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2007/02/15 過去にまるでなかったような朝鮮半島の核危機 ロシア・ノーボスチ通信社
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投稿者 Kotetu 日時 2007 年 2 月 16 日 17:05:15: yWKbgBUfNLcrc
 


過去にまるでなかったような朝鮮半島の核危機
18:13
今日の話題

モスクワ。ロシア・ノーボスチ通信社政治解説員ドミトリー・コスイリョフ

北朝鮮の問題に関する北京での交渉でアメリカの降伏はやはり起こった。そうは言っても、北朝鮮の危機のほとんどそもそも最初から(2002年から)、他の方法はなかったしあり得なかった。問題は、自国の朝鮮半島(そして全極東の)政策を袋小路に追い込んだあの政権、つまりブッシュ政権が、自分の敗北を黙って認めるかにのみに隠れている。もしブッシュ政権が自分ではそれを認めることができないなら、彼の次の大統領にリレーのバトンを渡し彼に認めさせることになる。

結局、国際舞台で良いニュースを現在空気のように欲しいのはまさにブッシュ政権であるということになった。アメリカは、マカオの口座に殆ど凍結しかけている資金を北朝鮮に返す(口座の凍結を解く)ことに問題なく同意してしまったが、それほどアメリカは(北朝鮮に核開発を断念させると言う)良いニュースが欲しかった。この口座の凍結の際どのような言葉が論議されたのか、偽造ドルの印刷その他多くのことが論議された。

宣伝の分野で一定の才能があれば、今回のアメリカの外交的敗北は勝利、そして北朝鮮の敗北として公開することはできる。特に、この愚かな紛争(根拠にない現在まで承認されていないアメリカの非難から今回の紛争は始まっているが覚えている人は少ない)が何から始まったか現在も覚えている人は少ないことを思えばなおさらアメリカが勝利したという宣伝にすることができる。そして、紛争前の北朝鮮の現実がいかなるものだったかを覚えている人も少ない。

その時の現実は、現在北京交渉が導いたものに等しいものだった。北京で何について話がまとまったばかりか思い起こそう。北朝鮮は新たに核軍事計画を断念し、ヨンビョン(寧辺)の研究用原子炉を封印し、そこにIAEAの査察を受けることになった。つまり、若いまだイラクによる教訓を知らないブッシュ政権が北朝鮮の体制を転覆させる目的で新しい朝鮮政策を導入する以前に遂行していた自分の義務に戻った。

これに対して、北朝鮮は、自国の発電所用に年間最大100万トンの重油を受取る。数字は凡そである。なぜなら、ある程度の重油相当の別の人道援助が提供されるからだ。つまり、ここでは、両者は、核の野望を断念した北朝鮮が国際プロジェクトKEDOの原子力発電所の稼働の前に重油を受取っていた1994年のクリントン政権時代の状況に戻った。

全体的に、すべてを詳細に研究するのにはもう一回に交渉ラウンドを3月に行ない危機はかつては存在しなかったようになる。もちろん、北朝鮮が挙句の果てにもう一回すべての国の神経をさかなですることを望まず、またアメリカもそれを望まないならばの話だが。

ここで、声明された協定に何がなかったかを見てみよう。例えば、例の原子力発電所あるいはそれに類似する発電所の建設作業を復活することについての文言がなかった。しかし、詳細(建設問題については)は後で復活することがある。そしていずれにせよ、誰もこの問題を個別に解決することを禁じていない(発電所建設の問題は個別でも解決できる)。ましてや、達成された協定には新しい項目もある。それは、執筆者である私コスイリョフが以前何度か指摘したことがあるが、この6ヶ国協議を北朝鮮発展に関するある種の国際組織にすることである。幾つかの作業グループ、脱核化、アメリカ・北朝鮮、アメリカ・日本関係、経済エネルギー援助、北東アジアの安全保障メカニズムの設立、と言ったグループを設立する決定を下すことによりこれを実現する。全体として、欧州安全保障協力機構(OSCE)の本当の北東アジア版、そして将来的にはもっと効率の良い機構にする。

交渉6ヶ国は、思い起こそう、ロシア、アメリカ、中国、北朝鮮、韓国そして日本である。つまり、朝鮮半島の将来が自国の経済発展と安全保障に直結している諸国である。日本は朝鮮半島の将来計画に対して参加を希望しておらず、アメリカは、1950年代の朝鮮戦争後の事態を朝鮮半島の平和交渉まで導くか、あるいは、急がないかを非常に深く考え始めることは明白だ。北朝鮮発展の経済プロジェクトについては、以前のように、中国とロシアの積極的な参加のもとで韓国が特別な関心を示している。ロシアはこの機会のために貯めておいた切り札、北朝鮮のソ連時代での80億ドルの負債を棒引きする約束、を交渉のテーブルに投げ入れた。

しかし、北京での交渉で北朝鮮を援助する約束をしている国のリストには、日本は入らないと予想されるがアメリカは入る。アメリカのこの参加は正しい。なぜならアメリカは、北朝鮮の原子力事業からロシアを追い出し北朝鮮にコカ・コーラの最初の輸出すらしたクリントン政権時の東アジア政策がどのようなものだったかよく覚えているからだ。この融和政策は当時のアメリカの北朝鮮への確固たる立場だった。

北朝鮮問題の解決に静かな6年間の参加をしていたロシアも、1994年に失ったものを取り戻し、北に対し影響力をもつようになった。しかし、誰も、アメリカが太平洋地域の発展に必要な強力な経済、例えば中国の経済の必要性と同等の経済を持っていることに反対する者はいない。アメリカのこの地域における利益はすべての国にとって理解でき受け入れられるものである。6者協議のすべての参加国が、秘密の核計画について北朝鮮を非難したが結局証明できなかったブッシュ政権の敗北については早く忘れるように努めるだろうほどにアメリカの立場は十分に理解できる。
しかし、別の問題もある。それは、北朝鮮が現在の状況を止め核保有国を目指してしまうかという問題である。

もちろん、北朝鮮が自分の核爆弾を使ってパートナーを脅そうとするならそれは滑稽なのは当たり前だ。なぜなら、北朝鮮の核とミサイル実験の現実の結果がどのようなものだったかは専門家は十分に判っている。結果は非常に弱いものだったことだ。しかし実験を行なったという事実は事実である。核兵器を拡散させてはいけないが、それは独自に製造できる。そのことはインドとパキスタンの例が証明している。

現在の北朝鮮は明らかに自分の原子爆弾を作る能力はない。しかし明日がある。そして、朝鮮半島を巡る出来事を興味深く観察している(イラン、イラク、シリアなどのような)多くの他の国がある。これらの国が、そして、北朝鮮の指導部自身もだが、年毎に中国やロシアや韓国と言った隣国が北朝鮮を助けようとしていた6年の危機から、いかなる結論を出したのだろうか?

核兵器よりも良い友達を持つことが良いことであるという結論に達したか、それとも両方持つことが良いことだとの結論を出したか?可能性としては後者もありうる。


ロシア・ノーボスチ通信社
http://www.rian-japan.com/news/details.php?p=444&more=1

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