★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK24 > 435.html
 ★阿修羅♪
【正論】国学院大学教授 大原康男 靖国論議は正確な知識を前提に [産経新聞]
http://www.asyura2.com/0601/senkyo24/msg/435.html
投稿者 white 日時 2006 年 7 月 23 日 11:31:22: QYBiAyr6jr5Ac
 

□【正論】国学院大学教授 大原康男 靖国論議は正確な知識を前提に [産経新聞]

 http://www.sankei.co.jp/news/seiron.htm

【正論】国学院大学教授 大原康男 靖国論議は正確な知識を前提に
------------------------------------------------------------------------
目に余る認識不足と誤解の横行

≪意図的情報操作や観測も≫

 富田元宮内庁長官による昭和天皇のご発言メモが公になったことで、本年9月の自民党総裁選で靖国神社参拝問題が再び焦点になりそうな気配である。「富田メモ」については、詳細が明らかになった時点で、いずれ触れることもあろうが、ここでは、このところ靖国問題であまりにも認識不足や誤解に基づく議論が目に付くので、そのことを改めて正しておきたい。

 実を言えば、現首相の小泉純一郎氏を新総裁に選んだ平成13年4月の総裁選でも、靖国神社を参拝するかしないかが選挙公約の一つの争点となっていた。当時、小泉、麻生太郎、亀井静香の3氏は参拝を明言し、故橋本龍太郎氏だけが消極的な姿勢を示していたが、それはあくまでも国内政治レベルの議論であって、今回のように、近隣諸国(主として中国)の執拗(しつよう)であからさまな干渉に縁由する外交問題としてではなかったことだけは確かである。

 決して歓迎すべきことではないが、ことがそのように展開していくのであれば、せめてその論議は靖国神社に関する正確な知識を前提にして交わされてほしいと願わずにはおられない。しかし、総裁選候補と目される人々、その周辺にいる人たち、果ては野党の指導者の発言の中に、必ずしもそうした知識に基づかない、あるいは意図的な情報操作や観測気球としての意味を込めたものが見られるのは重ね重ね残念に思う。

 たとえば、参拝に全面的に反対するのでなくとも、穏便に済ませるための方法として、いわゆる“A級戦犯”分祀(ぶんし)論が根強くささやかれているのは周知の通りだが、靖国神社に対する分祀の要請が憲法の定める政教分離原則に抵触することを避けるために、「靖国神社が自主的に分祀すべきだ」と主張する声が今も聞こえてくる。

 “A級戦犯”を合祀(ごうし)予定者として選考したのは他の一般戦没者の場合と同じく厚生省(現厚労省)であり、靖国神社ではない。厚生省が送付してきた「祭神名票」に基づいて合祀を行った靖国神社に対して「自主的に分祀を」と求めるのはお門違いもいいところではないか。

≪不名誉な代替施設の発想≫

 そもそも神道の信仰において、いったん合祀した祭神を「分祀」することなど端からできないことであり、「霊璽簿(れいじぼ)から抹消すればよい」といった乱暴な発想についても、5月4日付の本欄で批判しておいたが、『AERA』6月26日号に「前例があった分祀」として神田明神のことが紹介されているので簡単に触れておきたい。

 しかし、このケースは、もともと別々の社殿に祀(まつ)られていたと伝えられる2神(したがって神座は2座)を一つの社殿に祀り、明治になって再び1座ずつ別々の社殿に祀ったに過ぎない(今は旧に復している)。246万余柱の祭神が1座に祀られている靖国神社から14柱だけを分離するという「分祀」とは全く異なり、その前例とは到底なり得ないのだ。

 「分祀」と並んで飽きもせず唱えられているのは、靖国神社に代替する「国立戦没者追悼施設」の建設である。これについても繰り返し論じてきたが、何よりも愚かしく、かつ恥ずかしいと思うのは、自国民の戦没者を追悼する施設を外国の意向を受けて建設するという発想である。このような卑屈・不名誉なことを行った国家がほかにあるはずがない。

 このような新施設については、かつて「靖国懇」で同様な論議が起こった際、「千鳥ケ淵墓苑には普段は犬一匹いないが、靖国神社には誰かが必ず参拝している。千鳥ケ淵墓苑ですら、この有様(ありさま)なら、新しい施設に一体誰が参るだろうか」と述べ、一挙に議論に終止符を打たしめた一委員の発言で十分である。

≪千鳥ケ淵拡充案の問題性≫

 この動きと直接の関係があるかどうか定かではないが、最近、千鳥ケ淵墓苑を拡充するという案が浮かび上がってきている。

 本来、その建設の経緯からして千鳥ケ淵墓苑は靖国神社に代わる施設ではない。神社と両立する、さらには相互に補完しうる機能も果たしているので、墓苑の拡充自体には格別反対する理由はないが、これを機に積極的に外国の要人の参詣を求めることを目指すというのであれば、靖国神社にとって代わる施設になりかねず、厳重な注意が肝要であろう。

 とはいえ、国民の多くが参拝する施設を外して、いつもは詣でる人がほとんどいない施設に外国の要人を案内することなど、礼を失することになりはしまいか。(おおはら やすお)

 次へ  前へ

  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK24掲示板


  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。