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硬軟の戦術駆使する北朝鮮、核放棄の道筋は【asahi.com:新戦略を求めて】
http://www.asyura2.com/0610/asia6/msg/830.html
投稿者 たけ(tk) 日時 2007 年 1 月 04 日 21:10:18: SjhUwzSd1dsNg
 

(回答先: 「核放棄なければ…、米は最後には軍事行動」 中国専門家が語る北核の行方【東亜日報】 投稿者 たけ(tk) 日時 2007 年 1 月 04 日 19:21:07)

なかなか適確な分析である。ポイントは、

(1)北朝鮮からの先制攻撃はない。アメリカからの軍事攻撃もない。
(2)北朝鮮の突発的な内部崩壊の危険はある。それへの対応が必要である。

たけ(tk)としては、

(1)現状維持・・当分は塩漬け。しかし、永遠に塩漬けというわけにはいかない。
(2)改革・解放・・金政権のメンツを立てつつ、北朝鮮経済の改善をはかる。
(3)内部崩壊・・人民に余裕が生じると、政権の不満が生じて東ドイツ風の政権崩壊にいたる。 → 一時的・局所的混乱 → 中国の介入による非核化。その前に、中韓米による密約が必要。
(4)緊張緩和・・中国・韓国の主導による親中国の統一国家へ。

というシナリオで進む可能性が高いと考える。

* 日本は、そのシナリオのぶち壊し役になるか?

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http://www.asahi.com/strategy/1105a.html

硬軟の戦術駆使する北朝鮮、核放棄の道筋は

 弾道ミサイルの発射実験、そして核実験。北朝鮮は軍事力の強化で金正日(キム・ジョンイル)体制の生き残りをはかる。一方で6者協議復帰も表明し、硬軟の戦術を駆使する。そんな北朝鮮に、どう向き合っていくべきか。歴史的なかかわりが深い日本の朝鮮半島への戦略も問われる。(編集委員・小菅幸一)

日本の課題

・北朝鮮の核放棄はアジアの安定に不可欠である。6者協議などを通じて外交決着させなければならない。
・事態の緊迫化を避けるため、核関連物資を密輸しないよう、北朝鮮に強く求めていく必要がある。それが当面の危機管理の重要な柱である。
・北朝鮮の核は地域や民族を超える深刻な国際問題である。今こそ日韓の連携を揺るぎないものにすべきだ。

■今後の展開──緊張続き膠着状態も

 ソウルで9月下旬、北朝鮮の「急変事態」に関する研究会が開かれた。主催者の元国会議長、朴寛用(パク・クァニョン)氏はこう語った。

 「89年6月、韓国に来た旧西独のブラント元首相がドイツ統一の展望を聞かれ、『米軍とソ連軍がそれぞれ駐屯し、周辺国も反対している。むしろ朝鮮半島が先に統一されるのではないか』と答えた。『ベルリンの壁』が壊れたのは、その年の11月のことだった」

 南北朝鮮の分断も、いつ、どんな形で揺れ動くかわからない。十分な準備と覚悟が必要だ。そう言いたかったのだ。

 「急変事態」とは戦争によらない内部の突発的な変化を指す。94年に金日成(キム・イルソン)主席が死亡し、深刻な天災も続いて、北朝鮮の崩壊論が広まった。その後、影を潜めていたが、久しぶりの「急変事態」の研究会だった。北朝鮮問題をめぐる緊張感の表れにも見えた。

 研究会で高麗大の南成旭(ナム・ソンウク)教授は難民対策を訴えた。「金正日が失脚すれば、難民は2カ月に10万人、その7、8割は中国とロシアに出る。社会主義体制が崩壊すると20万人、国家全体の崩壊だと、200万人の難民がでるだろう」。それから3週間もしないうちに、北朝鮮は核実験を強行した。

イラスト
※クリックすると、拡大します

 今後、北朝鮮はどうなるのか。大きく四つの類型が考えられる。

 ひとつは、軍事衝突のシナリオだ。韓国に比べて兵員数は北朝鮮が優位だが、装備の質はかなり貧弱だ。米韓軍が共同作戦で攻撃すれば、金正日体制がつぶされる公算が大きい。北朝鮮が先制攻撃を仕掛ける可能性は限りなくゼロに近い。

 逆に米国が北朝鮮の核施設への攻撃を計画し、韓国にいる米市民を避難させる寸前まで事態が緊迫したことがある。93、94年の第1次核危機の時だ。北朝鮮は韓国に弾が届く何千門もの火砲やスカッドミサイルを持つ。核施設への攻撃が引き金になって全面的な地上戦に発展すると、米兵の死傷5万2000人、韓国兵49万人、民間の犠牲は100万人。米軍内でそんな被害推計が出た。当時のペリー国防長官は思いとどまった。

 今の北朝鮮はミサイル技術を高め、日本も射程に収める「ノドン」も実戦配備する。実際の能力は定かではないが核実験もしており、戦争という選択肢は第1次核危機の時にも増して非現実的だ。ただ北朝鮮は、国連安保理決議に基づく経済制裁の実施を「宣戦布告」とみなすと表明している。事態が急に緊迫する恐れも否定できない。

 北朝鮮の内部崩壊もシナリオのひとつ。だが、生活困窮が広まっていても、大規模な「人民蜂起」は見えない。北朝鮮事情に詳しい韓国の金英秀(キム・ヨンス)・西江大副教授は「中枢の厳重な警護、住民監視、厳しい処罰。それらが作用している」とみる。ただ、かつて韓国の朴正熙(パク・チョンヒ)大統領が側近の銃弾に倒れたように、独裁者の行く末がわからないのは、歴史の示すところだ。

 望ましい「軟着陸」は北朝鮮が改革・開放へ進むことだが、必然的に統制力の低下をもたらす。現体制の存続が最優先の北朝鮮として採用はしにくい。

 となると、6者協議に北朝鮮が戻っても交渉が難航し、危機拡大の恐れが消えないまま、現在のような膠着(こうちゃく)した状態が続く可能性も高い。

■出口戦略──「リビア方式」も参考に

 「核ミサイルという強い軍事力ができたら、それに合わせた新たな国際関係ができていく」と、慶応大学の小此木政夫教授はみる。ミサイル実験では反応が鈍かった韓国でも、様子が変わり始めた。太陽政策への批判が高まり、韓国統一相が辞意表明に追い込まれた。

 韓国には、米軍が握る戦時の韓国軍の作戦統制権を取り戻す要求が以前からある。民族的な「自主」を前面に掲げる盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権はとくにこだわってきたが、ここにきて、米韓同盟重視の観点から「統制権の返還は先送りすべきだ」との意見が強まっている。米韓関係に詳しい野党議員の朴振(パク・チン)氏は危機管理を重視し、「返還を求める時期ではない」と語気を強める。

 北朝鮮の核実験は、中国にも痛手だった。米国のケイトー研究所のテッド・カーペンター副所長は「緩衝国家・北朝鮮の存在は、中国が金正日を好む好まないに関係なく、米国との対抗上、必要だ。(北朝鮮がなくなって)米軍が(中朝国境の)鴨緑江まで進出する事態は避けたい」と指摘する。

 状況悪化による米国の軍事介入は、中国の安全保障にかかわる事態となる。核実験の後、中国が北朝鮮への外交的な説得に加えて、制裁を強めている背景には、そうした地政学的な思惑がある。

 米国も北朝鮮の核放棄を求めている。米国は同時に、北朝鮮の核を他国やテロ組織に移転させないことに眼目を置く。日本、韓国への「核の傘」を再確認し、アジアでの「核武装ドミノ」を防ぐ意図ものぞく。

 日本は日米同盟を軸に国連制裁を実行し、独自の制裁も加味して、北朝鮮に方針変更を求めていく構えだ。

 こうした国際関係の新たな流れも踏まえつつ、危機拡大を防ぎながら、北朝鮮に核を使わせず、最終的には放棄させる戦略を組み立てねばならない。

 第一に、危機管理策として、核兵器を含む大量破壊兵器や関連物資・技術の密輸をしない政策を北朝鮮に強く求めることだ。密輸が発覚すれば米国の態度が急変し、強硬策に転じる恐れがある。

 第二は、米朝協議の模索だ。米国は基本は6者協議との立場を変えず、北朝鮮は米国との協議を重視する。ブッシュ大統領は金総書記を「暴君」と非難するが、「金正日が嫌いという個人的感情で米政権全体の政策をマヒさせている」(アシュトン・カーター元米国防次官補)との批判も出ている。

 米朝協議を通じた局面打開に向け、北朝鮮による核放棄の方針の確認など、地ならしを急がなければならない。

 第三は、「リビア方式」の応用だ。リビアが核計画を捨てた背景には、英国の地道な外交努力があった。制裁解除を期待するリビアと、大量破壊兵器計画の放棄を求める米国の方針をにらみ、英国は水面下で接点をさがした。日本も韓国と協力しながら、その可能性を北朝鮮問題で探ってみたい。核を解決に導いてこそ、大きな懸案である拉致問題の展望が開けていく。

■日韓──連携の実効性を高めよ

 小泉前首相の靖国神社参拝や竹島問題、それに伴う盧武鉉大統領の激しい日本批判が続き、日韓の政治関係は寒々しいものになった。「しかしその背景には北朝鮮問題がある」と、韓国のシンクタンク・世宗研究所の陳昌洙(チン・チャンス)氏は見ている。

 韓国政府は金総書記の言動にいら立ちつつ、韓国の安定のためにもことを荒立てたくはない。経済的な南北格差は広がるばかりで、すでに敵対よりは包容の対象である。それに比べ、拉致問題でこじれる日本は強硬になる一方だ。そんな立場の違いも日韓の溝を深めていった。

 日本が朝鮮半島を植民地にした歴史、そこに民族的な要素が絡み、日韓関係は単純ではない。だが北朝鮮の核は地域や民族を超える深刻な国際問題であり、日韓が連携を固める機会となりうる。

 「韓流」を見るまでもなく、日韓の市民の交流は着実に根を太くしている。日帰り出張も可能な「一日生活圏」にすでになった。韓国の最大の貿易相手は中国で、そこから黒字を稼ぐが、日本との経済連携あってのことである。民主主義と市場経済、社会の発展レベル、文化の共通性。どの面から見ても、日本と韓国は互いに最も手を取り合いやすい相手だ。

 そんな相互依存の好機を、政治はうまく生かしきれているだろうか。「1世紀前の『脱亜入欧』ならぬ、『通米入亜』。日本のアジア外交はまさにそう見える。それで日本がうまくやれるとは思えないし、アジアからの信頼も得られない」。ソウル大の朴チョル熙(パク・チョルヒ、「チョル」は「吉」を二つ並べた字)助教授はそう語る。

 共通性に安住するだけでは、日韓のわだかまりは解けないし、発展もない。東アジアや地球規模の問題で日韓が戦略的に提携すべき課題は少なくないはずだ。お互いの信頼を確たるものにするためにも、まずは北朝鮮問題で、連携の実効性をあげていくことが大切だろう。

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