★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK27 > 1021.html
 ★阿修羅♪
官邸ゴレンジャー大変  [AERA]
http://www.asyura2.com/0610/senkyo27/msg/1021.html
投稿者 white 日時 2006 年 10 月 30 日 19:02:22: QYBiAyr6jr5Ac
 

□官邸ゴレンジャー大変  [AERA]

 http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20061030-03-0101.html

2006年10月30日
官邸ゴレンジャー大変
安倍内閣の首相補佐官は過去最多の5人。官邸のゴレンジャーだ。
「身分は閣僚級」というが位置づけは曖昧で、なにかと混乱が……。
「『任命式にも閣僚と同じようにモーニングで来てください』と安倍首相から言われたわけですから、無理もないかもしれませんが、実際問題、大臣とはずいぶん扱われ方が違うんで……」
 内閣官房の関係者は気の毒そうに言った。小池百合子前環境相ら首相補佐官たちのことだ。人数が5人であることから「首相官邸のゴレンジャー」とも呼ばれる。補佐官らは着任早々、口々にこう尋ねたという。
「で、朝の迎えにくるのは誰?」
「スケジュール管理は誰?」
 残念ながら、「誰」というほどスタッフはいなかった。巨大な官僚組織が控えている大臣なら各省が手厚く「お迎え」に上がり、着任前から記者会見の原稿を作っておいたりして至れり尽くせりのはずだ。それに引き換え、首相補佐官に与えられたのは当初は車と個室のほかは公募採用の補佐官補1人だけだった。
 この首相補佐官というポスト、政治主導の行政を目指して米国のホワイトハウスに倣い、橋本内閣時代の1996年にできた。しかし、大統領が最終決定権を持つ米国と、議院内閣制の日本とでは、勝手が違う。橋本行革ではとりあえず首相直轄の内閣府をつくったが、首相補佐官のほうは位置づけや処遇などの法的整理をしないまま、現在に至っているのだ。

補佐官室が出先機関化

 その「弱点」にすかさず入り込んだのが、若い頃から高級スポーツカーで役所に乗り付けていた旧大蔵省出身のスーパー役人、坂篤郎内閣官房副長官補である。
「坂さんは、すぐさま全補佐官室を回って『いろいろと、ご不便がおありでしょう。何でも私に言ってください。モノもヒトもすべてお任せください』と。でも、それじゃあ結局、役所の出先機関になってしまう。一応、官房長官からクギを刺されたそうです」(内閣官房関係者)
 塩崎恭久官房長官は、パタパタと奔走する坂氏を呼んで、こう言ったという。
「この際、指揮命令系統をはっきりさせておこう。君は、僕の、部下!」
 いわば首相補佐官室の「出先機関化」を狙っているのは、坂氏だけではなく、全省庁だ。いす取りゲームのごとく、次々とスタッフを送り込んでいる。
 たとえば小池氏には着任直後から外務省の課長補佐クラスが付いて、訪米にも随行した。
 また、経済財政担当補佐官の根本匠衆院議員には、国土交通省から審議官クラス2人をはじめ、経済産業省や財務省、外務省から計13人が押し掛けた。首相補佐官になった途端、ハブ空港や港湾の機能強化を通じてアジアの窓口になるという「アジア・ゲートウェイ構想」が急浮上。これを推進するのにスタッフが大勢必要になった。スタッフらは官邸内の部屋には入りきれず、隣の内閣府別館に入っている。

「役人主導の官邸主導」

 根本氏は「匠チーム、作ったんだぁ。けど、いろいろあったんだぁ」と東北弁で知り合いの国会議員に話したりしているのだが、表情は微妙に複雑だったという。
「チームが入ったのは官邸のすぐ隣のビルですけど、やっぱり行き来は大変。それに、あまりの急ごしらえだったので、安倍内閣になって初めての諮問会議が開かれた13日に、まだ電話がなかった」(内閣府関係者)
 教育担当補佐官の山谷えり子参院議員が事務局長を務める教育再生会議の担当室には、文部科学省の官僚を中心に10人が集まった。
「安倍首相が力を入れている問題ですから、担当室は官邸内にあります。けど、すし詰め状態。まだ増えるらしいから、どうするんだろうってみんなで言い合ってる」(文科省の関係者)
 今のところはどうも「役人主導の官邸主導」みたいな妙な感じである。
 混乱は、「場所」や「官僚の攻勢」だけの問題ではない。「役割分担」をめぐっても「内輪もめ」があるようだ。たとえば――。
 小池氏が着任間もなく訪米してハドリー大統領補佐官と会談した時のことだ。
「その約4時間前のことです。塩崎官房長官が、ハドリー補佐官に『本当は僕が行くべきなんでしょうが、代わりに小池補佐官が行きますから、どうかよろしくお願いします』と電話したんです。親切のように聞こえますが、実は『カウンターパートは自分だ』と伝えたかったのでしょう」(外務省の中堅官僚)
 また、ある外務官僚によると、参院予算委員会での首相の想定問答で「ハドリー補佐官のカウンターパートは誰なのか」という質問の答えが「状況に応じて適宜役割分担」となっていたのに、官邸サイドが「塩崎官房長官です」と直したという。

「発表」するのは誰?

 こんなこともあった。10月4日、中川秀直自民党幹事長は、朝食会で「今日の午前11時に、下村博文官房副長官が日中・日韓首脳会談の日程を発表する」と明かした。ところが、実際の発表は午後1時半ごろだった。一方、韓国は予定通り午前11時に発表。この「ずれ」は、どうしたことなのか。中川氏周辺は、こう解説する。
「報道陣には『中国との最終調整が残っていた』と説明していましたが、実は『そんな大事な話は官房長官が発表するべきじゃないか』ともめていた、と聞いた」
 今回初めてできた広報担当の首相補佐官、世耕弘成参院議員をめぐっても論議がかまびすしい。首相の中韓歴訪や北朝鮮の核実験など重要事項が目白押しだったこの間、世耕氏が記者への説明を仕切ってきたが、官僚からは、
「重要な時にばっかり出てくる。そんなにやりたいんだったら細かい話も全部やってくれ」
 などと、やっかみ半分の「目立ち批判」も出ている。これは、誰がどういう場面で表に出るのかが、はっきりしていないことの裏返しだろう。
 首相補佐官の位置づけは、どうなっていくのか。国会でたびたび聞かれた安倍首相は「これから試行錯誤を繰り返さなければならないことです」と答えるばかりだ。
 用意周到さにかけては天下一品の財務官僚は、こうぼやく。
「なんだか、どれもこれも、とにかくすべてが泥縄」
 そんな混乱状況を、橋本内閣で首相補佐官第1号だった水野清氏は、どう見ているのだろうか。
「首相補佐官に対する人事権は首相にしかないから、各省は『余計なことをやってくれた』と思ってるだろうね。この制度は僕が行革本部で原案を作ったけど、役人は、それがなるべく機能しないように骨抜きにしてきたから、ややこしいことになっている。でも、それなら大統領的な内閣運営をしない方がいいのかというと、これだけヒトやモノやカネが自由自在に動く時代なんだから、やっぱり必要なんです。役人ってのは、いろんなところで意地悪をするんですよ。首相補佐官は、本人がよっぽどしっかりしないとね」
 こうした中で、中山恭子補佐官(拉致問題担当)だけは、着々と仕事を進めているように見える。もともと小泉内閣で参与をしていた拉致問題連絡・調整室に戻ってきただけとも言えるが……。

「敵」は足元にあり

 安倍首相応援歌「チャレンジャーに捧げる詩」を作り、いまは世耕氏勝手応援団を名乗る山本一太自民党参院議員は、戦い真っ最中のゴレンジャーにエールを送る。
「世耕さんの部屋には、まだドアもないんですよ。パネルで仕切ってあるだけ。でも、来年の通常国会に首相補佐官の権限を強化する法案を出すことになっています。それまでに補佐官の人たちは何をどうしたらいいか、今はそれぞれ切磋琢磨しながら将来の形を探っている。非常に個人の能力が問われる場面なんです。きっと皆さん、やってくれるでしょう」
「混乱している」ということは、「仕事をしている」ともいえる。要するに、ゴレンジャーの当面の「敵」は足元にあり、ということか。
編集部 川村昌代

 次へ  前へ


  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ       HOME > 政治・選挙・NHK27掲示板

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。