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フランスの「初期雇用契約」(CPE)と日本の「試行雇用契約」A(ブログ:夜明け前の独り言 水口洋介)
http://www.asyura2.com/0601/senkyo22/msg/134.html
投稿者 heart 日時 2006 年 5 月 17 日 03:04:05: QS3iy8SiOaheU
 

(回答先: 労働契約法 厚労省 急加速!(5月1日)(ブログ:夜明け前の独り言 水口洋介) 投稿者 heart 日時 2006 年 5 月 17 日 02:57:08)

http://analyticalsociaboy.txt-nifty.com/yoakemaeka/2006/04/post_b66f.htmlより転載。

2006年4月 7日 (金)
フランスの「初期雇用契約」(CPE)と日本の「試行雇用契約」A

フランスの初期雇用契約(CPE)と、日本の試行雇用契約との類似性を指摘したところ、たくさんのアクセスがありました。
フランスの労働契約法について、少し補足して、日本の試行雇用契約について考えてみたいと思います。

■フランス労働法典では有期労働契約は例外
フランスには労働法典があり、そのL-121・5条は「労働契約は期間の定めなく締結される」と定めています。
つまり、フランスでは「期間の定めのない労働契約」(CDI contrat de travail 'a dure'e ind'etermin'ee )が原則であり、「有期労働契約」(CDD contrat de travail 'a dure'e d'etermin'ee )は法律で許された例外的な場合にしか許されないのです。
具体的には、欠勤中の労働者の一時的代替、臨時的な事業活動の増大などです。
つまり、企業内の恒常的な仕事をさせるために「有期労働契約」を結んで労働者を雇ってはならないということです。
ですから、フランスでは、企業が人を雇用するときは、期間の定めのない労働契約でなければなりません。

■初期雇用契約の狙い
フランスでも、企業の解雇は法律と判例で制限されています。
「真実かつ重大な理由」がなければ解雇は違法になります。
だから、今、ドビルパン首相は、26歳までは期間の定めのない労働契約であっても理由を問わず自由に解雇できるとする初期雇用契約を導入ようとしているのです。
解雇しやすければ、企業は若者を雇用するようになるだろうという目論見です。

有期労働契約が例外的にしか許されないという点が、日本とは大違いなのです。
どう違うかと言いますと・・・・

■日本の有期労働契約
日本では、有期労働契約を締結するのは企業の自由です。
期間について、原則として3年以内とされるだけです。
ですから、企業は、アルバイト、有期契約のパート、契約社員を自由に雇えるのです。

■安定雇用から、不安定雇用社会へ
日本では、1985年には全労働者(サラリーマンやOL)の83%が「期間の定めのない労働契約」を結んでいました。
つまり「正社員」でした。
ところが、20年後の2006年では正社員は67%と急激に減少しました。
企業は、正社員を雇わずに、契約社員などの有期労働契約を増加させているのです。
その結果が、若者のフリーターの増加ということです。

日本は「安定した正社員雇用から、不安定な有期雇用」に大きく変わろうとしています。
特に、企業は、若者や女性については、有期労働契約で雇おうとする傾向が強まっています。
フランスと違って、有期雇用を自由に締結できるのが日本の問題なのです。

■試行雇用契約は安定雇用を狭めるおそれ!
ただ日本では、有期労働契約を締結しても、何度も更新をして継続して働く人もたくさんいます。
1年契約をずっと更新して5年以上働いていると言う人も珍しくありません。
こういう場合には、解雇権濫用の法理が類推適用されて、期間が来ても、「客観的かつ合理的な理由があり、社会通念上相当」でなければ雇用を終了させる(雇止めする)ことができません。

ところが、試行雇用契約を導入すると、正社員になれなければ、期間が満了すれば辞めなければならなくなります。
ですから、私は試行雇用契約を日本で導入すると、これが濫用されて、企業が正社員採用枠をよりいっそう狭めてしまうのではないか、と危惧しています。

■フランスは解雇規制が強すぎて、労組が既得権にしがみついてる?
なお、フランスは解雇の規制が強くて、既得権をもった大学生や公務員労組の発言力が強く、社会的弱者の学歴の低い若者の雇用を軽視しているなどとする批判があります(朝日新聞2006年4月6日朝刊記事)。
でも、初期雇用契約を導入しても、社会的弱者の若者が得するとは思えないのですが・・・。
解雇しやすくするより、彼らへの職業訓練などの就職援助措置の方が役立つのではないでしょうか?
また、フランスにも前述のとおり解雇規制はありますが、日本の労働裁判と違って、「違法な解雇」でも原則として金銭賠償(給料の6か月分以上の賠償金)を認めるだけなのです。
裁判で勝っても労働者を復職させる強制力はありません。
例外的に差別解雇や争議行為を理由にした解雇などの場合にのみ復職請求が認められるだけです。
けっして、解雇規制が過度に強い国とはいえないでしょう。

■人間は商品ではない!
1995年にフランスのパリで労働弁護士に話しを聞いたことがあります。
フランス人の労働弁護士は、
「人間は商品でないから、労働契約には期間を定めてはならないのだ。それが人間の尊厳というものだ」
と話していました。
そんな精神が高校生や大学生、労働組合の運動の理念なのでしょう。

次の「パリParis カメラマン 都築清」さんのブログが、今のフランスの雰囲気を素晴らしい写真で伝えています。
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http://parisparis.exblog.jp/

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