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下北よ! 原子力と私たち(3)出稼ぎ離散家族に定職(朝日新聞 青森)
http://www.asyura2.com/07/genpatu4/msg/424.html
投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 1 月 09 日 23:21:02: twUjz/PjYItws
 

(回答先: 下北よ! 原子力と私たち(2)「夫倒れ危険性知った」(朝日新聞 青森) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 1 月 09 日 23:18:51)

http://mytown.asahi.com/aomori/news.php?k_id=02000310801040003

(3)出稼ぎ離散家族に定職

2008年01月04日


ショッピングモール「REEV」にある子どもたちの遊び場。日本原燃(JNFL)が資金を出して設けられたものだ。同社の旗印が柱にある=六ケ所村尾駮で


貝塚クリーニング店の作業場には、核燃施設で働く人々の作業服がずらりと並ぶ。「原燃がなかったら、我々は生きていかれないんでないか」=六ケ所村泊で

 42型、ハイビジョンのプラズマテレビが居間で存在感を放っている。地上デジタル放送に備え、昨年8月に買ったばかりの品だ。


 「これも開発のおかげだ」


 六ケ所村泊でクリーニング店を営む貝塚一忠さん(61)が、そう言って顔をほころばせた。


 青森市でクリーニング店を開いていた貝塚さんは、84年に生まれ故郷の泊に戻った。電気事業連合会が、県に核燃施設の立地を申し入れた年のことだ。


 今、日本原燃のほか、核燃関連の企業から依頼される作業服などのクリーニングが仕事の柱だ。受注額は4割以上を占める。関連企業に勤める人たちが個人で依頼するワイシャツやスーツの洗濯を含めれば、半分を上回るという。


 六ケ所の村民は核燃施設が生み出す雇用に多くを頼っている。


 原燃によると、同社の敷地内では1日あたり協力会社の社員が1300人働いている。これだけで約1万1千人の村人口の1割超を占める計算だ。


    □    ■


 原燃の協力会社に勤める夫婦が取材に応じてくれた。


 夫は50歳代。入社前は東海地方の自動車関連企業でほとんど一年中出稼ぎをしていた。下北地方には仕事がなかったためだ。「この辺りでは、それが普通だった」


 40歳代の妻も、海の仕事がなくなる冬の半年間は、夫とともに出稼ぎだった。幼い2人の娘は夫の実家に預けるしかなかった。


 「あのころが、人生で一番つらかった」と妻が言った。


 夫が今の会社に入ったのは17年前。核燃への賛否をめぐり、村が真っ二つに分かれた時代だ。


 入社試験では「再処理の意義とは何か」という課題作文があった。原稿用紙2枚を埋めた。反対派を入社させないためだったと夫は思う。夫は当時から核燃に反対する気持ちはなかった。だが、同僚には、内心を隠していた者もいたと思っている。


 「それでも、仕事にありつくためだからね」


 警備員として気勢をあげる反対派と相対したこともあった。ゲートの向こう側には、知った顔が何人もいた。


 給料は次第に上がった。それが会社勤めのいいところ。長女を短大に行かせることもできた。


 妻は言う。「(事故が)怖い気持ちがないと言ったら、うそになる。でも暮らしていけることが大事。かっこいいこと言っても、お金ですからね」


 成長した2人の娘は今、核燃の関連企業で働いている。


   ■    □


 昨春のこと。


 泊で食堂を経営する松下志美雄さん(52)は、日本原燃の敷地内に弁当を届けに行った。そこで制服姿の知人を見つけた。


 松下さんは驚いた。彼が以前は反対派だったことを知っているからだ。知人は目をそらした。


 「責める気はない。都会だったら他に仕事があるけれど、ここでは選択肢がない」


 今、友人らの集まりで核燃の話題が出ても、その是非をめぐる議論は盛り上がらない。松下さんが水を向けても「もう仕方ないことだ」と言われてしまう。


 核燃関連の仕事をしているから触れてほしくないのだろう――だからそれ以上は聞かない。「聞かない方がいい。人間関係に、ひびが入ってしまうから」


 反対運動が盛り上がった往時を思うと、感慨は深い。


 協力会社だけではない。約2500人の日本原燃社員のうち、214人(昨年11月現在)が六ケ所村の出身者だ。33・3歳、年収650万円。それが原燃のプロパー社員の平均的なプロフィル。年収は県内平均のほぼ倍にあたる。


 村出身のある男性社員はちょうど、この平均像に重なる。


 反対運動は、子どものころに新聞やテレビで見たという記憶しかない。「工場は、そこにもうあるものだと思っていた」と話す。


 入社したのは「地元に就職したかった」からだ。両親も賛成してくれた。新築の自宅で今、2世帯で暮らしている。


   ■    □


 同村尾駮のショッピングモール「REEV」内の一角に、子どもたちの遊び場がある。日本原燃がテナント料を出して設けられたスペースだ。


 昨年末、2人の子どもを連れた若い夫婦がいた。年の瀬の買い物に訪れたという。


 ――お勤めは原燃さんの関連ですか?


 「はい」と、母親は笑顔で答えてくれた。そして付け加えた。


 「この子たちも、原燃さんの子どもたちです」


(小宮山亮磨)

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