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この事件の本質は、金子氏が、旧日興証券を外資に売り渡し、米流経営という名の無責任体質を、日興に蔓延らせた事にある
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投稿者 TORA 日時 2007 年 2 月 05 日 13:08:50: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu137.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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この事件の本質は、金子氏が、旧日興証券を外資に売り渡し、
米流経営という名の無責任体質を、日興に蔓延らせた事にある

2007年2月5日 月曜日

◆マスコミが報じない 日興不正会計処理事件の本質(上) 1月24日 週刊メールジャーナル  
http://www.mail-journal.com/

日興コーディアルグループの不正経理事件で、調査する証券取引等監査委員会や山本有二金融担当相が怒り、証券関係者やマスコミの取材記者が呆れたのは、社員一人の責任にして、自分たちは逃げ切りを図ろうとした金子昌資会長、有村純一社長ら経営陣の無責任体質だった。

 誤解されることを承知でいえば、日興コーディアルが行なった不正な会計処理は、それほど大きな問題ではない。

 日興の孫会社であるNPIホールディングス(NPIH)を連結決算対象とすべきであったか否か――ファンドの売却益を利益に取り込んで決算を粉飾したライブドア事件との連想から、「不正処理」の印象が濃いことは確かだが、この操作を他社株転換債(EB 債)発行にによるリスクヘッジと考えれば、当時の会計基準に則ってもいるわけで、「刑事事件に相当するような悪質な操作」とはいえない。

 もちろん日興コーディアルとしても法的側面を、弁護士や公認会計士を入れて慎重に検討したわけで、たとえ証取委が特捜部を巻き込んで「一罰百戒」を狙ったとしても、立件は難しかっただろう。

 この事件の本質は、証券スキャンダルで「棚ボタ社長」となった金子氏が、旧日興証券を外資に売り渡し、米流経営という名の無責任体質を、日興コーディアルグループにはびこらせてしまったことにある。

 生き馬の目を抜く米シティーグループは、投資銀行部門の日興シティーグループ証券に集中、採算性の低い日興コーディアル証券から手を引いた。 その結果、日興コーディアルグループはどうなったか。同社元経営幹部がこう嘆く。

 「金子―有村体制のやったことは、三菱グループとの縁を切って外資に身売り、リストラに励んで社員のやる気を削ぎ、組織をバラバラにして『オール日興』としての連帯感を失わせたことです。

 その結果、顧客とともに繁栄するという気概、社員の会社への忠誠心、証券市場のメインプレーヤーとしての誇りが失われ、損得勘定ばかりが達者となり、判断基準は法令に違反しているか否かという、わびしい会社になった」

 そうし指適されれば、今回の対応も理解できる。証取委が、昨年12月18日、5億円の課徴金支払を命じるよう金融庁に勧告、それを受けて記者会見した日興コーディアルグループは、子会社の日興プリンシパル・インスツルメンツの担当社員が、「不適切な手続きをしたうえに事実を隠していたため」であり、さらにその決算操作は、「社員がミスを隠す為に書類を偽造したもので、意図的な利益の水増しではなく、組織ぐるみでもない」と、説明した。

 問題はそれが事実かどうかではない。こんな説明が通ると考えられる、経営陣の認識に救いがたい病巣がある。

 おそらく金子会長、有村社長にあったのは、「違法な決算処理に自分たちが関わっていたわけではない」という意識だろう。

 「ルール(法)」さえ遵守していれば、「モラル」を犯しても構わないというのは、堀江貴文被告や村上世彰被告と同じであり、大手三社の一角として、「証券市場の守護者」でなくてはならないという使命感のなさに驚かされる。

 これが金子―有村体制のいう手前勝手な米流経営であり、「いいとこ取り」をする二人は業績連動報酬を採用、豊富なストックオプションも含め、「富を経営陣が山分けする」という経営形態に変えていた。

 経済マスコミの多くは、こうした日興コーディアルの変化に疑問を呈するどころか、個別報酬の開示は透明性を高めるとともに、業績連動は経営陣のやる気を鼓舞するとして、前向きに評価していた。

 だが、結果として日興コーディアルにもたらされたのは、社員に責任を押し付けて恥じない経営陣のモラル低下と、その経営陣が報酬を先取りする子ずるい体質である。

 さすがに監督官庁からマスコミまでの批判に耐えかねて、金子ー有村体制は崩壊したが、事件はこれにとどまらない。

 この体質が事件を誘引したとするならば、「高い報酬を維持しようと利益の上乗せを指示した」という可能性だったのである。それは、両経営者の特別背任にもつながりかねない。

 実際、カネの亡者と化したような金子会長、有村社長が、利益を個人的に取り込もうとしている形跡は随所に見られる。

前号の「不二家事件解説」でも、日興コーディアルの不正会計処理を、経営姿勢の問題として例示したが、その経営姿勢が端的に現れるのが「部下や従業員への責任転嫁」である。

好業績は自らの功績とし、事故や不祥事の責任は部下に押し付ける、こうした“上目遣い”の幹部が経営者に認められ、やがて経営者になると、会社全体に連鎖反応が起きる。

成果反映型の給与体系が行き過ぎても、同じような連鎖反応が起きるが、こ うした会社が、事故隠し、不祥事のもみ消し、見せ掛けの利益計上、粉飾決算などを起こしやすい。その意味では、昨今の企業不祥事は「氷山の一角」といえる。(後略)


◆マスコミが報じない日興不正会計処理事件の本質(下)
http://www.mail-journal.com/

金子ー有村体制が行なったのは、大胆な機構改革とリストラ、資産の売却、 シビアな成果主義の導入である。ベテランも新人も給与を一列に並べ、成功報 酬という果実で尻を叩く。

信賞必罰は悪くないが、そのため社内では会社への忠誠心、仲間との連帯感 が失われ、「自分さえ良ければいい」という利己主義がはびこり、それが結果 的に野村や大和に水をあけられ、振り返るとすぐそこに銀行系証券会社が迫る 業績につながっている。

また企業業績を役員報酬に連動させ、それを開示すると03年度決算で発表。一部マスコミは快挙と報じたが、それは結局、高報酬に理屈づけをしただけであることは、社宅を含むすべての福利厚生施設を売却しておきながら、有村氏自身は会社のカネで、「施設」という名の「社宅」に住んで恥じないところに証明されている。


(私のコメント)
日興証券といったら日本の四大証券会社の一つでしたが、山一證券が倒産して、1月31日付で日興コーディアルグループの上場廃止が決定されました。まさに銀行、証券、保険と金融業界はビックバンの嵐に巻き込まれています。日興グループはすでに外資系証券会社になっていたのですが、シビアな成果主義の経営を取り入れていたのですが、今回の金融不祥事を起こしてしまった。

今回の日興の事件はライブドアの事件によく似ていますが、企業の規模も従業員の数も一桁違うので、与える影響は一桁違う事になる。ライブドアの事件も新興株式市場に大きな影響を与えたから、日興コーディアルもどのような影響があるか分からないが、マスコミはライブドアの時とは違ってあまり報道しない。

しかし事件を考察していけば日興証券が外資に乗っ取られて、成果主義が導入されて、経営モラルが低下して経営者も自分さえ良ければいいと言った無責任経営が蔓延している。小泉構造改革では外資を導入する事で企業の構造改革を進めようとしているが、ハゲタカは美味しいところだけを摘み食いしていってしまう。

ライブドアにしても日興コーディアルにしてもトップの経営者のモラルが低下してはこのような金融不祥事は続発するだろう。野放図な規制緩和と自由競争が行き過ぎれば、結局は企業の体力を低下させて行くだけだ。株式日記ではこの危険性を警告してきたのですが、外資の手先がネットの世界にも沢山いるから気をつけるべきだ。(小泉信者達よ反省しろ!)


◆7割はジャンク、米国企業のお寒い現実 2月5日 神谷秀樹
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20070126/117794/

(前略)
基本的にはこれも、私が本コラムでたびたび指摘している「強欲資本主義」の産物だと思う。日本企業は、もちろんこの悪癖をマネしないことだ。強欲資本主義とは、投資ファンドなどが収益優先主義に走り、投資先の企業を活性化するどころか、逆に食い物にしてしまうことがはびこる姿だ。

例えば、投資した企業に多額の借り入れをさせて、その資金を自分たちのフィーとして徴収して、自分たちはさっさと売り抜けてしまうといったやり方などは、以前の記事で紹介した通り。なぜこうした“悪行”がまかり通るかというと、

 1つは、借り入れの方が資本調達に比べて、コストを抑えられるからだ。借り入れによって発生する利払い費用は収入から控除されるので利益を増やすが、配当は税引き後利益から配当する。このため、借り入れの方が手元に残る資金は多くなる。

 このメリットを利用して、レバレッジド・バイアウト(相手先資産を担保にした借り入れによる買収)に投資するファンドは、M&A(企業の合併・買収)の際に投資リターンを高めるため目いっぱい借り入れる。

 ファンドの投資家も世界的に低金利が続き、少しでも金利水準の高い債券に投資しようと考え、資金を供給する。その結果、資金を潤沢に持つファンドが急増し、M&Aが拡大する。そのM&Aの当事者の中には、ファンドに食い物にされるところもある。

 投資銀行は借り入れ余力がある企業にはドンドン借りさせ、他企業を買収させ、取引が起こるように仕向ける。例えば、最近ではこれまでほとんど借り入れをしてこなかったハイテク企業にまで借金をさせている。一言で締めくくるならば、企業経営者は株価の急速な上昇を欲し、投資家も高利回り(欲)のために、節度(慎重さ)を失って信用リスクを取っているのだ。

 もちろんファンドだけが欲にまみれているわけではなく、投資先の事業会社にも改善点はある。事業会社の経営者も1株当たり利益や高配当を重視するあまり、借入金を増やして、自社株買いや配当しているケースもある。

 そうした企業の経営者は格付けより、株価を重視しているが、それは株主のためだけではなく、株価が上がればストック・オプションの価値が高まる、といった動機もある。これもジャンク債を増やしている要因に挙げられる。

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