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Re: 【遠山清彦外務大臣政務官】共謀罪の問題:現代の『治安維持法』ではない
http://www.asyura2.com/0601/senkyo22/msg/114.html
投稿者 提供人D 日時 2006 年 5 月 16 日 19:09:15: zjIwxfdYJcbls
 

(回答先: 【遠山清彦外務大臣政務官】共謀罪の問題:現代の『治安維持法』ではない 投稿者 提供人D 日時 2006 年 5 月 16 日 18:56:56)

【コメント】
遠山議員は共謀罪の条約の担保としてつくられているから治安維持法と同じではないと主張していますが、条約がもともとつくられるけっかけは麻薬取引などのマネーロンダリングを阻止するためであって、コンビニの万引きにまで共謀罪を成立させることを求める規定は条約にはありません。(一部のジャーナリストや一部野党議員はテロ対策のためだといっていますが、テロ対策“にも使える”、テロ対策“にも関わっている”というだけで、もともとは麻薬売買やマネーロンダリングのための条約です)
共謀罪創設法案が現代の治安維持法であるとの批判が起きているのは、人の精神的活動を萎縮させる可能性が共謀罪にあるためであって、そうした国民の懸念を払拭する制度的歯止めについて、予備行為を構成要件とするなど、国民が納得するようなかたちで説明しているとは思えません。
遠山議員は条約に賛成したから共謀罪法に賛成すべきだと言っていますが、間違いです。国内法整備については“別途検討するという前提”のもとで条約は国会で審査・成立されたわけですが、その前提条件を遠山議員は忘れているのでしょう。条約審議の時には、政府・与党は国内法制についての具体的な内容を提案していません。提案されていないことについて誰も同意することはできません。政府・与党の国内法整備提案に白紙で同意することを前提に条約が批准されたわけではありません。
与党修正案の「犯罪の実行に資する行為」との部分については遠山議員はるる説明していますが、かえって誰にでも共謀罪が適用されることを示唆する結果になっています。
たとえば、逃走経路の下見などの準備行為がなければ成立しないと言っていますが、捜査当局から見れば、たまたま買い物で歩いていただけでも「逃走経路の下見をしたのだろう」と理由をつけて別件逮捕で自白に追い込むという使い方ができるということであって、結局、与党修正案では国民の精神的自由権は守られないことになります。共謀罪で逮捕され「犯人は共謀して犯罪の逃走経路を下見をしていた」などと報道された国民が「一般の国民」として扱われ警察が批判されるかというと、そんなことはあり得ないわけです。
また遠山議員は、団体要件について「重大な犯罪」に限定しているから一般に適用されないとも説明していますが、「重大な犯罪」の対象がおよそ620罪という広大な範囲を対象にしている以上、「対象限定」という言葉の意味からはほど遠いと言わざるを得ません。
盗聴法審議の時、公明党は、300以上あった政府案の対象犯罪を4罪にまで限定する修正案を提案しました。しかし、今回、公明党は620罪の適用範囲をそのまま温存しています。公明党は、小渕内閣当時の公明党とくらべても、中道与党としての存在感がまったくありません。
ちなみに脱税の謀議は共謀にならないと遠山議員は言っていますが、脱税も共謀罪の適用罪のひとつに含まれており、2006年4月28日の衆議院法務委員会で杉浦法務大臣が「個別具体的に判断して、(共謀罪に)当たりうる場合もある」と答弁しています。遠山氏は国会議員なのに議事録をまともに読んでいないのでしょうか。遠山氏は自分の解釈を守るのであれば一政治家として政府与党に提案の撤回を求めるべきですし、それができないなら党を出て「脱税は共謀罪の適用対象外だ」と主張し提案に反対すべきでしょう。
民主党修正案については、遠山氏は対象犯罪を5年以上とするのは条約との整合性が無いと批判しています。4年が5年になっただけで整合性がとれず条約に反するというのは極論です。
日本政府は、人権条約や労働福祉条約について様々なおかしな留保をつけています。たとえば、休日出勤に休日手当てを支給しなければならないという条約を日本は締結していますが、日本政府は休日出勤させても休日手当てを支払わない会社があるからこの義務規定は国内法整備を留保すると言って、休日手当ての無賃労働を容認させています。これは明らかに条約条文に規定されている義務を放棄しており、条約の趣旨を根底から否定するに等しいひどい留保です。そういうひどい留保をし、それを容認している日本政府・与党が「4年が5年になったから条約に反する」と主張するのはまったく整合性が無く、ご都合主義、ダブルスタンダードと言うよりありません。
私は“越境”組織犯罪防止条約の加入に留保条件をつけるべきだと考えていますが、整合性うんぬんを言うなら、政府は条約制定会議で「共謀罪は日本の法制度になじまない」と主張していたわけで、政府の条約署名こそ整合性がありません。政府は条約に反対していたのになぜ賛成に転じたのか、野党は会議録や協議記録などの外交文書の開示を求めていますが、政府は外交上の信頼確保を理由に情報開示を拒否しており、議論がそこでストップしています。
ちなみに政府の条約留保に対するダブルスタンダードは5月16日の法務委員会でも議論され、野党の「留保の姿勢がおかしい」「条約の趣旨をとりちがえている」との批判に、法務省も外務省も答弁できずに立ち往生し、法務大臣も石原法務委員長もオロオロしていました。勝負あったという感じです。
遠山議員は、外務大臣政務官として条約交渉の情報開示の拒否に参与した人物であり、つまり国会・国民に対する説明を拒否している当事者のひとりです。国民に対する説明責任を政府・与党が果たしていないことを自己弁護しながら、国民に対し「信頼しろ、納得しろ」と言うのはムリがあります。納得してもらいたいなら説明責任を果たさねばなりません。
遠山氏は共謀罪に越境性条件を付与することにも反対していますが、それこそ条約との整合性が保てません。遠山氏は「法律の抜け穴」と言いますが、条約は越境性の無い純然たる国内犯罪に共謀罪を適用しろとまでは求めていません。遠山氏は、「条約に書いていない主張は認められない」と野党案を批判する一方、条約に書いていない政府与党案については「法律の穴になるから賛成しろ」と主張しており、ダブルスタンダードもいいところです。
遠山氏は「国民の意見を聞きながら慎重に審議をしている」と書いていますが、公明党は法務委員会理事会で参考人招致に難色を示し、公聴会の開催提案も拒否し、公聴会と参考人招致無しで採決することに賛成していたことは、野党議員や院内集会等の国会報告で知られているところです。
遠山議員は、理事会の公明党の態度を国民は知らないだろうと思ってナメているのでしょうか。自分の党が法務委員会でどういう態度をとっているかを知らないのか、あるいは知ってて国民にホラを吹いているのかはわかりませんが、いずれにしても遠山氏は外務政務官として、議員として問題があると思われても仕方が無いように思われます。
 

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