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小林よしのり氏によると、ブッシュと小泉は、(国連憲章違反・憲法違反は勿論ですが)日米安保条約にすら違反していたようです。
http://www.asyura2.com/07/dispute27/msg/171.html
投稿者 小沢内閣待望論 日時 2007 年 12 月 20 日 11:38:01: 4sIKljvd9SgGs
 

「日米安保」と「日米同盟」(ゴー宣・暫(二)より)(ホンのひとくち)-「イラク攻撃」は「日米安保条約違反」だった
http://www.asyura2.com/07/war99/msg/259.html
投稿者 JAXVN 日時 2007 年 12 月 20 日 08:26:50: fSuEJ1ZfVg3Og

「「日米安保」が「日米同盟」になったわけ 
『ゴー宣・暫〈二〉』 小林よしのり・著  小学館  2007年10月刊

  最近奇妙に思っていたことがある。「日米同盟」という言葉だ。
  政治家もマスコミも、最近はもう「日米安保」という言葉を使わなくなった。とことん「日米同盟」という言葉が流布されて、国民もそれに慣れてしまっている。
  わしは「日米安全保障条約」を見てみた。すると驚くべきことに第1条からこう書いてある。じっくり読んでみてくれ。

「第一条(平和の維持のための努力)
1. 締約国は、国際連合憲章に定めるところに従い、それぞれに関係することのある国際紛争を平和的手段によって国際の平和及び安全並びに正義を危うくしないように解決し、並びにそれぞれの国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎むことを約束する。

2. 締約国は、他の平和愛好国と共同して、国際の平和及び安全を維持する国際連合の任務が一層効果的に遂行されるように国際連合を強化することに努力する。

  「日米安保」はあくまでも「国連憲章」に基づき、武力行使を慎むものであり、「国連中心主義」の安全保障条約なのである。第2条で「経済的協力の促進」が書かれ、第3条でやっと「自衛力の維持発展」という武力攻撃に抵抗する相互援助の内容が出てくる。」

  しょくん!
  「日米安保」は国連憲章に従うことが大前提だったのだよ!
  さて、その「日米安保体制」が、いつの間にやら「日米同盟」と言うようになった。なぜか? その理由を考えられる日本人は99.9%いまい。政治家も答えられない者がいる。これが民主主義か?
  そもそも「日米安保条約」は東西冷戦に対応するためのものだったのに、冷戦終結後も、一切改定されないまま「安保再定義」が行なわれている。その際「新ガイドライン」により、「周辺事態」においては米軍が在日基地を使って戦争する際、自衛隊が「兵站(へいたいん)支援」することを決めた。
  この「戦時兵站支援」は安保条約のどこにも規定がなく、安保条約に根拠のないことを行なうという大転換だった。つまり冷戦時代には「安保体制」=「日米同盟」だったが、以降は食い違いが生じ始めたのだ。
  冷戦後の「安保再定義」の作業が終了しないうちに、2001年の同時多発テロが発生して世界情勢はさらに新たな局面に突入。これを受けて日米安保はテロ対策を考慮に入れた事実上の「再々定義」が行なわれた。こうして2005年、「2+2(=日米両国の外務・防衛担当の閣僚による日米安全保障協議委員会)」により、「日米同盟・未来のための変革と再編」という文書が作成されたが、その書き出しにこうある。

  「日米安全保障体制を中核とする日米同盟は」

 この文章は外務省仮訳だが、誤訳がある。
 この「体制」は英文では「system」ではなく「arrangements」である。
 「体制」ではなく「協定」。
 複数形なので厳密には「諸協定」だ。

  つまり「日米同盟」とは、「日米安保条約」だけではない「諸協定」、具体的には安保再定義で作られた「ACSA、日米安保共同宣言、新ガイドライン」等、本来の安保条約を逸脱する文書で成り立っている…ということだ。
  英文ではそれがはっきりわかるが、政府・外務省は例によって「意図的な誤訳」でごまかしているのだ。
  日米安保条約の第一条第1項には、「締約国は、国際連合憲章に定めるところに従い」とあり、「武力による威嚇又は武力の行使」は、「国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎むことを約束する」としている。
  第2項では「国際の平和及び安全を維持する国際連合の任務が一層効果的に遂行されるように国際連合を強化することに努力する」とある。
  イラク戦争開戦前、アナン事務総長(当時)は、こう明言した。
  「安保理の承認がない攻撃は、国際法への侮辱であり、国連憲章に合致しない」
  これを無視して攻撃を強行したアメリカと、それを支持した日本は共に日米安保条約に違反したことになる。ところがこの時すでに「日米同盟」とは「安保条約」のみに基づくものではないことになっており、「諸協定」に基づいて正当化されることになっていたのだ。だから小泉首相(当時)も、アフガン戦争の際には「安保体制に基づいて」とは言わず、「日米同盟に基づいて」と言った! もはや「安保体制」と言うわけにはいかず、「日米同盟」としか言いようがなかったわけだ!
  言葉の言い換えと同時に、「同盟」の中身もすり替わっていたのだが、「日米同盟は大切だ」と叫び続けた親米保守で、この重大事実をはっきり説明した者など一人も見たことがない。
  いま政府もマスコミも「日米安保」という言葉を忘れさせて「日米同盟」という言葉だけを記憶させるように、国民を洗脳している。
  イラク開戦直後(2003年5月)の日米首脳会談では「世界の中の日米同盟」という言葉が使われ、この言葉は03年10月、05年11月の首脳会談でも強調された。
  この考えに基づいてイラク自衛隊派遣もなされた。これまでの日米安保の「極東条項」から離れ、ついに「日米同盟」が地球的規模に拡大することになったわけだ。左翼は「このままでは日本はアメリカの戦争に巻き込まれる」と言う。確かにこれも一理あるのだ。
  安倍首相(当時)は「集団的自衛権」の行使ができるようにすると言っている。わしはこれに反対しない。「集団的自衛権」の行使は、国連憲章でも認められているのだから、内閣法制局の「保持するけれども行使せず」という見解は異常である。
  自衛隊の派遣先で、共に活動している他国の軍隊が何者かに襲撃された時、見捨てて逃げるような卑怯はできないだろう。他国軍に守ってもらう自衛隊など、みっともなさすぎる。
 しかし、問題は何のための集団的自衛権か?
  米軍と共同歩調をとって「国連」を無視し、侵略に加担するための集団的自衛権になる危険性も十分あることが、今回のイラク戦争で明確になった。親米保守が「国連なんか無意味だ」「国際法なんか役に立たん」と山賊並みの暴言を吐き、「日米同盟さえ盤石であれば、日本の国益は守れる」と力説していたのは、「日米安保」の条文を形骸化させる目的があったのだ!
  その結果がアフガンの未だ続く混迷、イラク泥沼化、6カ国協議でのアメリカの裏切り、北朝鮮の独裁体制支援、核保有容認、拉致被害者放置に繋がってしまった。日米同盟が何一つ日本の国益に結びつかないのだ。
  さらに言うなら、いくら日米同盟を信奉しても、日本にはアメリカの「核の傘」など効いていない! たとえ日本が核攻撃されても、アメリカは日本のために核による報復などするはずがないのだ!
  今、日本は無防備国家である。核攻撃を待っているだけの国である。拉致被害者も放置されたままだ。なのにアメリカの方が先に北朝鮮と「国交正常化」をするだろうと言われている。
  日本は竹島も、尖閣諸島も、北方領土も、主権は侵され放題だ。日米同盟が何をしてくれる? な〜んにもしてれくれやしない! こんな時に「世界の中の日米同盟」などと言ってまだ信じる奴はうすら馬鹿だ!
  政府もマスコミも「日米同盟」という言葉で、「日米安保」には書いてあった国連や国際法重視の日本の立場を放棄させ、自衛隊と米軍の一体化だけを進めるように国民を洗脳していることをわしは見抜いているぞ!
  日本はアメリカへの依存をやめよ! さっさと6カ国協議から離脱して、核武装について政治家が堂々と言及すべきである!

● ミニ解説 ●
  小林よしのり氏の分析はさすがだと思います。「日米安保」を「日米同盟」と呼び変える過程で、さまざまな細工が成されているのはよく解りました。また、そのような細工をした背景に、日本の自衛隊をアメリカ軍の後方支援のためにイラクに派遣するという狙いがあったことも理解できました。しかし、もっとも注目しないといけない事実は、日本がテロや戦争に巻き込まれても、アメリカはその日本を守るために力を貸してはくれないということです。
  もはや私たちは「いざというときはアメリカが日本の安全を守ってくれる」という幻想を捨てなくてはいけません。別な言葉で言えば、次に予定されている台湾や朝鮮半島での米中衝突という構図の中で、日本を戦乱に巻き込み、見殺しにするための準備が、世界支配層によって巧妙に進められつつあると見るべきでしょう。このあたりの分析は当サイトの「なわのつぶや記」でも取り上げていく予定です。
                                      (なわ・ふみひと) 」

http://www.h2.dion.ne.jp/~apo.2012/hitokuchi035.html

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