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http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003015&sid=asoYVqaDEzKQ&refer=jp_europe
ダイムラー：クライスラーをサーベラスに売却へ−55億ユーロ（３）
５月14日（ブルームバーグ）：ドイツの自動車メーカー、ダイムラークライスラーは14日、米部門クライスラーを米投資会社サーベラス・キャピタル・マネジメントに55億ユーロ（約8960億円）で売却すると発表した。米部門の黒字化に向けた９年に及んだ努力を断念する。
ダイムラーの資料によれば、サーベラスはクライスラーの80.1％を取得する。残りの19.9％は引き続きダイムラーが所有する。クライスラー売却は７−９月（第３四半期）に完了する予定。クライスラーは新会社「クライスラー・ホールディング」として生まれ変わる。
ダイムラーのディーター・ツェッチェ最高経営責任者（ＣＥＯ）は、クライスラー部門の再編に取り組んだものの黒字化することはできなかった。同ＣＥＯは資料で、「われわれはダイムラーとクライスラー双方にとって、最大の価値を生み出す解決策を見いだしたことを確信している」と述べた。ダイムラーは社名から「クライスラー」を外す。
14日のフランクフルト株式市場では、ダイムラーの株価は一時、4.73ユーロ（7.8％）高の65.34ユーロを付けた。現地時間午前10時47分（日本時間午後５時47分）現在、6.5％高となっている。ツェッチェＣＥＯがクライスラーの将来について「あらゆる選択肢」を検討することを明らかにする前日の２月13日以来、ダイムラー株は31％上昇している。
サーベラスの拠出金
サーベラスがクライスラーに拠出する資金のうち、50億ドル（約6010億円）が工業部門、10億5000万ドルが金融サービス部門に投入される。ダイムラーはクライスラーへの融資４億ドルを含め６億5000万ドルを支払うことになる。高級車部門メルセデスとの既存プロジェクトは継続し、事業プロジェクトを話し合うために、経営陣の代表らで構成する共同委員会が立ち上げられるという。
ＳＥＢアセット・マネジメント（フランクフルト）で13億ユーロ相当の運用を担当するユルゲン・メイヤー氏は、「ダイムラーが支払わなければならない金額は、懸念していたよりずっと少ない。キャッシュフロー（現金収支）に注目することが非常に重要だ」と述べた。
全米自動車労組（ＵＡＷ）のロン・ゲッテルフィンガー委員長はダイムラーの発表資料で、クライスラー売却を支持すると表明した上で、サーベラスによる買収が「ＵＡＷ組合員、クライスラーグループ、ダイムラーにとって得策」だと指摘した。クライスラーに関連した年金・医療コストは新会社が引き継ぐ。
クライスラーは米市場の販売台数で、米ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）と米フォード・モーター、トヨタ自動車に次ぎ４位に転落した。ダイムラーベンツは1998年にクライスラーを360億ドルで買収した。
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