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米国経済の行方  【在野のアナリスト】
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投稿者 愚民党 日時 2007 年 5 月 20 日 00:32:42: ogcGl0q1DMbpk
 

2007年05月19日

米国経済の行方

米国ではダウが13556.53ドル、S&P500指数が1522.75となり、2000年3月につけた最高値、1527.46まで後一歩と迫りました。またハイテク銘柄の多いNASDAQも2558.45と、高値圏で推移しています。米国では企業業績が予想以上で、期初に一桁台と予定された増益率も、発表を終えてみればほぼ2桁台に届きそうな勢いです。

中国の個人投資家が銀行を通じて外国株を買うことを許可されたことを受け、過剰流動性相場のラストランナーが登場するとしましたが、もっと手強い相手が米国で現れ始めています。以前から米国では、FRBに対して政策金利の引下げ期待が強いですが、企業業績が好調なことを受け、米国企業の格付けが上がったことにより、安い金利で企業が資金を調達できる、好循環が生まれています。
つまりここでFRBが政策金利を引き下げたりすれば、更に米国では低い金利で資金を調達できることになり、それが世界経済に対する本当の意味でのアンカーの役割を果たすのではないか、そうした懸念が芽生え始めました。すでに米国では企業買収が活発ですが、これらもそうしたマネーフローが生み出しています。

米国のマクロ経済指標はマチマチであり、インフレさえなければ、確かに政策金利の引き下げを議論してもおかしくありません。サブプライムローン問題を懸念し、バーナンキ議長も度々言及していますが、個人に関する分野は悪化しています。ただ企業の雇用は堅調なので、消費などの影響も軽微にしか表れず、こうした点が斑模様の経済指標となっています。
現在の経済学の主流は、誘導金利を調整することにより、インフレ抑制を目標とするシカゴ学派です。しかし金利の調整を図る上で、マネーフローも考慮に入れないと結局バブルを生み出します。FRBは前々回から金利変動をインフレ懸念から、利上げ、利下げの両天秤に変更しました。ただ、そこにマクロ経済指標だけではない、マネタリーベースの問題を加味することも必要となるでしょう。

米国では資金が溢れることにより、絵画市場でも価値の無いものが価値を持ち始め、高値で取引され始めているそうです。ここで政策金利を引き下げれば、確実にバブルの方向に足を踏み出します。それが世界経済に対して、もしかしたら最大の懸念になるかもしれません。一時のバブルは結果的に、最悪の影響しか残しませんからね。
そんな中で、日本には世界に溢れる過剰流動性の、ほんの少ししか流れてきません。もうこれは仕方のないことです。金利が低く、為替で負けるこんな市場に世界が資金を振り向ける必要もないでしょう。今は日本以上に魅力的な市場が、世界には溢れています。最近、やっと円安を善しとしない論調も増えてきましたが、日本が真に世界から注目されるには、国内を強化するしかないのだと考えています。輸出企業が恩恵をもたらさない今のままでは、世界経済が鈍化する時にはきっと日本も引き摺られるだけなのでしょうね。


http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/

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