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【佐藤守氏の実態】プロパガンダ映画を「証明」に使ってしまう軍事評論家【Apes! Not Monkeys! 】
http://www.asyura2.com/07/bd49/msg/505.html
投稿者 一市民 日時 2007 年 6 月 20 日 20:33:27: ya1mGpcrMdyAE
 

(回答先: 中山文科相『慰安婦問題で支持メール公開』 [軍事評論家=佐藤守のブログ日記] 投稿者 white 日時 2007 年 6 月 20 日 12:44:03)

http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20070418
2007-04-18
■[南京事件]プロパガンダ映画を「証明」に使ってしまう軍事評論家

航空自衛隊出身の軍事評論家、佐藤守氏のブログ、「軍事評論家=佐藤守のブログ日記」に「映画「南京:戦線後方記録映画」」なるエントリがアップされている。

(…)

放映されたのは、昭和13年、東宝映画文化映画部が、南京陥落直後に現地で撮影したドキュメンタリーで、インターネットでその部分部分が流れていたのだが、約一時間に亘る全記録には、「南京大虐殺で30万人が殺された!」という中国政府の宣伝とは裏腹に、なんとも気抜けするぐらい穏やかで、平和な南京市内の状況が写し出されていた。勿論、中国軍が、日本軍が入場する前に、焦土作戦で民家などを焼き討ちにして逃亡した状況も良く分かる。

  南京城壁を攻撃するシーンは、今流行の<再現ドラマ>だったが、朴訥な兵隊さん達の動きが実に素人っぽい。有名な松井司令官などが場内に入場するシーンは、動画で見るのと写真で見るのは大違い、戦没者の慰霊祭も、実に厳粛でわが軍の規律厳正さが良く現れていた。

 占領後、部隊は直ちに追撃戦に入るから、続々と城門を出て戦地へ出動する。

場内警備で残ったのは、京都と奈良の連隊、約4500名、それに対する南京市民は20〜25万だという。勿論外人も同居している。こんな圧倒的な戦力不足の状況下で30万人もの大量虐殺をしたというのであれば、このようなシーンは絶対に撮影できなかったであろう。正月に爆竹を鳴らして遊ぶ中国人の子供達の表情からも、市内の治安が回復されたことが十分伺える。

 日本軍の占領統治が始まると、多数の中国人が「認可証明書」を受けるために行列するシーンも実に平和で、列に割り込もうとする“強引な”男達を、並んでいる中国人たちが入れまいと小競り合いするシーンなどはリアルでユーモラスであった。「南京大虐殺」が、中国側による虚構の「反日宣伝」であることが、また一つ証明された。

(…)

強調は引用者。う〜ん…。「<再現ドラマ>」が挿入されていることからも明白なように、これって中支那方面軍が全面協力したプロパガンダ映画ですよ。私自身は「プロパガンダ」即「虚偽」という立場をとりませんが、南京事件否定派の方々は「国民党(中共)のプロパガンダ」という理由で南京事件の存在を否定してたんじゃなかったっけ? 「南京事件の証拠写真」なるものにあれだけ懐疑的な人々が「証拠映画」をホイホイ信じるとは…。そもそも南京攻略戦における最大の激戦は中国側の最精鋭部隊、教導総隊の抵抗と、城壁および城門での抵抗を排除するために行なわれていて、城内では本格的な戦闘は行なわれてません。映画が撮影されたのは中国軍の抵抗が終わったあとなのだから、日本軍さえ暴れなければそれなりの広さをもつ南京城内で「穏やか」な光景を撮影するのはべつに難しくない。それに、「30万人もの大量虐殺をした」とされている(それが事実かどうかは別として)のは「場内警備で残った」「京都と奈良の連隊、約4500名」だけじゃあありません。入場式の前に多数の捕虜・投降兵や市民が殺害されたとされているわけです。戦犯裁判での事実認定なり、日本の「虐殺=あった」派の研究成果の概略だけでも知っていればすぐに見抜くことのできる、初歩的なトリック。航空自衛隊の大先輩である奥宮正武氏は自分の目で、二日間で約500人の処刑を目撃した、と証言しているんですがねぇ…。

ちなみに、引用箇所よりあとの部分で、南京事件が虚構だとする「状況証拠」として言及されている文献だが、「南京大虐殺説は全く架空のデッチアゲだと私は信じて疑はない」としている『私の昭和史』にも、日本軍の横暴・軍紀紊乱ぶりは事実として記されているのは興味深い。私に言わせれば、「大虐殺はなかった」と主張する著者でさえ認めざるを得ない「横暴・軍紀紊乱」こそ「状況証拠」として理解すべきである。

もう一つの田中正明による文章はあちこちでコピペされているものだが、松井大将日記を改竄した実績を持つ人物の、他になんの裏づけもない回想を信じるというのなら、例えば慰安婦とされた女性たちの証言もすべて信じるのでなければ筋が通るまい。松井石根が強姦を命令したはずはなかろうし、捕虜殺害を(明示的に)命じたと考える理由も現在のところなく、不作為責任を問われて死刑になったのであるから、蒋介石がその点について遺憾の意を表したということならばまだあり得るだろうが。

なお、佐藤守氏は映画『南京の真実(仮題)』の「賛同者」に名を連ねている。また、過去に佐藤氏が南京事件について主張したことに関しては、青狐さんの以下のエントリを参照されたい。

http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20050713

http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20050714

http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20050716

http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20050722

コメント欄には懐かしい潜水…じゃなかった野良猫氏の名前も見える。


■[南京事件]追記

上で紹介した佐藤氏のエントリのコメント欄にはこんな発言が。

パックス 『

【ストーリーが違うということ】

中村先生の話は尤もですが… 

http://www.youtube.com/watch?v=-sTFQtl29eE&mode=related&search=

ストーリーの違う話による『南京事件』のスリカエになりかねません。

つまり、「敗残兵の処断」があったから「南京事件」があった、という事にはならないと。

(南京事件とは、東京裁判により定義される「無差別大量殺戮」です)

(…)

.』 (2007/04/16 23:58)

東京裁判により定義される「無差別大量殺戮」! いちのへ氏の「日本軍による組織的/命令により民間人の大量殺人」という定義とは随分違うようだが、問題は東京裁判の認定がパックス氏の「定義」ともいちのへ氏の「定義」ともまったく異なっていること。東京裁判の判決で「無差別」という語が用いられているのは、「これらの無差別の殺人によって、日本側が市を占領した最初の二、三日の間に、少くとも一万二千人の非戦闘員である中国人男女子供が死亡した」という部分である。30万人でもなければ20万人でもない。判決はこれ以外に強姦、掠奪、放火、農村部での殺人その他、捕虜の殺害を犯罪事実として指摘している。したがって、「中村先生の話」はスリカエでもなんでもなく、東京裁判が認めた南京での戦争犯罪の少なくとも一部は実際に起こったという「状況証拠」なのである。

このコメントを受けて佐藤氏は「映画『南京』補遺」というエントリを書き、こう述べている。

コメントにもあったが、中村武彦氏の著書にあった「鹿子木氏の見解・・・あの程度のこと・・・」は捕虜の処断であって、一般人を含めた計画的な「大虐殺」のことではないことは明らかである。しかし、日本の歴史学者などの中には、これらも同一視している者がいることが問題なのである。

「同一視」なんてしてません、って。別の犯罪類型として区別していますよ。

『プロパガンダの大虐殺』と、治安維持のために、軍服を脱ぎ捨てて安全地帯に隠れて“悪さ”をする支那兵達の処断は当然区別すべきものであろう。

もちろん「区別」してます。「区別」したら敗残兵の処刑が「合法」になるわけじゃない、というだけのはなしです。ここでも例によって、“悪さ”をしたら処刑は当然と言いつつ、その“悪さ”の実態(というより実態の不在)には口をつぐむ論法が使われている。

 たまたま、週刊新潮(4月19日号)の桜井よしこ女史の連載コラム『日本ルネッサンス』に、4月2日に立命館大学教授の北村稔氏が東京有楽町の外国特派員協会で講演したことが書かれている。北村教授のテーマは『南京大虐殺』で、桜井女史は詳しい内容を書いているが、北村教授は著書である「南京事件の探求・その実像を求めて」(文春新書)を元に、「南京大虐殺」は存在しなかったと主張したという。内容は読んでいただくとして、桜井女史は「事実と誠実に向き合え」と強調しているが全く同感である。今からでも決して遅くはない。

佐藤守氏は『「南京事件」の探求』をお読みになったのだろうか? 北村氏は「便衣兵の掃討」に名を借りた敗残兵殺害に関する、「マボロシ派」の国際法解釈には無理がある、と明言していたのだが…。

その後はお決まりのパターン。チベットにおける中国軍の残虐行為を非難して「こんなおぞましいまでの殺戮行為は、日本人にはなじまない」と本質主義に訴える、という根拠レスな(チベットにおける残虐行為が根拠レスだ、といってるのではない、念のため)論法。


■[メモ]懲りないやっちゃなぁ

軍事評論家=佐藤守のブログ日記 - 映画『南京』補遺

http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/20070417/1176775758

 なんか日本軍の悪事といわれることに常に既視感があるなと思ったらそういうことか。確かに十字軍にせよ、オスマントルコにせよ、残虐な人たちの残虐さの書き方ってワンパターンで、しかもそれがあとで誇張だったとばれるもんなあ。

 でも通州事件とかチベットとか、本当と信じるしかないし。

(後略)

(http://d.hatena.ne.jp/jyl2142/20070419#p1)

中国のプロパガンダは「嘘」と決めつけるのに旧日本軍のプロパガンダは鵜呑みにするのとまさに同根の、ダブスタなんて気にしないレイシズム。

過去の経緯は以下の通り。

http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20070108/p2

http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20070109/p2

http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20070110/p1

http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20070110/p2

ちなみに「軍事評論家=佐藤守のブログ日記」のコメント欄には野良…じゃなかった潜水艦が登場して、いつものように当ブログの宣伝に努めてくれている。どうせなら「チャンネル桜」の掲示板にも潜入したらどうだ?

一方、池田信夫ブログにはこんなコメントが登場。

小倉秀夫さんへ (sakimi)

2007-04-19 01:20:56

(…)

> 「軍というのは極端な実定法主義であり、あらゆる軍令はすべて文書に残っています。」みたいなことを何の根拠もなしに断言した上で結論を導いてみても、その結論に賛同する方の賛成しか得られません。

じゃあGoogleで「大和 設計図」で検索をかけてください

日本海軍の最終兵器で最高機密であった戦艦大和の設計図ですら日本国内残存しているのに、なんで強制連行の証拠となる命令書は一枚も出てこないのか?(逆に不良業者取締りの指令書は多数出てきています)

(…)

そもそも証言が胡散臭過ぎるものしかないからですよ

最近のニュースでは

731部隊、子どもの前で慰安婦の母を生体解剖

http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=86442&servcode=400§code=400

(…)

個人的感想として、死体であっても子供の前で親を解剖するのは日本人の感覚ではありえない

その他、あちこちで矛盾点が指摘されていますが、当時の早稲田で細菌学を学ぶのは不可能

そもそも大川福松が731部隊にいたのかが謎?そんな個人がいた?

731部隊だったとして、どこでそんな極悪非道なことをしていたのか?

なんで子供がいる人間を子供の前でそんなことする必要があるの?

戦争中なら死体だったらいっぱいある

彼の証言をそのまま採用するならば、最低1日に1人は解体していて多いときは5人

1日2人で1年間として単純計算で600人は生きたまま解体して殺していることになります

なんでそこまで凶悪な殺人をした人間が東京裁判で裁かれてないんでしょうか?

彼が命令されて行っていたとすれば、命令をした上司は誰?

軍上層部は何の目的でそんなことをさせてたのか?

物資、人員といったリソースが減っていく中国戦線でそんなことをする余力があったのか?等々謎が深まっていきます

以上の事から、こんな証言を信じるのは馬鹿らしいって結論になるのでUSO800ではない証拠を出して欲しいだけですが?

ちなみにコメントの主はこちらで南京事件に関して醜悪なコピペを貼っていた人物(参考)。このコメントを批判してもここしばらく書いてきたことの繰り返しにしかならないから、以下略ということで。


■[メモ]懲りないやっちゃなぁ Part II

たいしたはなしではないんだけど、先方がコメント欄閉鎖しているもんで(実際のアップロードは4月24日)。

あと、資料資料といって五月蠅く南京大虐殺はあったというApemanさん、じゃあ同じ話を私のリンク先の佐藤守さんにコメントすればいいじゃないか。

うん。だからエントリ書いて向こうにトラックバック送ったんだけど、それじゃ不足ですか? こんなこと書く以上、「映画『南京』補遺」とその前提である「映画「南京:戦線後方記録映画」」という二つのエントリのコメント欄に私のコメントがないことは確認しているはずだけど、それならトラックバックがあるのに気づいてもおかしくないよね? つまり、私はちゃんと「その根源の佐藤守さんに議論を持って」いっているが、佐藤氏からの反論がないのが現状なわけで、これ以降の私に対する誹謗は事実無根。撤回を要求します。

で、南京事件についての佐藤守の主張がデタラメであることは、4月18日付けのエントリでちゃんと説明してある。具体的に言えば次の部分。

場内警備で残ったのは、京都と奈良の連隊、約4500名、それに対する南京市民は20〜25万だという。勿論外人も同居している。こんな圧倒的な戦力不足の状況下で30万人もの大量虐殺をしたというのであれば、このようなシーンは絶対に撮影できなかったであろう。

第16 師団を城内警備に残して他の部隊が移動していったのはもちろん17日の入場式のあとで、事件を構成する犯罪類型のうち捕虜の殺害なんかは多くがそれ以前に行なわれているし、そもそも虐殺の大部分は城外でおこなわれている(そして東京裁判でもそう認定されている)のだから、上の引用部分はまったくのナンセンス。

たとえが悪いが、ヒトラーが演説して、ヒトラー万歳といっている一般人一人を突然拉致してぎゅうぎゅう問いつめるよりも、ヒトラーに向けて言うべきじゃないのか。もし本当に私の思うことがヒトラー的ならば。

ほんと、たとえが悪いよ。エントリ書いてトラックバック送るのが「突然拉致してぎゅうぎゅう問いつめ」ることになるのか?

まあ、だいたいに置いて、すでに愛蔵太さんに要求されていることすら未だに調べないで結果も出さず、次から次へとグチャグチャけんかを仕掛けているそのメンタリティが私には理解不能である。

いったいどの件を指してるのかよくわからんけど、事態がこう↑見えるというのは党派的な評価に過ぎんから(だって根拠どころが、具体的になんのはなしかすら明らかにしてないもの)、こっちは痛くも痒くもありませんな。むしろ「相手は賊なんだから、本来国際法としては極刑が当たり前」などと平気で言う人間に肩を持たれたほうが迷惑じゃないかな。

Apemanさんも、私としては私のお金払って得たブログスペースになんでやってきて自分の信条だの宗教だのまで開陳されるのか、非常に損した気持ちを今でも持っている。

なに言ってんだよ? まさか自分のほうからケンカ売ったこと忘れてるんじゃないだろうな? 他人を「頭の中の鶏を個人で飼っている人」呼ばわりしたらリアクションがあることくらい覚悟しておけよ。

第一、無神論者と書かれた瞬間、ああこいつに何を言っても無駄だと思った。

ん? なんのこっちゃ? と思ったら…そりゃ私じゃなくてmujinさんのコメントだろうが。しかもあんたが「小説家は神様ではないので」と書いたことに対する皮肉として「私は無神論者ですので、あなたを神様であるとは認識しておりませんが、あなたはご自身の考えを他人に伝えるために必要な最低限の説明を省略なさるので、非常に困ります」と書いてるだけなんだけどな。

 無神論者、科学的歴史はそれを無視している。まだそういう人たちの科学は別の分野、脳科学とか精神医学の科学から30周ぐらい遅れている。

 だから、ああ、だからダメなんだと思ってたら、なんか例の資料が『発見』されたけれどよく見ると河野談話以前から公開されていたなんて話も出てきている。

 となると、朝日新聞とその研究者はしっかり調べていなかったのを棚に上げて見つけた見つけたと騒ぎ、朝日新聞の整理部もそれが重要だと思って載せたことになる。

 公刊資料すら目が届かない研究者に、歴史の真実など解明できるのだろうか。

さて、ぼちぼちこっちも本気出しますか。この人が歴史学とか「脳科学」をどのくらい知っているのか知らんけど、歴史学と脳科学を較べて一方が他方に「30周ぐらい遅れている」とか言っちゃうセンスがなぁ…。キロメートルはキログラムより長い、と言うようなもんだよ。で、この人はまたしても朝日の報道をちゃんと読まずに書いている。朝日の報道には「発見」なんて言葉は使われていない。正確には「確認」とされている。

日本軍慰安婦問題をめぐり、東京裁判に提出された各国検察団の証拠資料の中から、占領支配したアジアの女性が日本軍に強制的に慰安婦にされたことを示す尋問調書などを、林博史・関東学院大教授(現代史)が確認した。

なぜ「確認」とされているかというと、記者会見で紹介された資料の一部は過去に朝日新聞が報じているし、戦犯容疑者の尋問調書自体は以前から存在が知られていて、それを利用した研究も行われて来たから。この資料をネグってきたのは「軍の関与はなかった」と主張している人間であって、林博史氏らの研究者ではない。

南京では私ははっきり言って虐殺なんかやる暇はなかったと思う。便衣兵との戦闘はあったかもしれない。民間人の巻き込まれた戦闘もあったかもしれない。だが、当時の戦争はすでに過去のオスマントルコだのフビライハンの時代とは違うのだから、虐殺なんかやっているほど悠長なものではない。

ほらきましたよ。なんの根拠もない、思い込みによる否定論。あんたがどう考えようが、現に日本軍の戦闘詳報や将兵の陣中日記に捕虜を殺害したこと、敗残兵を狩り出して処刑したことが書いてあるんだけど? 反対に、南京攻略戦で便衣兵から攻撃を受けたなんて記録はないんだけど? だいいち、「オスマントルコだのフビライハンの時代とは違う」どころか、近代戦に不可欠な兵站すら確立せずに進撃したから掠奪を招き、それがまた民間人の殺害(敗残兵掃討に巻き込まれたケースは除く)や強姦を引き起こしたんだけど? 例えば第16師団(佐藤ブログに出て来た「京都と奈良の連隊」というのはこの師団の所属)は37年の11月13日に上海より50キロ(地図から私が目算)ほど上流の白茆口に主力を上陸させたが、輜重兵第16聯隊は上海経由でようやく11月30日に上陸、そのときには師団主力はすでに100キロほども進軍していた…というのが実情。第十軍の法務官は日記にこんな記述を残している(『ある軍法務官の日記』、12月11日。句読点を補った)。

丁度自分等が行軍せし時の行軍部隊は所謂大行李輜重隊、中には小砲等の進むを見たり。甚だしき部隊にありては疲労の為か支那人を連れそれに背嚢は勿論銃、鉄帽までも背負はせ、又その数多数に上り甚だしきは兵の数程も連れたるを見る。或る人曰く百鬼夜行の有様なりと。恰も日本兵の行軍やら支那土民の行列やら区別付かざる感なきにあらずこの点遺憾に思いたり。その支那人は命ぜらるる侭に多くの荷物を背負い中には相当老人も居たるを見る。既記の如く戦敗国の良民なる民程不幸なる者なしと。その場合我が兵の命が侭に従わず少しでも拒めば立ち所に遣られ万一逃げてその辺をうろつけば直に遣られ、支那人としては進退これ極まり、結局言はるるままに動かざるを得ざるに至る。

これでも「オスマントルコだのフビライハンの時代とは違う」と言えますか? アメリカの観戦武官はすでに上海戦の段階で、日本兵が乳母車や猫車まで徴発して装備を運んでいるのを目撃してますが? それに虐殺を行なったのは第一線の部隊だけではない。農村部での非戦闘員の被害はむしろ日本軍の後方部隊によるものの方が大きかった可能性もある。第十軍法務部の陣中日誌に記録されたある事例では、後方の警備部隊が中国人民間人を殺害したのだが、上で引用したのと同じ法務官の日記にはこうある(12月26日。句読点を補った)。

吉×××事件は十二月十七日金山に於て支那人間に稍々不穏の挙動ある如きことを聞き、直ちに部下数十名を引率し支那人部落に至り射殺斬殺を為したる事実にして、その間上官に十分連絡せざるのみならず、一つの好奇心より支那人を殺害せんとの念に基くとも認めらる。同隊は前線の戦闘に加わらず、従って支那人を殺さんとの一種独特の観念に駆られたるとも認むべく、戦場にては斯かる念を生ずるもの少なからず。又支那人に対する人格尊重薄きによるものの如し。

さあ、これでも単なる思いつきで「虐殺なんかやる暇はなかった」と言いますか?

あと、研究をしているとか論客を気取りたい人が資料資料と言うけど、思い上がりも甚だしい。資料化できないところに真実があることもあるし、真実と思って聞き取るとインタビュイーがマインドコントロール(中国共産党が洗脳として発明した)の影響下だったりする。

そういうあんたの思い上がりこそ甚だしい。「資料化できないところに真実があることもある」なんてのは、きっちり現存する資料を調べた人間のみが言いうる言葉であって、資料を無視する口実に使ってはならない。マインドコントロール云々は例によって中帰連への誹謗なんだろうけど、南京大虐殺の場合日本軍および日本軍将兵が当時書き残した資料だけからでも相当程度が立証できる。だいたい、帰国して拘束状態から脱して半世紀もマインドコントロールが続くなんてことはないし、もし続くと言うなら「大日本帝国」が行なったマインドコントロールも問題にしなきゃおかしいだろ? 戦友会が証言を封じるうえで果たした役割は秦郁彦のような右派の歴史学者だって認めている。

『部下を無事本土に帰してくれるのならどんな証言もする』と腹を切った将官も大勢いる。そういう個々のエピソードを拾わず、資料資料と資料第一主義を取る人がいるが、それってケンカで『それって何時何分何秒に誰が言ったんだよ』という口上の小学生のケンカと同じである。

って、あんたこそ「個々のエピソード」を拾ってないじゃん。南京事件に関するどの証言がそれに該当するのか、ちゃんといってみろよ。ネットで戦犯裁判の悪口書く人間は山といるけど、個別の事件を裁判資料等に基づいてきちんと批判している例なんてほとんどみないぞ。漠然と「インチキ裁判」ってイメージだけで非難してるのがほとんどだろ。

歴史について議論する、ましてや自分の今につながる人々への敬意がない資料第一主義は人を幸せにしない。そこらへんが、嗚呼無神論者といっている時点で俺様第一主義なんだなと思って透けて見えて、うるさいなあ、よそに来て自分のそんな浅い人生観を開陳するなんて恥知らずだな、とApemanさんについては愛蔵太さんより先に『ダメだこりゃ』と思った。

上述したように「無神論者」だと書いたのは私ではないので、ここでの誹謗の撤回と謝罪を要求します。それから「愛蔵太さんより先に『ダメだこりゃ』と思った」ってのはなんですか? あなたタイムトラベラーですか?

まああの頃はコメント欄あけたらどうなるかなと思って実験して、結局ダメだったので凍結したけど、まあ最近は小学生でもコメントをつけられる時代なので、ちょっと地位のある人にコメントをつけると自分がその地位に近づけたような錯覚をする馬鹿が非常に多いようだ。

そうか、あなたは私の「地位」に近づこうとして「頭の中の鶏を個人で飼っている人もいるようです」とか言い出したわけですな。それともコメントとトラックバックはこの点で全くちがう、とでも言い張る?

追記:

 そういや昔、陸自の人に取材して、ゲーム『大戦略』の話になって、エリート兵って一般兵より足が速いことにゲームではなってるんですけど、熟練した選抜部隊と一般部隊で行軍速度が変わるなんて事ないですよね、といったら、うんにゃあるよ、といわれた。

(http://d.hatena.ne.jp/jyl2142/20070424#p2)

素人が思い込みで決めつけることの愚は経験済みなのに懲りてなかった、ってことね。


■[メモ]ばっくれる気か?

弁解の余地のない事実誤認を少なくとも4つ含んだいい加減なエントリで人を誹謗しておいて、それを指摘されても放置するつもりか? 新しいエントリ書いてるんだから、時間がないとは言わせないぞ。

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