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チベット騒乱に見る中国の情報統制【日経BP】
http://www.asyura2.com/07/asia10/msg/618.html
投稿者 tk 日時 2008 年 3 月 26 日 17:51:08: fNs.vR2niMp1.
 

(回答先: [WSJ] YouTubeアクセス遮断――アジアや中東で検閲問題が相次ぎ浮上【WSJ-ITmedia】 投稿者 tk 日時 2008 年 3 月 24 日 23:09:08)

http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20080324/151065/?ST=nboprint


日経ビジネス オンライン
チベット騒乱に見る中国の情報統制

YouTubeは見られない、ヤフーやMSNは偏った情報のみ

* 2008年3月26日 水曜日

Chi-Chu Tschang (BusinessWeek誌、北京支局記者)
米国時間2008年3月17日更新 「China Blacks Out Tibet News」

 騒乱が3月14日に発生して以来、中国政府当局はチベット自治区を厳戒態勢下に置き、情報の出入りを完全に遮断しようとしている。ジャーナリストと旅行者の現地への立ち入りは禁止。インターネットには厳しい監視体制を敷き、チベット自治区や隣接省などで発生した事態について、情報を中国側の見解に沿ったものに統制しようと躍起になっている。

 その結果、例によっていくつかのウェブサイトへの接続が遮断された。中国政府がしばしば目の敵にする、米グーグル(GOOG)傘下の動画共有サイト「YouTube(ユーチューブ)」は、週末からアクセス不能となった(BusinessWeek.comの記事を参照:2007年12月6日「Why YouTube Is MIA in China」)。チベットの僧たちが抗議する映像が投稿された後のことだ。

 中国国内のブログ運営会社は自主的に検閲を行い、中国中央テレビ(CCTV)や新華社といった国営報道機関の報道と合致しない内容の書き込みを一切排除している。“輪廻転生”というハンドル名の利用者は、人気のネット交流掲示板(BBS)サイト「天涯社区(チャンヤ)」のチベット観光に関する投稿の中で「CCTVも新華社もこのニュースを伝えている。でも天涯社区では載せることができない」と書き込んだ。

 大手検索サイトやポータル(玄関)サイトも、政府の公式見解に従っている。中国のネット検索最大手の百度(バイドゥ、BIDU)は、新華社の報道を紹介する中でチベットの騒乱に触れただけだ。ダライ・ラマがチベット社会の安定を破壊しようと企てていて、この陰謀は失敗に終わるだろうという報道内容だった。

 ヤフー(YHOO)やマイクロソフト(MSFT)のMSNの中国版も、同じく新華社発のニュースを伝えている。グーグルニュースの中国版には、英国放送協会(BBC)や米国の海外向けラジオ放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)の中国語版サイト、及び台湾の新聞社数社のサイトの検索結果が表示されるが、中国国内からはいずれのサイトにも接続できなくなっている(BusinessWeek.comの記事を参照:2007年10月20日「China, Wikipedia, and Censorship's Perils」)。

2005年の反日抗議デモをきっかけに強化された中国の検閲

 重大事件に関して意に沿わない報道が流れ始めると、中国政府は米国大手サイトをはじめとしたインターネットサイトへの接続を規制し、情報を統制しようとする。

 「インターネットの存在によって情報が流入し、中国に民主化や価値観の多様化がもたらされるようになると考えている人は多い」と、香港大学ジャーナリズム・メディア研究センターのレベッカ・マッキノン助教授は語る。「中国政府のインターネット検閲と情報操作はとても完璧とは言えないものの、今回のチベット問題での状況を見る限り、重要な局面では十分に機能している」。

 2005年に起こった大規模な反日抗議行動は、中国政府が様々な情報統制を強化するきっかけになった。当時もテレビや新聞といった報道機関は管制下に置いていたものの、電子メール、インスタントメッセージ、携帯電話のショートメールを通じて、北京や上海での街頭抗議デモ参加への呼びかけが行われたのだ。

 そのため直ちに、中国政府は一連の規制を導入した。インターネット情報サービス事業者は当局への登録が義務づけられ、利用者が投稿する情報について事業者に管理責任が課せられたのだ。さらに、インターネットの検閲用フィルタリングシステムが一層強化され、何千もの語句が規制対象となった。

 北京在住の米国人リチャード・バーガー氏は、3月16日に自身のブログ「北京ダック」でチベット騒乱を取り上げたところ、中国国内でアクセスできなくなった。2002年にブログを立ち上げてから、既に何度も経験していることだという。政治的に微妙な話題を取り上げると決まってそうだった。

 「中国共産党は巨大なコンピューターネットワークを使って、インターネット上のありとあらゆる言葉を調べ上げ、問題語が検出されると自動的に一定期間ブログが遮断されてしまう」と同氏は言う。「中国では皆が知っていることだ」。

米国内にあるサーバーを使って検閲を回避

 ブログや掲示板では政府見解に反する書き込みはすべて削除され、残っているのはチベット民族を激しく非難するものばかりだ。「中国生活」というブログには、次のような英語の書き込みがあった。「チベットの暴徒は何たる恩知らずだ。1人っ子政策の適用は免除され、大学入学では優遇され、自治区で保護政策が施行され、大規模な投資事業が行われている。これほど恩恵を受けているのに」。

 だが、例外的に中国政府の規制を逃れているサイトもある。中国中南部の湖南省に住む周曙光氏は、多くの友人がチベットで起きていることを知りたがっていることが分かると、国営報道機関だけでなく中国語に翻訳された海外メディアの写真や記事を集めて、騒乱についての情報を自分のブログサイト「zuola.com(ズオラ・ドット・コム)」に掲載した。

 当局の検閲担当官は何とかこのサイトを閉鎖しようとしているが、周氏は米国内のインターネットサーバーを使ってサイトを立ち上げており、手が出せない。さらに当局の妨害を逃れるため、ネット上の文書編集ソフト「Google Docs(グーグル・ドックス)」で投稿している。「検閲が厳しくなるほど、皆、本当のことを知りたくなる。だから自分のウェブサイトに掲載した。簡単なことさ」と周氏は言う。

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