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社会的存在状況が人間の意識を規定しているということ。
http://www.asyura2.com/07/dispute27/msg/634.html
投稿者 彼岸楼 日時 2008 年 4 月 02 日 11:31:07: njbqC.Mf1PyZ2
 

(回答先: そうですね。言葉としての倫理はあるがそれが人々の行動の規範足りえていないという問題でしょうね。 投稿者 ワヤクチャ 日時 2008 年 3 月 30 日 16:29:54)


 ワヤクチャさん、こんにちは。


 >現に発生してしまった犯罪に関して犯罪者の生まれた時からの精神形成過程を分析する事が是非必要だと考えます。しかし、これは中々なされません。犯罪者は個人として断罪されて犯罪者を生み出した周囲の環境は不問に付されるという事が行われてきたと思います。どんな逆境にあっても立派になった人がいる事を引き合いに出して個人次第だという論理が大手を振って歩いてます。社会のせいにするなと。個人の生まれながらの資質と社会の相互の影響の元に犯罪を犯すような性格が生み出されたという観点をもっと打ち出さなければならないと思っております。永山則夫などのように自ら手記を書いたものなどを参考にせざるを得ないという現状なのかも知れません。しかし、願わくば犯罪者と感情的でない対話をするシステムをネット上で作りたいものです。あるいは犯罪者の関係者との対話などです。

 「人間の意識が彼らの存在を規定するのではなく、逆に彼らの社会的存在が彼らの意識を規定するのである。」(『経済学批判』)。マルクスが発したこのテーゼの本義を我々日本人は戦前・戦後を通じて、如何に正確に受けとめ、どれほど現実の政治に反映することができたのでしょうか。遺憾ながら昨今の様々な反動的傾向の顕在化をみても政治的後退及び政治的貧困は益々酷くなるばかりです。
 勿論、問題解決の一方の担い手たるべき左翼陣営による社会改革論の理論構築がなかなか進捗しなかったことや現実への対応性を欠いた理論であったこと等が原因として挙げられるでしょう。また、一般的には戦前から長らく日本人の倫理意識を規定していた社会的存在性(=天皇制)との関係について、戦後になっても真摯に対峙することがなかった日本人の姿があり、こうした意識構造の改革に着手することがないまま、今日に至っているのが我々の実態ではないでしょうか。

 マルクスのテーゼに出合ったのは高校2年の頃だったと記憶しています。以来、それは私の心(問題意識)を鷲掴みにしたまま手を離すことなく今日に至っています。社会的存在状況がどう自分の意識を規定しているのか、なかなか具体的に見えて来ないために、宗教的教理がもつ絶対性へと志向性の振り子が振られそうになることもありました。規定的素因が定かにならなければ自分自身のことはもとより社会の本質を見抜くことなどは不可能ではないか、そんな言い知れぬ焦りや不安のようなものに駈られもしました。
 しかしながら、何故自分がこの視座を持ち続けたかというと、進歩(=左翼)や保守(=右翼)の別なく、なん人も相対化のプロセスにこそ人間の知的営為の真髄があることを受けいれずにはおかないであろうと云った確信めいたものがあったからだと思っています。

 必ずしも右翼陣営に特徴的な思考傾向を示すものではないかも知れないのですが、伝統的な社会的存在性による意識規定性に依拠し、また、自己の社会的存在性を対象化するなどと考えようとはしない人達が存在するのは世の常ですし、彼等を啓発するのは容易なことではありません。
 それでも、 “個人の生まれながらの資質と社会の相互の影響の元に犯罪を犯すような性格が生み出されたという観点をもっと打ち出さなければならないと思っております。”とあるような見解に人々が至るためには、(おそらくワヤクチャさんの念頭にもあることでしょうが)先ずはマルクスが提示したテーゼに立脚することが必要ではないでしょうか。それに加えて、自身のconatusを省みてそれが如何に社会的存在状況によって影響を受けて来たかを覚ることが、思惟過程(意識)の対象化の契機となるのではないか、そして、このプロセスを以ってして倫理の(再)構築に挑んでいくことが肝要ではないかと考えます。また、それと並行して「想像力」の二相である論理的推理力の練磨と情緒的受容力の熟成を図りながら、より普遍的な行動規範とするべく検証を重ねていかなければならないことは謂うまでもありません。

 Auf Wiedersehen.



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