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中央に献上するブーメラン現象を断て/田中康夫 [ゲンダイ]
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投稿者 white 日時 2006 年 5 月 22 日 19:12:01: QYBiAyr6jr5Ac
 

□中央に献上するブーメラン現象を断て/田中康夫 [ゲンダイ]

 http://gendai.net/?m=view&g=syakai&c=020&no=26330

【田中康夫の奇っ怪ニッポン】
2006年5月17日掲載
中央に献上するブーメラン現象を断て

 信州・長野県の公共事業改革を学ばねば、と公明党の神崎武法代表から過分な言葉を頂戴したのは、昨秋です。総選挙翌日にNHKが90分間に亘(わた)って生放送した各党討論で、新党日本代表を務める僕の斜め向かい側に座っていた氏が、発言したのでした。
 事実、信州・長野県が嚆矢(こうし)の「包括的公共事業改革」は、その後、同じく公明党の北側一雄大臣が指導力を発揮して国土交通省が積極的に、更には影響される形で自民党の中川昭一大臣も農林水産省で遅ればせながら導入しつつあります。
 立命館大学政策科学部で助教授を務める俊英・森裕之氏の論考に拠(よ)れば、それは「入札制度改革、公共事業評価制度、建設産業構造改革が『三位一体』となって、新しい社会経済システムを創り出そうとする試み」なのです。
 思い起こせば、就任から5カ月後の2001年2月20日に発した「『脱ダム』宣言」は、ダムを造る・造らないの二元論を超えて、脱物質主義の時代に於(お)ける公共事業の質的転換を内包していたのでした。
 交付税措置も含めて国から72.5%と多額の補助が行われるダム事業は美味(おい)しい公共事業、と信じて疑わなかった面々に、実はゼネラルコントラクター略してゼネコンが総事業費の80%を持ち帰り、即ち、それは租庸調の時代と変わらず中央に献上するブーメラン現象で、故に孫請け、ひ孫請けの地元の土木建設業界は自転車操業状態から脱却出来ないのだ、と述べた往時を想起します。
 コンクリートも含めた建設資材販売を家業としてきた長野市長を始めとする古いOS(オペレーションシステム)の方々は未だ、的確な認識を抱き得ずにいますが、「参加希望型競争入札」「新客観点数」「総合評価落札方式」の3点を導入した信州・長野県の入札制度改革は県内の、自主自律・自己責任の意識を有する土木建設業者の間で確実に着実に、受け入れられているのです。
 従来、国土交通省が全国一律の評価基準として定めていた経営事項審査でDやEといったランクに位置していた土木建設業者には、県発注公共事業入札への参加資格が与えられていませんでした。それは、道路の舗装工事に代表される維持・修繕・管理業務に関しても、です。結果、東京や大阪に本社を置く会社の県内支店が応札・落札し、実際の作業は県内各地で重機を保有し、社員を雇用する地元密着の業者が、下請け、孫請け、ひ孫請けしていたのです。当然、「手数料」が差し引かれていきます。
 参加希望型競争入札は、800万円規模に分割発注し、D、Eランクを含む地元企業を対象とする入札制度です。今年度は500箇所以上の工事区間を設けました。この5年間の平均落札率は80%です。採算割れで応札しているのでは、と口さがない向きは冷笑するやも知れません。豈図(あにはか)らんや、当の土木建設業者への調査では、85%もの支持を得ているのです。当然です。BtoCで受注出来るのですから、十分に見合う金額なのです。99%近い落札率だった往時とは一変しています。が、にも拘(かかわ)らず何故、県議会議員を始めとする面々は入札改革に反旗を翻しているのでしょう。次週、その驚愕すべき理由を詳細に解明してみましょう。【田中康夫】

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