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中国の「圧力」の中身 [AERA]
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投稿者 white 日時 2006 年 11 月 14 日 14:16:46: QYBiAyr6jr5Ac
 

□中国の「圧力」の中身 [AERA]

 http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20061113-03-0101.html

2006年11月14日
中国の「圧力」の中身
なぜ北朝鮮は急に態度を変えて6者協議に復帰することにしたのか。
真相は闇の中だが、中国の動きが大きく影響しているのは間違いない。
 北朝鮮は従来求めてきた米国による金融凍結の解除もなく、その保証もない中で、6者協議復帰に応じた。金融問題を扱う作業部会の設置は、これを棚上げにして6者協議を再開するためだ。北朝鮮は中国の圧力に屈した形だ。

北朝鮮崩壊も予期か
 中国は10月18日、日本でも強面と直言で知られた唐家国務委員を平壌に派遣し、核実験に関する胡錦涛主席の厳しいメッセージを伝達するとともに、中朝国境地帯に高さ約1・8メートルの鉄条網を設置、その内側に幹線道路の建設も始めた。これは中国が北朝鮮から難民が殺到する事態に備え、流入阻止や警備部隊の移動を容易にするための措置であり、北朝鮮の崩壊がありうることを中国が予期していることを示すものだ。
 中国は北朝鮮の出稼ぎ労働者のビザ更新を認めずに帰国させることを決めたり、南方航空の北京―平壌便の運航も停止した。国境税関ではトラックの厳重な検査で大渋滞となり、列車乗客の手荷物検査までしたから「このカバンにミサイルが入るか」と税関吏にいらだちをぶちまける乗客もいたと伝えられる。
 また、日本経済新聞の10月26日の調査では、鴨緑江下流、中朝貿易の最大の拠点である中国の丹東市にある主要7銀行の支店はすべて北朝鮮向けの送金受け付けを停止、北朝鮮からの送金の受け入れも4行が認めていない。法人口座の開設もほとんどが受け付けていないという。

国境地帯に2個集団軍
 この中国の姿勢は国連安全保障理事会が決議1718で各国に求めた制裁よりはるかに厳しい。この決議は経済制裁というより「武器禁輸」決議の色彩が濃く、禁じているのは北朝鮮に対する戦車や戦闘機など武器の輸出、核、弾道ミサイル、大量破壊兵器計画に寄与する物品の輸出と輸入、贅沢品の輸出だ。また、大量破壊兵器、弾道ミサイル関連計画に関与した個人・法人の金融資産凍結も求めている。中国の取ったほぼ全面的な送金停止や航空便の停止、労働者の追い出しなどを安保理決議は求めていない。
 日本も独自にすべての北朝鮮船舶の入港禁止、全品目の輸入停止を実施し、形の上では中国以上に厳しいが、昨年の日朝貿易は往復1・9億ドルで中朝貿易の8分の1にすぎず、実質的には中国の制裁の方が北朝鮮にはこたえるだろう。中国は北朝鮮に入る食糧の3分の1、石油の9割を供与・輸出しているのだ。
 しかも中国は国境地帯に第16、第64の2個集団軍を派遣したと10月27日の香港の時事問題週刊誌「動向」は報じている。第16集団軍は吉林省の長春に司令部を置き、第4機甲師団、第48機械化歩兵師団、第46歩兵師団、第10砲兵師団などを基幹とする精鋭部隊で兵力は約5万人と考えられる。第64集団軍は遼寧省の本渓に司令部を置き、機甲1個師団、機械化歩兵2個師団などからなる戦略予備師団で、兵力は第16集団軍と同等とみられる。
 中国は北朝鮮崩壊など不測の事態に備え、国境警備に当たっていた武装警察隊に加えて正規軍を投入したようで、第16集団軍は豆満江下流の延吉付近、第64集団軍は丹東正面に布陣すると推定される。当面は国境警備が目的だとしても丹東から平壌まではわずか180キロ、北朝鮮軍は大部分を平壌以南、軍事境界線付近に配置しており、北側の守りは手薄だ。燃料、部品、タイヤの不足で部隊移動は難しく、食糧不足で兵の士気も低いようだ。核実験強行に怒りをみせている中国が国境に精鋭の大部隊を移動中という報道だけでも「中国は体制変換のため武力介入も視野に入れているのではないか」と圧力を感じるだろう。
 中国は北朝鮮をアメとムチでしつけ、かつての宗主国の地位を回復しつつあるように見える。
軍事ジャーナリスト 田岡俊次


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