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戦後60年の原点:全国会議員アンケ(その1) 総裁選に靖国の影―「毎日新聞」
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投稿者 天木ファン 日時 2006 年 6 月 25 日 23:07:11: 2nLReFHhGZ7P6
 

(回答先: 戦後60年の原点:歴史認識、全国会議員に聞く 戦後路線、83%「評価」―「毎日新聞」特集 投稿者 天木ファン 日時 2006 年 6 月 25 日 23:03:06)

戦後60年の原点:全国会議員アンケ(その1) 総裁選に靖国の影

 毎日新聞が「戦後60年の原点」シリーズの締めくくりの一環として実施した全国会議員アンケートは、戦後60年を経た今、国民の代表たちがどんな戦争観、憲法観などを持っているかを探るのが狙いだ。各質問ごとに政党別の傾向を中心に詳しく分析した。

 ◇首相参拝、自民の半数「賛成」−−森派は67%、安倍氏優位の構図

 中韓両国との関係悪化の原因となっている靖国神社参拝問題をめぐっては、自身が参拝したことがあるかどうかに加え、(1)首相の参拝(2)第二次大戦のA級戦犯の分祀(ぶんし)(3)無宗教の新追悼施設の設置−−に対する賛否を尋ねた。小泉純一郎首相は「靖国は9月の自民党総裁選の争点にならない」と言うが、首相に批判的な総裁候補がいる以上、靖国はおのずと争点になる。(1)〜(3)について同党内の回答状況を見ると、安倍晋三官房長官に追い風が吹いていることをうかがわせる数字が浮かび上がった。

 自民党は163人(回収率40・3%)が回答。派閥別では森派39人、津島派28人、丹羽・古賀派7人、山崎派17人、伊吹派12人、谷垣、高村両派3人、二階、河野両派5人、無派閥44人だった。

 首相の参拝をめぐり、安倍氏は「国のリーダーが戦没者に哀悼の意を示すのは当然の行為」と繰り返している。これに対し、対抗馬と目されている福田康夫元官房長官はアジア外交重視の観点から批判を強めてきた。

 首相参拝に対する賛否は安倍、福田両氏への党内の支持をはかる指標になるとみられるが、全体で賛成50%、反対16%の分布となり、半数が理解を示した。派閥別に見ると、両氏の所属する森派は賛成67%、反対3%と賛成が突出。「森派内は安倍氏が優勢」という下馬評を裏付ける形となった。

 安倍氏は靖国参拝を総裁選の公約に掲げない方針を固めたとされるが、こうした情勢が安倍氏の対応に影響を与える可能性もある。

 ◇新施設・分祀、支持広がらず

 また、戦没者を追悼する無宗教の新たな施設の設置に賛成−−と答えた人は、党内の回答者の21%にとどまり、反対は54%に達した。この構想は福田氏が官房長官当時から旗振り役をつとめてきた。

 古賀誠・元幹事長らが目指すA級戦犯分祀をめぐっては、党全体では賛成34%、反対31%と賛成派が多かったのに対し、森派に限って見ると、反対が38%で、賛成の31%を上回った。

 首相の参拝については、党全体では賛成が反対を上回っているが、津島派に限り、賛成21%、反対36%と党内で唯一、反対が賛成を上回っている。旧田中派以来の日中関係重視の伝統を踏まえ、小泉首相と距離を置いてきた非主流派閥の意地を示しているのかどうか。しかし、丹羽・古賀、山崎、伊吹、二階の各派では賛成が過半数を占め、広がりを持っていないのが現状のようだ。

 新追悼施設をめぐっては、山崎派が賛成4割、反対2割と党内で唯一賛成が上回った。派閥を率いる山崎拓前副総裁が超党派議連「国立追悼施設を考える会」の会長を務めることが影響しているとみられる。

 一方、安倍氏を強く支持する中堅・若手議員が首相の靖国参拝を推進する勉強会を設置するといった動きを反映してか、衆院議員について当選回数別に見ると、首相の参拝支持派は当選1回が65%、当選2回は47%、当選3回は37%など、当選回数が増えるにつれて減っている。靖国問題は「安倍氏を支持する中堅・若手議員」と「福田氏を支持するベテラン議員」という世代間対立とも言えそうだ。

 首相の靖国参拝、A級戦犯分祀、新追悼施設−−の3点への賛否を聞いたのに対し、それぞれ党内の2割程度の議員が答えなかった。

 また、森派の若手からも「首相の参拝に賛成だが、タイミングを考え、理解を得る努力をすべきだ」といった声が上がっており、今後の情勢次第では賛否は流動化する可能性がある。

 他の主要政党では、首相の参拝への賛成は民主9%のほか、公明、共産、社民はいずれも0%。A級戦犯分祀への賛成は社民100%、民主63%、公明49%など。新追悼施設の設置に賛成した人は社民100%、公明94%、共産78%、民主72%だった。

 ◇日米同盟基軸か、アジア重視か−−日本外交、分岐点に

 ◇右派と左派、違い鮮明

 今回のアンケートでは戦争観、憲法観などのほか、(1)対米に比重を置き過ぎ、アジアを軽視しているか(2)中韓両国との関係改善は必要か−−についても尋ね、国会議員の外交観を探った。

 その結果、日米同盟基軸とアジア重視に対する各政党のスタンスの違いが浮かび上がり、中西輝政京都大教授(国際政治学)は「右派と左派の違いが鮮明に出ている。従来の調査でここまではっきりと出たことはなく、日本外交が分岐点に来ていると言えるのではないか」と感想を語った。

 主要5政党をみると、「対米関係よりアジア重視を」と答えた人の割合は共産83%、社民77%、民主5%、自民、公明各0%だった。「対米を基軸にアジアをもっと重視すべきだ」という回答の割合は公明98%、民主85%、自民69%、社民8%、共産0%。「アジアが軽視されているとは思わない」は自民17%、民主2%、他党各0%だった。

 中韓両国との関係改善には「最優先で取り組むべきだ」が社民100%、共産94%、公明85%、民主64%、自民30%、「必要だが最優先ではない」は自民51%、民主26%、公明13%、共産6%、社民0%だった。

 外交をめぐる二つの質問に対する回答を数値化し、各政党の傾向をグラフ化したのが上図。中西氏は「右派と左派の違い」の中で、とくに民主党の動向に着目。「中韓両国に対し、党首脳部や新しい世代は『関係改善は最優先ではない』という立場のはずだ。民主党は実質的には半々に割れているのではないか」と指摘している。また、「北朝鮮問題が影響し、対米重視派が全体的に増える傾向にある」と総括した。

 一方、中韓両国との関係改善が「最優先」と答えた人は全体の55%を占めたが、その戦争観や靖国問題に対する考えを見ると、88%が「対中戦争で侵略的行為が行われた」と考えており、80%が首相の靖国神社参拝に反対、62%がA級戦犯分祀に賛成だった。

 こうした数字から、中韓両国との関係改善を訴える政治家が「過去の清算」を重視していることが裏付けられる。しかし、中西氏は「中国との経済的つながりの大きさを意識した政治的配慮の側面もある」とも指摘しており、中韓両国との関係改善を求める人たちが、必ずしも歴史認識にのみ縛られているわけではないとの考えを示した。

 ◇経済成長優先の戦後路線、肯定意見が大勢

 「軽武装・経済重視」を選択した戦後日本の路線に対する評価は、自民、民主各85%、公明98%、社民92%、無所属88%が「評価する」と回答。安全保障を米国に頼り、経済成長を優先させた選択を肯定する意見が大勢を占めた。

 共産は「日本の軍事費は世界有数の規模で『軽武装』とは言えない」(志位和夫委員長)として、回答を控える議員が続出した。

 軽武装・経済重視路線を「評価する」と答えた議員に今後どうすべきかを尋ねたところ、自民の35%が「変えるべきだ」と答え、主要政党の中で最も高い割合を占めた。自民の「維持すべきだ」は58%。公明は「変えるべきだ」が20%にとどまる一方、「維持すべきだ」が76%に達し、与党内のズレが明確になった。このほか、民主の70%、共産、社民の各100%、無所属の64%が「維持すべきだ」と答えた。

 ◇小泉チルドレンは「タカ派」−−「対米開戦」「靖国参拝」、党平均と開き

 「小泉チルドレン」のタカ派傾向が裏付けられた−−。小泉チルドレン(昨年9月の総選挙で初当選した自民党衆院議員)は82人。このうち52人が回答を寄せた。

 これを集計すると、対米開戦への評価は「やむを得なかった」が44%で、党の平均32%を上回った。反対に「無謀だった」は37%で、党平均の44%を下回った。

 東京裁判に対する考え方を見ると、「不当だが受け入れざるを得なかった」が67%で最多。この数字は党全体の平均と一致する。だが、同時に「不当な裁判」と言い切って全否定する回答が党平均の14%を3ポイント上回って17%に達している。首相の靖国神社参拝でも賛成が65%で、党平均の50%を超えた。

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 「戦後60年の原点」の全国会議員アンケートの特集は、藤原章生(夕刊編集部)中西拓司(政治部)五味香織(社会部)大前仁(外信部)和田憲二(さいたま支局)が担当しました。

毎日新聞 2006年6月25日 東京朝刊

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/archive/news/2006/06/25/20060625ddm010040109000c.html

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