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(回答先: 伊、極右の改革相解任 風刺画シャツでテレビ出演（共同通信） 投稿者 熊野孤道 日時 2006 年 2 月 19 日 03:50:37)
伊閣僚が風刺画Ｔシャツ 祭典に飛び火、厳戒
イスラム教の預言者ムハンマドの風刺画をめぐるイスラムの抗議行動が激しさを増している。冬季五輪真っ最中のイタリアの閣僚が、風刺画をプリントしたＴシャツを着て挑発したことから、リビアで千人を超える群衆がイタリア領事館に押し寄せ、放火。トリノの五輪会場などではこれまで以上にテロ対策を含め警備態勢を強化した。当初反応が鈍かったイタリア政府も、抗議行動の激化にあわてて閣僚を解任した。しかし、事態沈静化の兆しは見えず、五輪関係者の不安は、容易には消えそうにない。
【トリノ＝黒沢潤】トリノ五輪組織委員会（ＴＯＲＯＣ）のバーチアゴ最高経営責任者（ＣＥＯ）は十八日の記者会見で、「われわれは何も起こらないと思っている」と述べ、五輪を狙ったテロ発生の懸念についてあえて楽観的な見通しを語った。
しかし、イタリア政府は十七日、放火事件を受け、五輪会場や政府施設の警備強化を決定。十八日朝にはトリノ市内の五輪会場付近で、警官が四人一組となって不審者や危険物を捜す光景もみられるなど、会場周辺の空気はピリピリしている。
約一万人の記者団が出入りするメーンプレスセンターの入り口でも、警備員が記者たちの所持品に関し、執拗（しつよう）に質問を繰り返すなど、これまでの警備との違いが目に見える。二〇〇一年の米中枢同時テロ当時、ニューヨークにいたという米ＣＮＮのデイブ・ウィルケ記者は「警備は厳重な方がいい」と話した。
この問題は、かねて移民排斥を主張してきた北部同盟所属のカルデロリ制度改革相が、「イスラムとの対話などというおとぎ話は捨てる時だ。今日からこのＴシャツを着る」として、十五日に漫画をプリントしたＴシャツを着てテレビ出演したのがきっかけ。十六日に中東のメディアが一斉に報道したため、イスラム教徒が反発し、リビアのイタリア領事館の放火などに発展した。
当初、カルデロリ氏はリビアで死傷者が出た原因はイスラム側にある−などとしていたが、国内外からの強い反発を受け、十八日午後、閣僚を辞任した。ＡＰ通信などによると、同氏は辞任の理由について、「自分へのいわれのない中傷を止めるため」と述べる一方、これまでの主張を変える考えのないことを強調した。
同改革相の辞任について、五輪開催地のピエモンテ州知事は、地元ＡＮＳＡ通信に「五輪のためにも良かった」と語った。共同通信が伝えた。
もっとも、辞任で事態が直ちに沈静化し、テロの懸念が消えるわけではない。イタリア警察当局は目下、国内に在住のイスラム系住民の動向を注視。イスラム系住民二千人を監視下に置いて警察や消防、情報機関を結ぶ特殊ラジオ無線で情報交換しているという。
政府は、国内一万三千カ所を警備の対象とし、核・化学・生物の大量破壊兵器に対応できる特別部隊を投入しているほか、トリノ周辺には地対空ミサイルを配備した。
こうした中、イラクに最大で三千人の部隊を派遣したイタリアに対し、イスラム系の一部インターネットサイトがこれまで数回にわたって攻撃を「予告」。トリノ東部のミラノでは現在、二〇〇四年三月のマドリード列車爆破テロ事件の容疑者が裁判中で、五輪会場が標的となっても不思議ではない状況だ。
ベルルスコーニ首相は開幕前、「イタリアにとっては素晴らしいショーケースになる。うまくいくように望む」と語ったが、今回の騒動で対応を誤れば、一気に支持率が低下し、四月に予定される総選挙で惨敗する可能性もある。そうなれば、トリノ五輪は、首相にとって、最悪の「ショーケース」になりかねない。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/19iti001.htm
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。