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兵器】白燐弾  出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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投稿者 Kotetu 日時 2006 年 10 月 15 日 02:39:33: yWKbgBUfNLcrc
 

白燐弾
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
(白リン弾 から転送)
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白燐弾(はくりんだん)は、手榴弾および砲弾の一種。アメリカ陸軍では第二次世界大戦の頃から白燐(White phosphorus)の頭文字を取って「WP」「Willy(ie) Pete(ウィリー・ピート)」または「Willy(ie) Peter(ウィリー・ピーター)」と通称している。大日本帝国陸軍/陸上自衛隊では黄燐(発煙)弾、黄燐(発煙)手榴弾と呼ばれることが多い(黄燐は白燐の表面が赤燐の薄膜で覆われたもの)。直接の目的は任意の場所に発煙をもたらす事にあり、

敵の視界を遮断する
航空支援及び砲撃支援の為に攻撃位置を指示する
有視界下の砲撃時の射撃観測
などの為に使用される。直接的かつ大規模な対人殺傷力を期待して使用される事は通常ありえない。

ただし、ビルや洞窟、トンネルに類する構造物に立てこもった敵を熱と煙で燻り出す、という目的に使用される事はある。大日本帝国内では、アメリカ軍が沖縄戦において塹壕等に対して使用したことが知られる。

目次 [非表示]
1 構造と人体への影響
2 白燐自体の毒性について
2.1 白燐の被爆効果
2.2 経口摂取
2.3 煙を浴びる、または呼吸してしまった場合
3 武器としての制限
3.1 軍事規定
4 「白燐弾が化学兵器である」との報道について
5 関連項目
6 外部リンク


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構造と人体への影響
白リンが湿った空気中で酸化され自然発火し五酸化二リン(十酸化四リン)となる現象を利用し煙を発生させる。白リンそのものは猛毒であり、また直撃もしくはごく至近に着弾した場合は焼夷効果を発生させる場合もあるが、対人攻撃の手段としては通常の榴弾、焼夷弾、ナパーム弾の方が遥かに効果が高いため、対人殺傷効果を期待して使用することはほとんどない。

白リンそのものの毒性を利用することを目的として、粉末状にして散布できないか、という研究が第一次世界大戦当時になされたようだが、
あっという間に自然発火・燃焼し五酸化二リンとなってしまう
ガスではないので、すぐに地表に降下してしまう
などの点が問題となり断念された、との事である。
また、発生する煙の成分である五酸化二リン(十酸化四リン)はまったく無害ではないが、乾燥剤としてごく普通に使用されている物質であり、その毒性が人体にもたらす効果を期待して使用される事はない。これは陸上自衛隊(陸上自衛隊も発煙弾として白燐弾(黄リン弾)を装備している)でも演習での使用頻度が高く、また公開演習でしばしば観客席の近くで発煙弾を用いる事がある事からも明らかである。

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白燐自体の毒性について
白燐の毒性については、アメリカの軍事専門サイトであるgrobal security.org等に次のような見解がある。ただし上記のとおり、白燐の毒性そのものを(対人殺傷を目的として)兵器として利用する試みは第一次世界大戦以降なされていない。白燐の毒性を利用することを主目的とする兵器は、現在存在していない。

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白燐の被爆効果
白燐の粒子は、広範囲で重度の(第二度または第三度の)苦痛を伴う熱傷を引き起こす。白燐による熱傷が、他の熱傷によるものより生命に深刻な危害をもたらすのは、火傷した部分から白燐が肉質に浸透するからであり、肝臓や腎臓や心臓にも影響を与え、場合によっては多臓器不全を引き起こすからである。場合によっては骨まで達するために、無防備な人体に特に危険なものである。 いくつかの事例では、熱傷は露出した皮膚の部分だけにとどまることもあるが、これは小さな白燐粒子が人の衣服を通しては完全に燃焼することがないからである。"ガーディアン"が引用した記事におけるGlobalSecurity.orgによれば、「白燐は苦痛を伴う化学的な火傷をおこす」とある。

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経口摂取
白燐の経口摂取の致死量は体重1kgあたり1mg程度であり、少なくとも150mgを経口摂取すれば死に至る。それにより肝臓、心臓、また腎臓に危害を及ぼす可能性がある。

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煙を浴びる、または呼吸してしまった場合
白燐は燃焼によって熱と五酸化二リン(十酸化四リン)の濃厚な白い煙を発生させる。戦場の煙幕弾で発生するような低濃度の場合はほとんど無害である。しかし、高濃度の煙を長時間浴びた場合(特にその発生源の近くであるとき)障害や死さえ招く可能性がある。

五酸化二リンの煙はある程度の濃度であれば眼や鼻を刺激する。濃度の高いものを浴びると酷い咳に見舞われる可能性がある。しかし、五酸化二リンの煙の効果だけで戦場で死傷者が出たという記録はないし、現在まで五酸化二リンの煙を浴びたことによる死者も確認されていない。

The Agency for Toxic Substances and Disease Registryは、急性吸入による最低危険レベルを0.02mg/m³としているが、これは燃料石油のガスと同じ程度である。(一方、化学兵器のマスタードガスは30倍も強力な0.0007mg/m³である)

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武器としての制限
白燐を使用した兵器を軍事標的(一般人がいないエリア)に対して使用することは特にどの条約でも禁止されていない。

しかし、白燐を使用した兵器が化学兵器とみなされるのではないか、それゆえに1997年4月に発効した化学兵器禁止条約(CWC)に違反しているのではないかという議論が一部(下記「「白燐弾が化学兵器である」との報道について」を参照)から起こされた。

この条約では「有毒性のある化学物質を使用し戦闘行為の手段としてはならない」としている。条約は「有害化学物質」が「その化学作用により生命活動に死を至らすものであり、人間や動物を一時的な不能状態にしたり後遺症を与えるもの」と定義している。この定義にあたると検証され、化学兵器禁止条約の付表にリストアップされた化学物質に白燐は含まれていない。

しかし、2005年にイタリアのテレビ局RAIによるインタビューで、化学兵器禁止条約の履行を監視する国連化学兵器禁止機関(OPCW)のスポークスマンであるPeter Kaiser氏は、この兵器が化学兵器に該当すべきかというとについて公に問題提議した。

「違います、白燐の有毒性を目的に使うのでない軍用物としてならば、それは化学兵器禁止条約で禁止されているものではありません。白燐は通常は煙を出し、行動を隠蔽するために使われています。この目的で使用されているのであれば、条約では合法使用とみなされます。一方、もし白燐の有毒性が明確に兵器利用されているのであれば、もちろん禁止されているものとなります。なぜならば、条約の成立趣旨そのものが適用されるのであれば、どんな化学物質もその化学作用によって人や動物に危害や死を招くものであれば化学兵器とみなされるからです」

これに異議を申し立てる人は、白燐の焼夷効果から、特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)議定書IIIにて制限されている、空中散布式の焼夷兵器の民間人使用または民間人が同一の場所に位置する軍事部隊への無差別攻撃にあたると主張している。

しかし、この議定書では発煙弾のような焼夷効果が二次的なものに関しては明確に除外している。これにより白燐物質がこの議定書から除外されているものと解釈することができる。 いずれにせよこの議定書IIIについてはアメリカは批准していない。

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軍事規定
イギリスの新聞「ガーディアン」に、以下のような報道がなされた

アメリカ陸軍による野外教範であるRule of Land Warfareによれば、「火器として用いる兵器、たとえば曳光弾、火炎放射器、ナパーム弾、その他の焼夷作用があるものなどの焼夷効果が得られるものについては、国際法の違反行為ではない」としている。
しかし、これに矛盾する規定も存在し、フォート・リーヴンウォースにあるUS Command and General Staff Collegeの学生用の教科書には、「白燐を対人目標に使うことは陸戦法に反する」と書かれている。この記述は白燐の対人使用に関して述べている他の野外教範とは食い違っている。
ただし、上記「ガーディアン」の記事は個人のブログの記述を元に執筆されており、「ガーディアン」そのものの政治的スタンスもあわせ、下記の「白燐弾が化学兵器である」との報道について批判的な立場からはその信頼性を強く疑われている。

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「白燐弾が化学兵器である」との報道について
近年、イラクにおいてアメリカ軍が使用している、白燐を使用した手榴弾、砲弾が非人道的な化学兵器であるとの報道がイタリアのテレビ局RAI、毎日新聞[1]、イギリスの新聞ガーディアン などの一部マスコミよりなされたが、上記のように白燐弾は大量破壊兵器、化学兵器の定義には該当しない。また白燐を使用した発煙弾は第一次世界大戦から使用されている(説によっては更に遡る場合もある)兵器であり、その原理・構造は容易に調査が可能であることから、単なる誤解・調査不足であるとも考えにくい。

一部のブログ、多くのミリタリーマニアからは、反米・反戦のイデオロギーに基づくプロパカンダではないかと強く疑われている。

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関連項目
手榴弾
砲弾
リン
五酸化二リン
化学兵器
大量破壊兵器
DHMO
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外部リンク
白燐を使用した兵器に対して批判的立場を取るサイト
燐兵器
燃える雨
白燐弾報道とは(白燐弾報道をデマとするデマに対して)
白燐を使用した兵器に対しての批判に批判的立場を取るサイト
軍事板常見問題(白燐弾デマゴーグ関連)
(上記3サイトを含む、白燐を使用した兵器に対する批判への反論のまとめ)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E3%83%AA%E3%83%B3%E5%BC%BE


<参考>
★阿修羅♪ > 戦争76 > 697.html 次へ 前へ
フリー百科事典ウィキペディア「白燐弾」の項の偏向した記述
http://www.asyura2.com/0510/war76/msg/697.html
投稿者 片瀬テルミドール夏希 日時 2005 年 12 月 06 日 19:06:16: x0P0raHFBfKZU

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E3%83%AA%E3%83%B3%E5%BC%BE

 昨年と内容が変ってますね。ずっと批判的な内容にシフトしています。

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