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バングラデシュの政局[Taka’s blog]
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投稿者 あっくん 日時 2006 年 11 月 01 日 08:11:45: hhGgKkD30Q.3.
 

Taka’s blog | バングラデシュの政局
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バングラデシュの政局
2006.10.31 Tuesday バングラデシュ 22:52 comments(0) trackbacks(0) by takaueda
日本に住んでいる友人のAさんから、バングラデシュの状況がいまひとつ分かりにくいという指摘を受けたので、私が知っていることを並べてみたい。

まず、バングラデシュは一院制を取っており、議会で首相を選ぶので、議会で多数を占めた政党が政権を取る。一党では取れずに連合政権となることが多いらしい。選挙は五年ごとに行われ、公正・中立に実施するためということで政権が一旦暫定政権に移行することになっている。

つい数日前まで最大与党だったのは通称BNPと呼ばれるバングラデシュ国民党で、イスラム協会(Jamaat-e-Islami Bangladesh)も含む4党による連立政権を組んでいた。これに対立しているのが、アワミ連盟を中心とした14党の連合。アワミ連盟は、2001年に選挙に負ける前は政権を取っていたが、2001年の選挙が不正に行われたために政権を失ったのだと考えており、今回誰が暫定政権の長になるかをとても気にしていた。BNPが指名していた人物はアワミ連盟は反対していたが、結局病気を理由に10月28日の暫定政権移行の予定日の式典には参加しなかった。これも議会によって選ばれ、普段は政治的権限の無い大統領が暫定政権の長を探すことになっているらしいが、BNP・アワミ連盟両党の合意が出来る人物が見つからず、自ら就任した。

暫定政権に移行する予定だった28日ごろからか、両党の対立が暴力化し、ダッカ中心街や地方都市各地で衝突が起こっている。死傷者も多数発生。我々の住むバリダラ地区や事務所のあるグルシャン地区は大使館も多数ある地域なので、普段から警戒が厳しく安全な地域だが、今回は普段以上に警備が厳しくなっており、おかげでこの辺の道路での交通はとても少なくなっている。

今後の見通しははっきり言って誰にも分からないようだ。少し前までは、BNPが勝つのではないかという意見と、過去5年の失政で政権交代を望む人が多いのでアワミ連盟側が勝つのでは、といろいろな見方があった。BNPから離脱者が出たので、ますます分からなくなってきた。今のところ1月10日前後に選挙が行われ、1月下旬に新しい政府が出来る予定といわれるが、どちらが勝つにせよ、負けたほうが選挙結果を認めないのではないかとも考えられているので、選挙までも選挙後も予断を許さない状況となっている。

個人的には、はっきり言ってどちらが勝っても結局は自分の国ではないからどちらでも良いが、ともかく、家族、友人、同僚が安全に過ごせる事が一番大事だというのが本音。出来れば、死傷者も出ないで平穏に選挙を行って欲しい。

今日の状況は、昨日暫定政権の長にアワミ連盟党首が会い、しばらくは中立な行動を取るかどうかを注視することにしたらしい。反対運動は当面中止し、11月3日に再度党内の会議を開いてその後の行動を検討することにしたとの発表があったという。これを受けて、JICA専門家の自宅待機は今日の午前中に解除された。
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交渉決裂
2006.10.29 Sunday バングラデシュ 21:43 comments(0) trackbacks(0) by takaueda
今日の与野党の交渉も決裂したらしい。明日は事務所は開くようだが、政府機関に入っていらっしゃる日本人の専門家達は自宅待機となった。

バングラデシュではノーベル平和賞受賞という明るい出来事があったと思ったら、今度は政治のおかげで暗い日々となってしまった。

少数民族の人権問題はあるものの、基本的にはほとんどが同一民族で、しかも宗教的にも同じイスラム教徒。多民族国家でもないのに、なぜかまとまらない。すぐに暴力に走ってしまうのはどうしてだろうか。ダッカ大学でも、BNP派とアワミリーグ派の学生たちが衝突するくらいだから、貧しいからとか教育程度が低いからとも言えないようだ。民主主義とは何なのだだろうかと考えてしまう。
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静かなダッカ
2006.10.28 Saturday バングラデシュ 23:03 comments(0) trackbacks(0) by takaueda
タイのチェンマイで休暇を過ごして今日ダッカに戻ってきた。今日は空港からの道がすいていてとても快適だった。途中バスが一台も走っていないことに気がついた。それだけではない。車もほとんど走っていない。路上で走っているのはリキシャのみ。こんなダッカは初めてだ。

この一週間バングラデシュを離れている間にいろいろなことが起こったらしい。予定では今日から選挙管理内閣に移行することになっていたが、与党が暫定政権の首相にすえようとしていた人物を野党は気に入らず、反対運動を繰り広げていた。我々が出発する時点では、与野党の話し合いで、暫定政権の首相は就任と同時に辞任し、与野党合意の候補が就任するのではないかという噂もあった。どうもこれは希望的観測に過ぎなかったようで、合意はできていなかったらしい。

与野党間の対立だけではない。与党であるBNPから半数近くの議員が出て新党を結成したらしい。この「裏切り者達」に対して、BNP支持者達が暴力行為に走ったとか。ともかく、混乱気味の政局だ。

こんなこともあって、警察がこのあたりに入る車を制限しているらしく、外はとても静かだ。まるで、休暇で過ごしたチェンマイ郊外のホテルのようだ。

BBCの報道によれば、明日の夕刻までに与野党が交渉して暫定政権首相を決めようとしているという。あまり混乱が長引くと、軍隊が出てこざるを得ないらしい。民主主義の危機は、果たして回避できるのか。

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