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□【この人物のオモテとウラ】プリティ長嶋 [日刊ゲンダイ]
http://gendai.net/?m=view&g=geino&c=070&no=22663
【この人物のオモテとウラ】
2007年4月27日 掲載
プリティ長嶋（タレント）
三流芸人に転がり込んだ食い扶持
市川市役所の正面玄関前。大勢の報道カメラマンの前でポーズを取った。当選証書を突き出し、右手で拳（こぶし）をつくり、破顔一笑のガッツポーズだ。もちろん、いつもの背番号「３」のユニホーム姿である。そして、口にした言葉はこうだ。
「ええ、議員活動だって私の本来の姿（ユニホーム）でやりますよ」
「（議会用の）スーツが必要らしいんです。３万３３３３円で新調します」
思わずタメ息が出てしまう。これが先ごろの千葉・市川市議選で１万票を超える票を集め、ぶっちぎりのトップ当選を果たしたプリティ長嶋（５２）だ。
芸能プロの幹部はこう言う。
「彼はこの選挙で救命機器の普及活動を訴えていたけど、そんなものは取ってつけた公約ですよ。我々の業界では、食いっぱぐれた芸人が食い扶持（ぶち）を求めて議員の座を狙っただけのこと。だから同じ境遇の芸人たちは“うまいことやりやがった”ってうらやましがってます。それにしても驚いたねえ。プリティの場合、当落スレスレかと思ったら断トツの当選なんだからね。これじゃあ、ちょっと名前と顔を知られた売れない芸人たちは、オレもオレもとなりますよ」
千葉県水道局の職員から芸人に転身したプリティ。長嶋茂雄のものまねで注目され、人気番組「笑っていいとも！」のレギュラーコーナーを持った。本人の長嶋からも“プリ長”と愛称で親しまれ、監督時代には試合前のベンチにも招き入れられ、巨人の宮崎キャンプでは監督、主力選手のインタビューをはじめ、どの施設もフリーパスという特別待遇を受けている。
テレビ出演、ＣＭも多く、プリティにとってこのころが全盛時代だった。ＪＲ市川駅から徒歩８分の場所に、ログハウス風の３階建ての自宅を新築している。
「プリティの芸能活動が一気に下降線に入ったのは、長嶋さんが脳梗塞で倒れてからです。そりゃそうでしょ。相手が病に倒れ、懸命にリハビリしているというのに、その人のものまねで笑いを取るなんてことは出来ませんからね。プリティから長嶋を取ったらゼロでしょ。仕事がピタリと来なくなって、本人も“ローンも残っているし、子供にもカネがかかるし参った”と嘆いてましたよ。だから、たまにお呼びがかかる企業や著名人のパーティーの司会などは、条件は二の次で飛びついていた。なんとか食いつなぐという状態だったですね」（知人）
そんなプリティにとって市議に支払われる月額５０万円の報酬はホクホクだろう。
「芸能活動？ もちろん続けますよ。月〜金は議員、土日は芸人として一生懸命やります。そう、二足のワラジですね、ハイ」（プリティ）
淫行男が今や宮崎県知事として“時の人”となり、ものまね芸人がトップ当選。衆愚政治、ここに極まれりか。
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