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米ダルトン：委任状勧誘を開始、フジテック買収防衛策の廃止狙い(２)
５月28日（ブルームバーグ）：米投資顧問ダルトン・インベストメンツは、投資先フジテックが導入した買収防衛策の廃止を目指して株主委任状の勧誘を開始した。取締役が恣意的に防衛策を発動できる余地が大きく、保有株を自由に売買できる株主の権利が損なわれるとしている。株主の委任状勧誘行為は最近相次いでいる。
佐野順一郎ダルトン社長は25日のインタビューで、フジテック株主の2000弱の法人・個人に同日以降に委任状勧誘通知を送付すると述べた。フジテックが６月27日の定時株主総会で承認を求める買収防衛策への反対票を集め、議案否決を目指す。フジテックは11日の取締役会で防衛策を導入、総会で改めて承認を得るとしていた。
フジテックの防衛策は、株式20％以上の取得を目指す投資家に買取前に情報開示求める事前警告型。発動で取締役が強い権限を持っているとダルトンは批判している。ダルトンはフジテック株15％を保有する筆頭株主。
東京鋼鉄の株主いちごアセットマネジメントは大阪製鉄との株式交換に反対する委任状を集め、２月の東鋼鉄臨時総会で議案を否決した。米系スティール・パートナーズはアデランスの防衛策否決を狙い委任状を集めた（結果は失敗）。楽天は現在、ＴＢＳ株主総会での役員選任を目指して委任状を勧誘している。
佐野社長は委任状集めについて「フジテックは個人投資家が少なく楽観できない」と述べたが、取締役側に防衛策撤回を働きかけ続ける。英ザ・チルドレンズ・インベストメントは中部電力と電源開発に、米フルサ・オルタナティブ・ストラテジーズがノーリツに６月総会での増配を要求中で、「物言う株主」の動きが活発だ。
ダルトンの委任状勧誘開始についてフジテックは28日、「買収防衛策に反対するという表明をしたのは認識しており、会社としてのコメントを近々発表する」（楠木成則・広報室長）とコメントした。
フジテック株は、前週末比２円（0.2％）高の844円（午後２時１分現在）。
記事についての記者への問い合わせ先：東京 上野 英治郎 Eijiro Ueno e.ueno@bloomberg.net 松井 玲 Akira Matsui akmatsui@bloomberg.net
更新日時 : 2007/05/28 14:09 JST
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003017&sid=ar7cvVfQYDRE&refer=jp_japan
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