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【元公安検事も法案反対】 『共謀』の概念既に拡大 相談なしでも摘発―「東京新聞」特報
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投稿者 天木ファン 日時 2006 年 5 月 24 日 08:51:20: 2nLReFHhGZ7P6
 

『共謀』の概念既に拡大

 相談なしでも摘発

 法律違反を実行しなくても話し合えば罪になる「共謀罪」の創設法案。自民・公明両党が世論の反対を押し切り強行採決するかどうか、注目されるが、オウム真理教(アーレフと改称)事件捜査に携わった元公安検事も同法案に反対している。既に「共謀」の概念が、捜査現場や裁判でかなり広義に解釈されているため、共謀のみで罪に問うのは極めて危険だという。

【元公安検事も法案反対】

 元東京地検公安部検事・落合洋司(ようじ)氏。現在は弁護士に転身し、刑事事件全般、企業コンプライアンス(法令順守)、インターネット紛争などの分野で活躍、「日々是好日」と題するブログ(http://d.hatena.ne.jp/yjochi/)も開設している。

 落合氏は「9・11テロやサリンをまくような本来的な組織犯罪に共謀罪を適用する意味はあるだろうし、諸外国との情報交換は相互主義が原則だから(立法を)やらないと制約を受ける」としつつも「法案に疑問を抱く人が多いのはもっともだ」と続ける。

 組織犯罪対策なのに「政府案」が「最高刑が懲役四年以上の懲役・禁固」である窃盗など六百十九種類の罪に共謀罪を設けることに拘泥し、「与党修正案」も最低でも六百三種類との内容であることに「組織犯罪とかけ離れた罪種まで含まれている。もっと絞り込むべきだ」と疑義を呈する。「しかも、重大犯罪には既に殺人予備罪、強盗予備罪、放火予備罪など(実行の準備に入ると罪になる)予備罪がある」

■労組、NGO 対象消えず

 共謀罪の適用対象となる「団体」の要件について、政府・与党が本格的な犯罪組織しか罪にならないと強調している点についても「そもそも一から十まで犯罪が目的という集団などない。一時的に犯罪をし、その後、やめたりするものだ。だから、裁判所は一時的に犯罪目的を持てば適用対象にする可能性が高い。法務省はかなり限定したように言うが、判断するのは法務省ではなく裁判所だ」と指摘する。「一般の人は捕まりません、などと国会で言っているが、NGOや労組が、一時的に捨て身の行動を取ることもあり得るのだから不確定だ」

■『その他の行為』の危険性

 政府は「話し合い」に加え「犯罪に資する行為」がないと共謀罪で起訴されないとしたが、世論から「あいまい過ぎる」と反発され、与党が「犯罪に必要な準備、その他の行為」と書き換えた。しかし「その他の行為」という文言も拡大解釈の危険を指摘されている。

 落合氏も「将来、裁判所が『必要な準備』には、犯罪に間接的に必要な場合も含むと解釈する可能性が十分ある。相当広範囲なもの、例えば、実行犯に靴や電車賃を貸す行為などが『犯罪に必要な準備』に該当するとされる可能性は十分ある」と話し、拡大適用の防止は条文を厳格にする以外ないと指摘する。「裁判官は条文で考える。付帯決議など、いくら、やっても関係ない」。その裁判官についても「犯罪への危機感を強めており、共謀“らしきもの”まで共謀と認定する流れにある」と指摘する。

■法律より事前情報

 ところで、捜査現場は共謀罪を必要としているのか。オウム事件捜査などを手がけた落合氏でさえ、必要性は感じなかったという。共謀罪があれば地下鉄サリン事件も防げたのか? 「防げない。事前情報がなかったからだ。逆に情報さえあれば共謀罪なしでも防げた。教団施設への建築基準法違反罪適用など手段はいくらでもある」

 「現在でも、情報さえあれば、犯罪実行前に検挙できている。公安の場合、その当否はともかく、ホテルに偽名で宿泊した、免許証に虚偽が書かれているなど、さまざまな理由を見つけて文書偽造罪、免状不実記載罪などを適用している。共謀罪がないから捜査できない切迫した事情はない」。落合氏は断言する。「組織犯罪は秘密裏に動くから、共謀罪ができても共謀罪で捕まることはないだろう。むしろ、NGOや労組などに使いやすいと思う」

 共謀罪と似た法律用語に「共謀共同正犯」がある。犯罪を謀議した仲間の誰かが実行行為に踏み切れば、他の仲間は実行しなくても共犯になるものだが、落合氏は、捜査・裁判実務で共謀共同正犯の拡大解釈が進んでいると指摘する。

 暴力団組長が泊まったホテルのロビーに拳銃を携帯していた組員がいた。組員は銃刀法違反罪、組長も同罪の共謀共同正犯に問われ、昨年末、最高裁で組長も有罪とされた。「共謀」の事実が詳細に証明されないまま共謀共同正犯が認定されたため「常識を打ち破った判決」と、法曹関係者に波紋を広げている。

 「共謀罪」の共謀と「共謀共同正犯」の共謀が同一概念であることは政府も認めている。法務省は「目くばせでも共謀が成立する」と国会答弁したが、現実は、もっと先を行っている。

 「共謀罪は共謀だけで成立するから、ある意味、怖いことだ」と落合氏。「相手が暴力団だから、いいじゃないか」と思うか、「明日はわが身。拡大解釈は危険」と感じるかは国民しだいだが、落合氏は言う。「日本では起訴されなくても逮捕、家宅捜索されるだけで大打撃だ。共謀罪には、起訴に持ち込めない相手を社会的に葬る手段として、十分過ぎる力がある」

 さらに「犯罪を漫然と相談しても共謀罪は成立しない」という法務省の説明について「気休めにもならない。相談すらしなくても、共謀が認定される以上“漠然と相談”したりすれば『具体的・現実的な合意をした』と決めつけられる可能性が極めて高い。酒の席で犯罪実行に意気投合し怪気炎を上げたりすれば、まさに自殺行為と言っても過言ではない」と警告する。

    ◇  ◇

 ある刑事は、捜査現場での共謀という概念の“使い勝手の良さ”を、こう語る。「あなたが『新型テレビが欲しいな』と言ったら、聞いていた仲間たちが、どっかから盗んできてしまった。『盗んでくれよ』『盗もうか』、そんなやりとりがなくたって、実行犯だけでなく、あなたも共謀共同正犯で捜査対象にできますよ」

■地道な捜査 逆行の怖さ

 休日出勤もいとわず、時に千万円単位の私費を使って、数十年がかりで暴力団内部にネタ元を築く刑事たちの中にも共謀罪の弊害を危惧(きぐ)する声がある。

 「自分をさらけ出さなきゃ、ホシ(容疑者)って落ちないんですよ。こっちの人間性を信用したら真実を喋(しゃべ)る。くさいセリフだけど、相手が犯罪者でもハートが勝負。私は、ずっと、このやり方だ。自供したホシに裁判で無罪主張されたり、『刑事に供述を強制された』なんて主張されたことも、一度だってない」

 刑事とは、容疑者や周辺関係者と人間関係を構築する地味でしんどい作業の繰り返しだ。「いったん相談したら、自首しないかぎりは罪になる」と迫る「共謀罪」は裏腹の発想だ。「法案を作った警察庁キャリアは…ああ、作ったのは法務省ですか。じゃあ、法務官僚たちは、現場をご存じないんじゃないでしょうか」。刑事や検事、検察事務官などが私生活を犠牲にして構築してきた捜査手法に、共謀罪がどんな影響を及ぼすのか−こんな重要なことさえ、国会では論議の一つも行われていない。

<デスクメモ>

 共謀罪をめぐり「審議は尽くした」と打ち切り姿勢の杉浦法相。本来は国会に徹底した論議をしていただく立場であるはずだが、忘れたのか。共謀罪を乱用した捜査が広がらないのか、という一点をとっても国民には不安と不信が強い。あいまいさを残したまま「今国会での可決を」なんて一方的に言われても。 (学)


http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060524/mng_____tokuho__000.shtml

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