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イスラエル政界急転 シャロン首相重体 浮上狙う強硬派・左派 【朝日新聞】
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投稿者 愚民党 日時 2006 年 1 月 06 日 07:49:51: ogcGl0q1DMbpk
 

(回答先: シャロン首相の職務復帰、困難に=身体機能が一部まひ−イスラエル 【時事通信】 投稿者 愚民党 日時 2006 年 1 月 06 日 07:05:45)

イスラエル政界急転 シャロン首相重体 浮上狙う強硬派・左派

エルサレムで5日、報道陣にシャロン首相の病状について語る病院長(左)=AP

 【エルサレム=村上伸一】イスラエルのシャロン首相(77)が大量の脳出血を起こして首相職への復帰が困難な見通しとなったことで、同国の政界地図は大きく塗り替えられそうだ。パレスチナ自治区ガザからの撤退を実現して国民の間に支持を広げたシャロン氏は、「ワンマンショー」(ハアレツ紙)と言われるほど存在感が大きくなっていた。中道新党カディマは「シャロン人気」を失い、強硬派のリクードと左派の労働党が再浮上の機会を狙うと見られる。


 シャロン氏は3月末の総選挙で首相続投を実現した場合、「境界を画定する土台を築きたい」とパレスチナとの2国家共存を目指す和平構想への意欲を示していた。だが、今回の入院でカディマの失速が予想され、リクードと労働党のどちらが「漁夫の利」を得るかで国会での力関係も変わる。パレスチナとの交渉の行方はさらに不透明になった。

 カディマの国会議員はリクード出身の15人と、正式には加入していないが支持を表明しているペレス元首相ら労働党出身の3人の計18人。これが最新の世論調査では、国会定数120のうち42議席を獲得して第1党を狙う勢いだった。

 これに対し、現在26議席のリクードは14議席に減る。現在18議席の労働党は、国内の貧困問題を重視するペレツ新党首の当選直後に受けた国民の期待を失い、19議席と低迷している。


 シャロン氏がカディマを率いていれば第1党は確実で、労働党とリクードが政策を譲歩して連立与党に加わるかもしれないという構図だった。今回の入院によってこのシナリオは完全に崩れた。

 カディマには首相代行に就任したオルメルト氏や女性のリブニ司法相ら、比較的人気のある政治家がリクードから移ってきた。ところが存在感は薄く、党結成から2カ月近くたっても総選挙の候補者リストでトップのシャロン氏の次にだれを据えるかも決まっていなかった。シャロン氏の「自営業の党」と陰口をたたかれていた。


 カディマの崩壊は時間の問題との見方が出ている。その陰で沈滞していたリクードと労働党は5日、シャロン氏の容体を気遣って選挙に関する発言を控えている。だが、8日に連立解消を実行する予定だったリクード党首のネタニヤフ元首相は、一転して連立にとどまる方針を表明。同党の4人の閣僚を通じて党名を売り込み、党勢の回復を狙う模様だ。

 労働党は、崩壊寸前のカディマからノーベル平和賞受賞者のペレス元首相らが戻ることを期待していると見られる。同元首相は、シャロン氏のほかにパレスチナとの和平交渉に取り組める最適の人物だからだ。


◆各国メディアの反応

●「解決展望持つ唯一の指導者」 英BBC

 イスラエルのシャロン首相が重体とのニュースは、中東和平プロセスを側面支援してきた欧州に波紋を広げた。

 英BBCは「イスラエルで彼ほど影響力のある重量級の政治家はいなかった」と表現。対パレスチナ強硬策をとる半面、住民の反対を押し切ってガザから一方的に撤退し、ヨルダン川西岸からの一方的撤退も検討していたことを紹介。「解決に向けたプランをもった、ただ一人の中東指導者」だと指摘した。


 シャロン首相の一方的措置については、和平プロセスに役立つか逆行するかをめぐって、欧州で厳しい見解の対立がある。

 BBCは「シャロン首相はパレスチナ側と相談せず、一方的な手段をとっただけ。和平プロセスとは言えない」というパレスチナ側の反論も報じたが、「パレスチナ自治政府の自治能力と意欲について疑問が残る」という中東専門家のコメントも紹介した。(ロンドン)

●首相代行の半生を紹介 アルジャジーラ

 アラブ圏のメディアはシャロン首相の容体が深刻なことから、「シャロン後」の模索に入っている。カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは首相代行に就いたオルメルト副首相の半生を紹介。レバノン紙アッサフィルは、シャロン氏が不在のままでは同氏の新党「カディマ」が分解する可能性があると指摘した。

 エジプト紙アハラムは「容体急変は、イスラエル警察がシャロン首相側の贈収賄疑惑の存在を確認して間もなくのことだった」と報じ、シャロン氏の脳出血は、そのストレスが引き金になった可能性がある、との見方を示した。

(カイロ)

     ◇            ◇

◆(視点)新国家へ不可避の混乱 中東調査会主席研究員・中島勇氏

 シャロン首相が政治の表舞台から姿を消したとしても、長期的には入植地撤退を始めとする今の流れが逆行することはないだろう。

 シャロン氏が昨年11月に新党を結成して以降、内政は流動化していた。その流れを作ってきた彼の退場で、新党の崩壊や既存政党の分裂など、政局の混迷を招く可能性は否定できない。

 だが、新党がこれまで第1位の支持を得てきたのは、彼個人の人気だけではなく、ガザ撤退など「中道志向」を強めてきた世論の受け皿になっていたからだ。一時的には混乱しても、結局は彼の路線を受け継ぐ新しい指導者が出てくる形に収束していく公算が大きい。


 パレスチナ側のアラファト議長死去に続き、イスラエル側も大きな世代交代を迎えたことになる。新しい国家を一つ造るという大きな流れの中で、双方が世代交代と混乱を経験するのは不可避であり、悲観的になる必要はない。

(聞き手・村山祐介)


http://www.asahi.com/paper/international.html

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