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【3月の日本債券】 長期金利は好需給で1.6%台か、米景気の見極めも (ブルームバーグ)
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投稿者 愚民党 日時 2007 年 3 月 01 日 18:21:52: ogcGl0q1DMbpk
 

【3月の日本債券】長期金利は好需給で1.6%台か、米景気の見極めも (ブルームバーグ)

2007年3月1日(木)17時09分

3月1日(ブルームバーグ):3月の債券市場では長期金利が1.6%台を中心に推移する見通しだ。日本銀行が2月に追加利上げを実施したことで、市場では次回利上げは早くとも夏場以降と観測されるなか、国債大量償還に伴う需給改善期待や米景気の先行き不透明感などが、国内長期金利の安定を促すとの見方が有力。ただ、日銀が金利正常化に意欲を示しているだけに、金利低下余地も限定的とされており、10年債利回りの1.5%台定着は困難ともいう。

10年債は1.6%台中心、レンジ1.55%−1.80%

今月の新発10年国債の利回り推移に関して、市場関係者の間では1.6%台での推移が中心とみられており、月間レンジについても1.55−1.75%程度との予想が多数を占める。2月末には2006年12月27日以来の1.6%割れを記録しており、外部環境次第では1.5%台半ばまで金利低下余地が広がりそう。

2月後半には世界同時株安の進展や、これを受けた米金利の低下に後押しされる格好で買いが膨らんだ。米国はじめグローバル市場の株価が再び動揺する場面では、国内債市場でも金利の下押し圧力が強まる公算が大きい。

もっとも、日銀が昨年3月に量的緩和を解除して以降において、10年債利回りはおおむね1.6−2.0%のレンジを形成。この間の下限は12月末につけた 1.565%にとどまっており、市場では1.6%が節目として強く意識されている。

実際、「今月の金利見通しとしては低位での推移となろうが、利上げ実施後のレベルとなると低すぎる感もあり、10年債の1.5%台は売りのターゲットだとみている」(みずほコーポレート銀行資金証券部・岩松登次長)との指摘もあり、株価の一段の動揺などがなければ1.5%台定着は困難だという。

日銀7カ月ぶりに利上げ、次回は夏以降か

日銀は2月21日に開催した金融政策決定会合において、政策委員の賛成8、反対1の賛成多数で、無担保コール翌日物金利の誘導目標を年0.25%から年0.5%に引き上げた。昨年7月にゼロ金利政策を解除して以来の追加利上げとなり、翌日物の誘導目標は1998年9月に0.25%まで下げて以来の水準とした。

今回の日銀の決定前の市場の織り込みは五分五分だった。福井俊彦総裁は1月会合での利上げ見送りについて「強弱さまざまな経済指標を見極める必要」があるとしていたため、その後に昨年12月の指標がいまひとつであることが明らかになると、今回も利上げは困難ではないかとの見方も根強かった。

こうしたなか、昨年10−12月期の実質国内総生産(GDP)が、前期比年率4.8%成長と市場予想から上振れたことを受け、日銀は利上げにこぎつけた感もあるが、次回利上げは夏場以降との見方が一般的だ。

日銀は今回の利上げ実施にあたり、(1)蓋然(がいぜん)性の高い景気・物価シナリオの点検(=第1の柱)、(2)リスクシナリオの点検(=第2の柱)という「2つの柱に基づく点検」を行ったが、今後は消費者物価(CPI)の前年割れの可能性などから利上げのハードルが高まるとみられている。

米金利にらみの展開、米国景気に不安

債券市場のテーマが金融政策離れを起こすなか、ここ最近は米金利の影響を受けやすいだけに、米国景気の動向や金融政策の見通しからは目が離せない。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は昨年6月にフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5.25%に引き上げたが、その後は5回連続で同水準に据え置いている。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は、「景気が年央あたりに幾分か力強さを増すという見方は妥当」と述べており、市場ではしばらく金融政策が据え置かれるとの見方が多い。

ただ、06年10−12月期の米国内総生産(GDP、年率)改定値は、実質ベースで前期比年率2.2%増加と、速報値の同3.5%増から下方修正されるなど、景気減速のシグナルが見え始めたのも事実。

市場では、「景気に陰りが生じれば5月ころから金融緩和。その際には米 10年債利回りは4.4%台前半に向けて弱含みとなり、円金利にも低下プレッシャーをかける」(三菱UFJ証券・石井純チーフ債券ストラテジスト)との指摘もあり、国内の金利高を抑制する要因になりかねないという。

米国の長期金利は昨年12月以降にじり高となり、今年1月末に住宅市場の底入れ観測などが売り材料視されると、一時は4.9%乗せ目前まで売り込まれる場面もあった。しかし、2月に入ると一転して金利水準を切り下げており、世界的に株価が波乱含みとなった27日には4.5%割れを記録していた。

3月も好需給を堅持か、来年度の仕込みも

追加利上げ実施まで時間的な猶予がありそうとの見方のもと、3月も好需給が維持される見通しであることにも関心が向かい始めている。

昨年12月の金融政策決定会合以降に、市場では利上げをめぐる憶測が浮上しては消える展開となり、その間に大方の投資家は新規購入を手控えてきた。

さらに、利上げを受けて金利が一時的に上振れる局面があれば、そこで押し目買いに動こうとした向きも多かったが、前月の利上げに前後するタイミングからはほぼ一方向に金利低下をたどる展開となり、結果的に債券残高の積み増しは十分でないとの見方が有力であり、3月の償還資金を来年度の運用に振り向ける狙いで徐々に資金がにじみ出る公算が大きい。

実際、「3月は利付国債の発行が6.5兆円に対して、償還は8.8兆円もある。毎月の輪番オペと財務省買入消却での1.4兆円の吸収を考慮すると、市場へのネット供給はマイナス3.7兆円で、2月の5.5兆円からは9兆円程度も減る見通し」(UBS証券資金債券・金融商品本部・道家映二チーフストラテジスト)だといい、償還見合いの資金が流入する可能性が出てくる。

このため、市場での償還対策が金利上昇圧力を吸収したり、相場材料次第では金利低下を進展させたりする場面もありそうだ。

2月の金利は1.7%中心、月末に下振れ

2月の10年債利回りは1.7%を中心にもみ合いとなり、利上げ実施後に買いが優勢となると、月末にかけて大きく下振れする展開となった。

月初こそ1.6%台後半で取引を始めたものの、すぐに小口の売りで1.7%台に水準を切り上げた。その後、06年12月の機械受注が予想比弱めの内容となると、9日には1.69%まで低下する場面があったが、月央以降に株価が切り上がると再び売り込まれ、さらに昨年10−12月期の実質GDPが事前予想を大きく上回ると、15日には月間最高水準となる1.75%をつけた。

その後、日銀の利上げをめぐって市場の見方が二分されると、短中期ゾーンにおいて取引が手控えられたものの、長期ゾーンは米金利低下を手がかりに 1.7%台前半で安定。21日には7カ月ぶりに利上げが実施されたが、市場で当初に期待された押し目のないまま、同日のうちに1.7%の大台を割り込み、その後もじりじりと水準を切り下げた。月末の28日に一時は1.59%まで低下幅を拡大させ、結局は1月末と比べて6.5ベーシスポイント低い1.63%で引けた。

市場参加者の3月の金利見通し

◎みずほコーポレート銀行資金証券部・岩松登次長
10年国債利回り=1.55%−1.70%
「金利水準をやや切り下げての推移。3月は好需給が続くので大きくは売
り込まれにくい。きのうの取引では短いゾーン中心に売りが膨らんだが、現時
点では株価動向次第としかいいようがなく、株価の不安定な状況が続いた場合
にじりじり買われる展開もある。ただ、利上げ後の金利となるとどうしても低
い感があるため、一段と買われるかどうかとなると慎重にならざるを得ない」

◎三菱UFJ証券・石井純チーフ債券ストラテジスト
10年国債利回り=1.55%−1.75%
「株価動向次第か。10年金利の1.5%台は需給要因による下振れ水準であ
り、世界的な株安に歯止めがかかってくれば、金利は現状水準からは反発する
流れではないか。10年債の1.6%は大きな分水嶺であり、金利正常化がスター
トするなかで1.5%台定着は困難。一方、米株続落で経済が変調を来たすのが
リススクシナリオで、その場合には金利水準を切り下げることも考えられる」

◎バークレイズ・キャピタル証券・小林益久チーフ債券ストラテジスト
10年国債利回り=1.55%−1.75%
「米国金利にけん引されやすい。米国で足元の住宅部門に関する市場の認
識は弱気すぎの感もあり、企業業績や消費がそれなりということであれば、現
在の金利低下が行き過ぎの可能性もある。もっとも、こうした見通しに反して
米国で金利低下基調が続くのであれば、国内市場はもともと好需給であるだけ
に、期末で動きづらいタイミングながらしっかりの動きが続くのではないか」

◎みずほ証券・落合昂二シニアマーケットアナリスト
10年国債利回り=1.55%−1.75%
「相場は前半しっかりだが持続性は疑問。ここにきての内外株価の不安定
化、次回の利上げは夏以降といったコンセンサス、国債大量償還をはじめとし
た好需給が、足元の債券買いの3点セットになっている。ただ、需給要因は月
初の段階である程度ははく落するため、その後は景気の堅調ぶりや緩やかなデ
フレ脱却を反映し、金利低下に一巡感が出て徐々に戻す展開だとみる」

◎富国生命保険・桜井祐記財務企画部長
10年国債利回り=1.60%−1.80%
「金利低下の余地は乏しい。利上げというイベントが終わったことを受け、
足元では来年度用の運用で買いに動いている向きもいるが、基本的に景気の良
い状況に変化はないとみている。10年債の1.6%前半ということになると金利
反転のリスクが大きく、今月を見渡しても強めの指標が出てくるようだと
1.8%台も考えられ、むしろ為替の円高局面での外債購入に妙味を感じる」

(10年国債の予想レンジは2月28日に集計しています)

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 赤間信行 Nobuyuki Akama

http://money.www.infoseek.co.jp/MnJbn/jbntext/?id=01bloomberg13a7BipQ3C9WUc

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