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□「闘う補佐官」構想、腰抜け [ゲンダイ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2532764/detail
「闘う補佐官」構想、腰抜け
安倍の肝いりでスタートした補佐官が早くも腰砕けになりつつある。実際は何の法的権限もない上に、仕事が重複する各大臣が一斉に反発。おボッチャン首相のアイデア倒れになりそうなのだ。
安倍が５人の補佐官に「就任式には礼服で来るように」と指示し、官邸にそれぞれ個室を設けたのは、閣僚と同格であることを印象付けるため。自分が本当にやりたいテーマはこの５つだとＰＲしたかったからだ。しかし、補佐官の法的な権限は「首相に助言ができる」というだけだから、霞が関からは「閣議が教室なら補佐官室はサークル部室」とバカにされている。
案の定、５人の補佐官はあちこちで摩擦を生んでいる。教育担当の山谷えり子が設ける「教育再生会議」は中教審とどう違うのか。伊吹文明文科相は「一度こちらに来てもらって意見交換が必要」と不快感。経済財政担当の根本匠が政府の経済財政諮問会議とどうかかわるのかも不透明。安倍が「国家安全保障担当の小池百合子を早急に訪米させる」と言ったため、米国側は「どういう権限があるのか」と首をかしげている。広報担当の世耕弘成は日韓首脳電話会談の内容を記者団にレクチャーして外務省とギクシャク。さらに安倍が「拉致問題には閣僚全員が取り組む」と言ったため、「だったら拉致問題担当の中山恭子は参与でいいんじゃないの」（自民党筋）という声が出ている。
「官僚と各大臣は『補佐官の仕事との交通整理がついていないから混乱するだけだ』と冷ややかです。今のところは首相の意向だから黙っていますが、実際に動き出したら、排除するのは確実です」（関係者）
安倍は来年の国会で「補佐官に官僚に指示・命令できる権限を持たせる」法改正を提出するつもりだが、自民党と霞が関は、その前に「補佐官封じ込め」の外堀を埋める魂胆だ。補佐官は“干され官”になりそうだ。
【2006年10月2日掲載】
2006年10月05日10時00分
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