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これがサブプライムローンの実態・貧乏な人への間違ったお金の貸し方【FINANCIAL TIMES】
http://www.asyura2.com/07/hasan49/msg/700.html
投稿者 ダイナモ 日時 2007 年 3 月 27 日 23:14:41: mY9T/8MdR98ug
 

http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20070323/121617/

 「金持ちはますます金持ちになり、貧乏人はますます貧乏になる」。この古い諺の正しさを確かめたければ、米国の住宅市場を見てみることだ。ウォール街の気前の良いボーナスのおかげで、ニューヨークの裕福層向けアパートや住宅の価格は依然高騰を続けている。一方、黒人やラテン系米国人の多くが住む貧しい都市部では、悲惨なことが起きている。

 先頃、世界の株式市場が揺らいだ。サブプライム住宅ローン(信用力の低い人を対象とした高金利型の住宅ローン)市場の崩壊が米国を景気後退に引きずり込み、世界経済の成長を鈍らせるという懸念が広がったためだ。ニューセンチュリー・ファイナンシャルをはじめとするサブプライム住宅ローン企業は苦境に陥っている。金利が上昇する一方で持ち家の価値が下落する中、借り手の多くがデフォルト(債務不履行)したからだ。


「自分も不動産を持てば儲けることができる」

 ごく最近まで私はサブプライム住宅ローンについて聞いたことがなかった。そこで多少の時間を割いて、それがどんなものなのか調べてみた。以下が私の聞いた話である。

 結婚していて子供が2人おり、低賃金の仕事、例えば学校の用務員の仕事をしている男性を想像してもらいたい。2004年の話である。アパート住まいの彼は、米国の住宅ブームのさなか、不動産価格と賃貸料が急上昇するのを指をくわえて見ていた。そして彼は生まれて初めて、自分も不動産を所有することで儲けることができるはずだと思い立つ。

 が、彼は自分の取引先銀行には赴かない。以前、支払いが滞ったことがあり、恥をかかされるのが嫌だったのだ。代わりに、友人の1人がローンを紹介してもらった住宅ローンブローカーの事務所に足を踏み入れる。そして、給料は高給とは言えないし貯蓄額もゼロに等しいが、家を買いたいと申し出る。「問題はありませんよ」とブローカー。「どうぞおかけ下さい」。


「最初にお金を用意する必要はありません 悪くないでしょ」

 「あなたの信用履歴は良くないし、収入も高くありませんが、我々の方でそういった点にはすべて対処できます。まず決めなければならないことは、どんな種類の住宅ローンがご希望かということです。昔はみんな30年固定金利ローンを選んでいましたけど、ひょっとするとあなたの場合、最初は低額の支払いで始まるローンがお気に召すかもしれません。家具を買う必要もありますし、ペンキも塗らないといけないでしょう。低額で始まるローンなら、2〜3年ほどは多少の余裕ができますよ」。

 「収入の件に関しては、ご心配には及びません。わざわざ書類を用意しないでも、ただ、収入があると私どもにおっしゃって頂くだけで結構です。多少の手数料はかかりますが、それも全部ローンに組み込みますので、最初にお金を用意する必要はありません。月々の返済額はこちらのようになります。いかがでしょう、悪くないでしょう? こちらにサインだけで結構です。こちらにも。おっと、こちらにも。銀行の方はお任せ下さい」。

 以上のストーリーがもし不吉に思えたなら、まさにその通り。我らの用務員が手にしたのは俗に「exploding Arm(直訳すれば爆発する腕、Armは変動金利型ローン=adjustable-rate mortgage=の頭文字)」と呼ばれるローン形態で、その言葉の響きの通り、痛みをもたらすものだ。2004年当時は短期金利が低かったため、最初の 2年間の金利は7%に固定された。しかし、彼は固定資産税の払いを延滞することになった。銀行が月々に徴収するという慣行に従わなかったせいである。


「問題ありません。こちらにサインだけで結構です」
 
 「問題ありませんよ」というのが、彼が翌年ブローカーを再び訪ねて自分の窮状を打ち明けたときの言葉だった。「またお目にかかれて幸いです。賢明な買い物でしたよ。あの家は今や資産価値が上がっていますからね。ローンの借り換えをするだけで、おっしゃった支払いはある程度賄えます。こちらにサインだけで結構です。こちらにも。おっと、こちらにも」。

 2006年までには彼の住む都市の住宅価格は下がり始めていた。そしてその年の半ばにローン返済の条件が再設定された。6%の固定金利が10%に上昇し、そのうえ、さらに12%になる見込みとなった。彼のArmはついに爆発した。彼は支払いに窮してブローカーの元に舞い戻ったが、今回ばかりは温かい出迎えは受けなかった。持ち家にはもはや、再びローンの借り換えができる資産価値がないのである。

 さよなら、我が家よ。彼の住宅ローンの信用リスクを切り刻み、様々な層の債券投資家に販売していた住宅ローン証券化投信がローンを実行した銀行に連絡し、家を差し押さえるよう告げる。家の窓に板が貼りつけられ、競売に付される。その結果、ただでさえ下がっていた同じ通りの住宅の価格が一層押し下げられる。


人の“さが”とカネへの欲にまつわる哀れな話

 結局のところ、これは人のさがとカネにまつわる哀れな話である。ブローカーの方は、我らの用務員に固定金利型ローンではなく変動金利型住宅ローンを選ばせ、さらに収入を自己申告させることで、より高額の手数料を手に入れた(収入を証明せずに自己申告すると、高い金利を払わされる)。銀行の方は、税の支払いの仲介を怠ることによって、彼がローンの3%の前倒し返済を迫られる可能性を高くした。

 住宅価格が上昇を続ける間は、我らの用務員がローンの借り換えに迫られるたびに、住宅ローンブローカーと貸し手(それにローンの証券化を引き受けたウォール街の大手銀行)は当該住宅から資産価値を引き出すことができた。実のところ、彼らは用務員のローンが返済困難であること、彼がローンを組み替えることに大きな利害を有していた。信用リスクは証券化によって分散されており、彼らは手数料を一度ならず懐にすることができた。

 しかし、不動産市場が下落した時、心地よい音楽も終わりを告げた。ここに検証すべき数字がある。2005年に黒人に提供されたローンのうち約 52%がサブプライムローンで、そのうち80%が上述の変動金利型ローンだった。また、サブプライムローンのおよそ70%は、自分たちが助言した借り手に対して何ら受託者責任を有していないブローカーによって扱われたものだった。


ローン返済に窮して家を失う家庭220万戸

 ローン提供機関でもある信用組合セルフヘルプのCEO(最高経営責任者)、マーティン・イークス氏は、ローン返済に行き詰まり、差し押さえで家を失う恐れのある家庭は220万戸に上ると試算する。これは米国史上最大のアフリカ系米国人の富の喪失となる恐れがあると同氏は考えている。借り手がより適切な助言を受け、より適切なローンを組んでいれば、大部分は避けられた喪失だ。

 返済不能の可能性の高さから、貧しい人々が裕福な人々より多めにローンを払わなければならないのは世の常である。貧しい人々に必要な筋の通った助言も、当然、コストとして手数料に上乗せされる。ローンの利用者たる人間の側も、自らの苦境に責任なしとは言えない。だが、米国の住宅ローン市場で起こっていることを仔細に見れば、「買い手責任」を強力に主張する人さえ、暗澹たる気持ちにならざるを得まい。(John Gapper)

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