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<村上ファンド>黒幕は宮内オリックス Q&Aで考えた疑惑の確信(しんぶん赤旗)
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投稿者 gataro 日時 2006 年 6 月 26 日 21:28:53: KbIx4LOvH6Ccw
 

Web上に記事がないので「しんぶん赤旗」6月25日付紙面から取り込み。

証券取引法違反(インサイダ−取引)事件で村上ファンドの村上世彰前代表が起訴されました。日銀の福井俊彦総裁が同ファンドの「広告塔」となり、オリックスが同ファンドの集金窓口になっていたことが明らかになってきました。オリックスの宮内義彦会長は、政府の規制改革・民間開放推進会議の議長。小泉自・公内閣がすすめる規制緩和の旗振り役です。

Q 育ての親はだれ?


一九九九年に設立された村上ファンド。その代表は元通産省(現経済産業省)の官僚だった村上世彰被告です。村上容疑者は同省でM&A(企業の合併・買収)関連法制などを担当。九九年七月に退官し、その年にM&Aコンサルティング(村上ファンドの中核会社)を立ち上げました。この会社の前身は、オリックス傘下の休眠会社「クロス・ウエーブ」でした。オリックスは村上ファンドの生みの親だったのです。

オリックスは村上ファンドのもう一つの中核会社である「MACアセットマネジメント」に約四千万円(資本金の45%)を出資。複数の社外取締役を派遣してきました。

村上ファンドは、運用資金三十八億円からスタート。このとき、オリックスは「三億円を出して起業を支援した」(「日経」六月三日付)とオリックスの宮内義彦会長はインタビューに答えています。

うなぎ上りに拡大した村上ファンド。二〇〇六年三月末には四千四百四十四億円もの運用残高を誇ります。オリックスの運用委託額も二百億円にも達しています。「むちゃくちゃもうかった」(村上被告)背後にはオリックスの存在があったのです。

Q ボロもうけしたのは? その仕掛けとは?


日銀の福井俊彦総裁は、村上ファンドに一千万円拠出し残高は二・二倍(途中の現金化を含めると運用益は二・五倍)にもなりました。庶民は超低金利であえいでいるなか、金融政策の要を握る人物の“ぼろもうけ”に怒りが集まっています。

村上ファンドに運用資金を委託した福井総裁が実際に契約した相手は、オリックスでした。村上ファンドの一つである「アクティビスト投資事業組合」。この投資募集のために個人投資家にオリックスが配ったパンフレットには、「お客様は『アクティビスト投資事業組合』の組合員として業務執行組合員であるORIXと組合契約を締結」と明記されています。また「お問い合わせは、オリックス株式会社」と記されています。

「業務執行組合員」は、巨額の資金の管理をおこないます。投資家に運用益を戻したり、運用結果を通知するのはオリックスの役割です。福井総裁のようなお客さん(投資
家)への報告もオリックスが行っていたことになります。

委託された資金の1%が管理手数料としてオリックスに毎年、自動的に入ります。また、資金の募集手数料2%もオリックスに入ります。

村上ファンドにはオリックスが資本金の45%を出資。つまり、村上ファンドはオリッ
クスのグループ会社であり同ファンドがもうけた利益はオリックスに組み入れられます。

株式市場では、村上ファンドが投資すれぼ株式が高騰する、という現象がおきていました。資金の運用そのものは村上ファンドがおこなっていたとしても、オリックスはその詳細を逐一報告される立場にあります。オリックスは、投資に関するインサイダー(内部)情報を知りうる立場にもありました。ちなみにオリツクスの有価証券投資は総額で約七千億円に達しています。

Q 福井総裁の役割は?

福井日銀総裁は九九年、村上ファンドに一千万円投資しました。富士通総研理事長時代のことです。このとき、村上ファンドのアドバイザリーボード(経営諮問委員会)には、「元日銀副総裁」の肩書で参加していました。福井総裁は九八年当時、日銀の接待汚職事件の責任を取り副総裁の職を辞し竃士通総研理事長になっていました。

いったんは日銀を退職した福井氏。民間に移った時期にも次期日銀総裁候補でした。「福井さんが総裁になる一年前から、官邸と財界首脳の間では『次期総裁は福井』と内定していた」(財界関係者)といいます。村上ファンドにとってアドバイザリーボードの肩書は、単なる「元副総裁」ではありませんでした。福井氏の名前は次期日銀総裁としての「広告塔」の役割も果たしたと考えられます。

福井氏は、日銀総裁になった〇三年三月にはアドバイザーを降ります。「彼(村上被告)のやろうとしていることは正しい。私は全面的に応援している」(『日経ビジネス』〇二年二月十八日号)としていた福井氏。総裁になってからも運用委託金は解約せず、ようやく今年二月になって解約を申し入れました。

日銀は、中央銀行として金融政策のかじ取りをおこなっています。日銀は〇一年三月から市場にお金をじゃぶじゃぶ供給する量的緩和をおこなってきました。福井総裁は、その目標値を大幅に拡大。「日本発の世界的な金余り状態」(金融ジャーナリスト)をつく
り、企業を売り買いの対象にしたマネーゲームを横行させました。量的緩和を解除したのは、今年三月になってからでした。

福井総裁は、その一カ月前に村上ファンドとの契約解除を申し入れたことになります。量的緩和解除による株価下落を予想した契約解除なら「究種のインサイダー取引」ではないかとの疑惑も指摘されています。

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財界に人脈づくり

村上ファンドの大スポンサーであるオリックスの宮内義彦会長は、政府の規制改革・
民間開放推進会議の議長です。小泉自・公内閣が進める規制緩和の旗振り役です。

村上被告が財界人脈をつくるうえで、宮内会長が果たした役割は絶大です。

日本経団連の評議員会副議長でもある宮内会長は今や財界の重鎮です。宮内氏は、福井日銀総裁と同様に経済同友会の副代表幹事も務めました。また、宮内会長は、一九三五年生まれの経済人の集まりである「初亥会(はついかい)」の世話役も務めており、福井日銀総裁も「初亥会」のメンバーです。会員は現在、五十人をこえ年四回の情報交換会をおこなっています。週刊誌でも「宮内という強烈な後ろ盾を、村上が十二分に利用したことは間違いない」(『週刊東洋経済』〇六年五月二十日号)と指摘されているところです。


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投稿者 gataro 日時 2006 年 6 月 24 日 12:55:17

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