニシテ前君ノ報忠ヲ持、内ニシテハ自己ノ功名位置ヲ収ントスルヲ的トシテ為ス者ナリ。サレバ逆叛ト義忠トヲ断ジ感泣ト放除トヲ定ムルハ善悪ヲ転ズル邪戻ヲ正スノ義公ト、私怨ヲ報ジ自栄ニ期スルノ私欲トノ権衡ニ帰スルノ外ナキナリ。維新植基ノ名士、将門、正雪等ニ比シテ如何ノ差ヲ示スヤ。明々一偏、義魂ノ跡ヲ垂ルノミ。論ズルニ随テ益々感涙ヲ加フルノミ。
※ 参考文献、「民衆史−その１００年」、色川大吉著、講談社学術文庫（「大逆事件と一民権家の思想」、ｐ１７６）
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