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ヒット・チャートに操作あり!の疑惑で揺れる『オリジナル・コンフィデンス』(噂の真相)
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投稿者 提供人D 日時 2006 年 12 月 20 日 08:03:12: zjIwxfdYJcbls
 

「噂の眞相」83年7月号特集9 ヒット・チャートに操作あり!の疑惑で揺れる『オリジナル・コンフィデンス』
 
ヒット・チャートに操作あり!の疑惑で揺れる『オリジナル・コンフィデンス』◎レポーター 小林裕次
●本誌へのタレ込み情報が……
 先日、本誌の編集部に二本の“タレ込み電話”があった。
 一本はレコード関係者、もう一本は芸能プロ経営者から、ちゃんと実名を明かしての電話である。
 情報の内容は、いずれも音楽情報誌『オリジナル・コンフィデンス』の内幕に関するものだった。
 同誌の目玉商品は、いうまでもなくレコードのヒットチャートである。
 全国の特約レコード店から寄せられた売上げ枚数をもとに、二百位までのヒット順位をまとめている。
 このヒットチャートは、新聞や雑誌などに転載され、またテレビの歌謡ベストテン番組の資料にもなっており、その順位にレコード関係者、歌手は一喜一憂する。つまり、テレビの視聴率におけるビデオリサーチ、もしくはニールセンのような“権威”を持っているらしい。たとえば、五月二十二日付の報知新聞によると、オリコンが調べたシングル盤レコードのベスト20は、こうなっている。
 
 ・め組のひと  ラッッ&スター
 ・天国のキッス 松田聖子
 ・真夏の一秒  近藤真彦
 ・矢切の渡し  細川たかし
 ・君に胸キュン イェロー・マジック・オーケストラ
 ・ZOKK0n命   シブがき隊
 ・夏色のナンシー   早見優
 ・まっ赤な女の子   小泉今日子
 ・めだかの兄妹    わらべ
 ・ボディ・スペシャル・ サザンオールスターズ
 ・晴れのちBLUEBOY 沢田研二
 ・夏色のダイアリー  堀ちえみ
 ・ちょっとなら媚薬  柏原芳恵
 ・初恋        村下孝歳
 ・氷雨        佳山明生
 ・時をかける少女   原田知世
 ・1/2の神話     中森明葵
 ・夏女ソニア  もんたよしのりwith大橋純子
 ・さざんかの宿    大川栄策
 ・素敵にシンデレラ・コンプレックス  郷ひろみ
 
 ただいまヒット中といっても、門外漢のわれわれ中年男には、ほとんど馴染みのない歌手と曲目ばかりである。その点、プロマイドの売上げベストテンとよく似ているが、この顔ぶれはテレビの歌謡ベストテン番組の常連歌手とも一致する。
「まあ、みなさんがこのヒットチャートをご覧になって、おかしいなあと首をかしげるのも当然でしょう」
 本誌に情報を寄せてくれた前出のレコード関係者は、そう自嘲まじりにいう。
「アイドル歌手のレコードが、デビューして二、三週目には、早くもヒットチャートの二十位とか十五位に入っている。通常そんなことは考えられない。それだけでなく、オリコンのヒットチャートには、ほかにもさまざまな黒い疑惑がある。だから、業界の人間だって百パーセント、あのヒットチャートはおかしいといってますよ」
●広告がらみの操作のウワサ
 その“黒い疑惑”について、もう一人の情報提供者である芸能プロの経営者は、もっと具体的な例を挙げて説明する。
「かつて、うちからAという新人歌手がデビューしたとき、ある歌謡関係者は“三百万円あれば、オリコンのヒットチャートで二十位までは入れてあげる”といわれた。それを安く上げたかったら、メーカーを使いなさいともアドバイスされた。つまり、レコード会社を活用しなさい、という意味ですね。そして事実、その金を払って頼んだら、約束通りの結果が出ました。うちのような弱小プロでもそうだから、金と力のある大手プロはもっといろいろやってますよ。いまベスト20に入っているレコードは二、三曲を除いて、ほとんどそういうランキング操作の産物といっても過言ではないでしょう」
 こうした金銭がらみの“黒い疑惑”は、その芸能プロ経営者によると、ほかにも枚挙にいとまがないという。
 たとえば昨年、某アイドル歌手がデビューするとき、所属プロとレコード会社は『オリジナル・コンフイディンス』(以下『オリコン』と略称)に、なんと八ページの広告を打っている。いかに『オリコン』が“権威”のある音楽情報誌といっても、しょせんは限られた人間しか読まない業界誌である。書店にならぶ一般誌ならともかく、同じ業界のライバル会社に向けて広告を打っても、宣伝効果のほどは期待できない。
「それにもかかわらず、各社が競って『オリコン』に広告を出すのはなぜか。もうおわかりでしょう。広告の出稿量がヒットチャートの順位に、微妙にというか露骨に反映されるからなんですよ。見返りのないところに、金なんか誰も出しませんよ」
 この『オリコン』のヒットチャートにまつわる“黒い疑惑”については、本誌でも四年前に創刊準備号で詳細にレポートしたことがある。しかし、そのときは業界からの反応は皆無に近く、まさに暖簾に腕押し、糠に釘の状態であった。ところが最近、大手芸能プロが加盟する日本音楽事業者協会(音事協)や日本レコード協会の態度も、かなり変ってきたらしい。
 東京・赤坂にあるABCプロモーションの山田廣作会長は、次のように語る。
「音事協の内部でも、オリコンのあこぎな商法に対する疑惑や非難の声が、日ごとに高まっている。そこで音事協では五月二十日、その糾弾の手はじめに、オリコンの小池聰行社長を事務所に呼んで話を聞き、質疑応答を行なった。しかし、途中で時間切れになったので、また近いうちに二回目の質疑応答をやる予定になっています」
 小池社長の講演会という名目だったが、実態は一種の“証人喚問”であろう。また音事協では、TBS『ザ・ベストテン』とフジテレビ『ザ・トップテン』のデータにもクレームをつけた。この両番組は、視聴者が寄せた葉書のリクエストを三十パーセント、それに『オリコン』のヒットチャートをもとに順位を決めている。が、音事協では「この不景気なときに、弱い者いじめはやめてほしい」とテレビ局に申し入れて、その参考資料から『オリコン』のデータを外させることに成功したのである。
 レコード産業の高度成長時代には、二人三脚でスター歌手づくりに狂奔してきた音事協と『オリコン』の間に、いったいなにが起ったというのか。
●疑惑の多いヒットチャート
 前出の山田会長によると『オリコン」に対する最大の疑惑は、ヒットチャートの算出方法だという。同誌は全国各地にある五百軒のレコード店と特約し、そこから送られてくる売上げ枚数をもとにして、ヒットチャートを作製することになっている。
「ところが、ぼくが調べてみるとその数はせいぜい二百軒くらい。しかも、ほとんどのレコード店は五十位とか十五位、ベストテンしか順位を送っていない。今春『オリコン』をやめた人に聞いたら、五十位まで出しているレコード店が全体の三十五パーセント、三十位までが三十五パーセント前後で、残りの三十パーセントはベストテン、もしくは二十位くらいしか送ってこないという。そのデータをもとに、どうして二百位までヒットチャートができるのか不思議でしょうがない。最大限にゆずっても、せいぜい五十位くらいまでしか信憑性がないでしょう。そうすると五十位以下は、レコードの売上げ以外の要素や条件で決まっているように思える」
 もっとも、この『オリコン』の創刊に参画した元幹部によると、全国のレコード店が寄せる売上げ枚数のデータは、当初から「いい加減だった」という。
「創刊当時、協力してくれるレコード店は全国で十六軒しかなかった。そこで、大手のレコード店経営者に原稿を頼んだりして、しだいにマーケットをひろげていった。それがきっかけで、プロダクションやレコード関係者も会社を訪ねてくるようになったんです。だけど約束の期日に、レコード店に電話を入れても、歌手別の売上げ枚数なんかいろいろ記録していない。あれこれ聞いたって、ベストテンくらいしかデータが出てこない。仕方かないから、あとはこっちで適当に創作したわけですよ」
 しかし、この『オリコン』はわが国で最初の音楽情報誌であった。そのため、創刊して三、四年もすると、ヒットチャートの順位がしだいに大きな発言力と“権威”を持つようになる。数字の魔力である。 前出の元幹部氏は「業界にとって、オリコンのヒットチャートはテレビの視聴率と同じなんです」と前置きして、さらにつづける。
「あんな数字は信用できない、インチキだとわかっていても、ほかにヒットの目安になるものがないわけですよ。そこで、レコード会社やプロダクションはヒットチャートの順位を上げるために、レコード店対策にも知恵をしぼるようになった。レコード店の経営者とか店員を接待攻めにしたり、金品を贈ったりして、データの数字を操作する。たとえば実際には一枚でも、二百枚くらい売れたように空伝票を切ってもらうわけです」
 こうして、各レコード会社や芸能プロはさまざまな“裏工作”を展開し、ヒット曲づくりに『オリコン』とレコード店対策は一種の必要悪になった。その激しい“ヒットチャート戦争”に乗じて、歌謡ファンの知らないけったいな会社も生まれる。ヒットチャートのからくりを知っている『オリコン』や『ミュージック・リサーチ』の元社員たちが集まって、組織的にレコードを買い占める仕事、つまり「レコード買い取り代行業」をはじめたのである。
「その一つに、かつてクロスオーバーという会社がありましてね。何百万円か払えば二週目に三十位、三週目には二十位にしてみせるというわけですよ。そこで、実際にやってみたら、オリコンのヒットチャートはその通りになった。それから判断しても、おかしいと思うでしょう。こういう代行会社は、ほかにもいくつかあるみたいですね」(山田会長) しかし、このようなレコード販売店に対する“裏工作”は、その実態がきわめてつかみにくい。そこで音事協では、とりあえず『オリコン』に対して、加盟会社(四十七社)が「見開きページの広告を打つことは遠慮しよう」と申し合わせたという。『オリコン』の白黒広告は一ページ二十万円だから、事実とすれば同社にとって深刻な事態に違いない。
●音事協にインタビューで迫る!
 音楽関係の大手芸能プロ、レコード会社で組織する日本音楽事業者協会は、昭和三十八年に発足した。会長は中曽根康弘総理、理事長は渡辺プロの渡辺晋社長である。東京・銀座の事務所で、音事協の水谷淳専務理事は今回の『オリコン問題』について説明する。
 ーーそのきっかけは?
「数年前から、われわれ音楽産業の地盤沈下が目立っているでしょう。レコードが売れなくなった背景には、貸しコード店の問題とかファンの低年齢化など、いろんな理由があるだろうけど。こうした不況を乗り切るためには、無駄な出費をはぶく必要がある。経営指導といったらおこがましいが、だいぶ以前から協会としても、その対策について加盟会社といろいろ検討をしてきた。そこで問題になった一つが、業界誌に対する広告出稿量があまりに多すぎるのではないか、ということなんです」
 ーー具体的には?
「たとえば、あるタレントがデビューしたとき『オリコン』に、一社で八ページの広告を打っている。ほかにも『ミュージック・リサーチ』や『ミュージック・ラボ』という音楽情報誌があるから、全部を合わせるとかなりの広告料になるでしょぅ。しかし、業界の情報誌に広告を出して、実際に宣伝効果があるものかどうか。どうせなら、もっと活きた金を使ったらどうかという意見が、協会の内部からも出てきた。だから、音事協では『オリコン』だけをとり上げて、あれこれ糾弾しているわけではないんですよ。その点は誤解のないように……」
 ーーその結果、音楽情報三誌に対して広告出稿を制限したわけですね。
「昨年の秋ごろから、レコード協会と出版協会の代表者、それに音事協からはわたしが出席して、広告の件を話し合ってきた。そこでうちは自粛するから、そちらもプロモートの勧誘を控えてもらいたいと申し入れて、一タレントにつき一ページ以上の広告は出さないことになったんです」
 ーーつまり、広告で競争するような事態は避けたい?
「音楽情報誌の場合、オリコンに限らずヒットチャートを載せるいっぽうで、営業活動もしている。まさか、そういうことはないだろうが、広告をたくさん出せばチャートの順位は上るのか、という疑惑を招くことになりますからね」
 ーーしかし、ヒットチャートの順位にまつわる疑惑は、以前から噂されている。
「ええ、わたしたちの耳にもいくつか入ってきていたことは事実です。だけど、あのヒットチャートのデータが、どんな方法で算出されているのか、わたしたちにはわからないでしょう。抗議なり問題にするにしても、その前に実態を知る必要がある。そこで音事協内部にメンバーシップ委員会を設置して、何回か勉強会を重ねてきたわけです」
 ーー勉強会の決議は?
「その結果、たしかに噂されるような疑問点がいくつか出てきた。で、それなら小池さんを招いて、一度じっくり話をうかがおうじゃないか、ということになった」
 ーーそれが五月二十日のセミナーですね。
「そうです。小池さんと事前に会って、こちらの疑問点をあらかじめ提示し、それについて講演してもらったわけです。当日は加盟会社のほかに、賛助会員のテレビ局、出版社からも代表が百人くらい出席した。そして講演が終了後は、小池さんと会員の間で活発な質疑応答があったんですよ」
 ーー小池社長の講演で、データの算出方法に対する疑惑は晴れましたか?
「うーん、いろんな噂があっても実際に現場を見ているわけじゃないから、疑問点のすべてが解消されることはないですよ。その後も会員の間から、あのときこういうことも聞きたかった、この問題についても質問したいという声が出ているので、機会を改めてもう一回やりたいと思っている」
 ーーそれはいつごろでしょう。
「先日のセミナーで、いくつかの疑問点を提示し、小池さんから“その件については検討しましょう”という返事をもらっている。先方にもそれを検討する時間が、しばらく必要ですからね」
 そして最後に、水谷専務理事は「ただし」と付け加える。
「オリコンやリサーチさんがどんな商売をやろうとも、それは企業だから自由です。べつに非難するつもりはない。ただ、そのデータを基準にして、ふりまわされる人間がいることが不快であり、不満なだけです。仮にあのデータがインチキだったとしても、それを助長してきたのは音楽業界や芸能マスコミですからね。他人をあげつらぅ前に、まずわが身をただせということです」
 この問題について、本誌編集部では『オリコン』の小池聰行社長にインタビューを申し入れたが返事なし、だった。
 関係者によると『オリコン』の年商は約十億円で、純益は二億円という。小池社長とその親族が全株を所有し、三割五分の高配当をしている。従って、小池社長の年収は一億円あまりになる。音楽産業の急成長に乗って、わが世の春を謳歌してきた音楽情報誌は、いま重大な事態を迎えている。    (了)
 
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