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[AML 7449] 村岡到:アジア記者クラブで筆坂秀世さんが講演
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投稿者 gataro 日時 2006 年 6 月 03 日 22:39:56: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://list.jca.apc.org/public/aml/2006-June/007118.html から転載。

村岡到:アジア記者クラブで筆坂秀世さんが講演

 六月一日、東京・豊島勤労福祉会館で、筆坂秀世さんの講演会が開かれ、一〇〇人近くが参加した。主催はアジア記者クラブ、司会は森広泰平さん。

 筆坂さんは、三年前までは日本共産党政策委員長で参議院議員として活躍していたが、二〇〇三年六月に女性へのセクハラを通報され、党の役職を解任され、議員も辞職した。〇四年一一月に機関誌『前衛』に論文が掲載され再起したが、〇五年七月に離党していた。今年四月、長い沈黙を破って新潮社から『日本共産党』を刊行し、大きな話題になっている。直ちに七刷り一一万部の勢いである。共産党は「党からの転向者」として断罪し、不破哲三元議長など幹部が「反批判」の論文を相次いで発表し、「赤旗」で「反筆坂」キャンペーンを張って、組織かためを図っている。

 この講演会で筆坂さんは、同書出版の経過と意図を明らかにした。離党したことによって、新しく見えるようになったことが少なくない、と筆坂さんは語った。「正しい」はずの共産党がなぜ大きく成長しないのか、党の側に成長を阻む要因があるのではないか、それを明らかにするために、ありのままの党の実態を直視する必要があるというのが、この本の出発点である。

 党内の人でなければ語れない貴重な体験をいくつも聞くことができたのは大きな収穫であった。理論的には、党の組織論について、筆坂さんは「民主集中制」が一般的には正しいとしたうえで、役員選出方法について問題点を指摘した。考えなくてはいけない論点だと教えられた。

 実践的問題としては、筆坂さんは、国政選挙における革新派の共同について、例えば、「神戸では社民党の土井たか子を、京都では共産党の穀田恵二を」という方式が適切であったと話した(この方式は、私も前から提起している)。

 筆坂さんはフロアからの質疑にも丁寧に答え、人柄の良さを発揮した。耳を貸してくれる人はほとんどいない現実にいかにして働きかけてゆくのか、という青年の質問に、筆坂さんは、「一歩退いて、ゆっくり話すほかない」と諭すように答えた。焦りをバネにする急進主義ではダメなのである。

 『日本共産党』について一筆しておきたい。本の帯びには販売用に「これが実態だ」などと大仰な宣伝文句が付けられているが、この著作は、いわゆる暴露本ではない。この本でもっとも感動的だったのは、筆坂さんが銀行を退職して上京したさいに、銀行の女子行員が勤務中にもかかわらず多数で見送りに来てくれた場面である。人望の厚さを物語るエピソードだ。理論的に興味深かったのは、二〇〇〇年八月に不破哲三議長が自衛隊政策についてテレビの討論会に出席した直後に、筆坂さんに電話をかけて「自衛隊問題をもう少し深める必要がある」と語り、その結果、同年末の第二二回党大会での「自衛隊容認論」への接近が生じたという経過である。その後、ブレーキがかかり、再び「違憲の自衛隊」論に戻った。まさに筆坂さんの言うように「迷走する自衛隊政策」である。

 三年前に、私は「筆坂議員の議員辞職について」を書いた(「稲妻」二〇〇三年八月)。その結びで筆坂さんの自己批判の言葉を引いた上で「再起に期待する」と表明したことがあったが、初めて彼の話を聞いて、その思いをさらに深く感じた。

 これまで、共産党を離れて話題になった人の多くは、初めはマスコミに利用されすぐに使い捨てとなるか、感情的反発と恨みをバネに「反共(産党)」に堕すだけだったが、離党した後も「入党の初心を貫く」人が増えるならば、社会主義への多様な道はいっそう幅を拡げることができるようになる。そうなることを強く希望する。

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