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植草氏とあい並ぶサムライ・エコノミスト・菊池英博氏著「実感なき景気回復に潜む金融恐慌の罠」を推薦する!! = 神州の泉
http://www.asyura2.com/07/hasan51/msg/345.html
投稿者 ダイナモ 日時 2007 年 7 月 21 日 19:41:56: mY9T/8MdR98ug
 

http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2007/07/post_2b8c.html

あと二ヶ月少しで郵政公社が完全民営化に向けてスタートすることになる。私は経済学については無学に近いが、それでも小泉政権が発足してから、一庶民として、この総理大臣が標榜し、政策として実行し始めた構造改革がきわめて悪質なペテン性を持つことに気が付いていた。それは植草氏のようにエコノミストとしての冷徹な読みや洞察力から発したというものとはまるで違っていて、五十年を生きた自己の生活実感や、社会とのかかわり、経験則などから得た、言わば直感に近いところから判断できたと言える。

 小泉純一郎前総理の構造改革の説明は、路地で木箱に立ち、「ガマの油売り」をやる大道芸人の口上を聞かされているようなものだった。ワンフレーズ・ポリティクス、劇場型パフォーマンス、あれかこれか、白か黒か、良いか悪いかの典型的な二項対立による目くらまし、彼は政治家の頭目にあるまじき下品な物言いとやくざ的な押しの強さで国民を幻惑した。小泉首相の強引野蛮な牽引力を経済と金融の両面から最大限にバックアップしたのが竹中平蔵前金融相であった。この二人が中心となり、米国の年次改革要望書に従って行なった構造改革は、我が国特有の社会システムを滅茶苦茶に破壊してしまった。

 通常、腐った体制破壊の後に、あらたな創造がなされる過程(シュンペンターの言う創造的破壊)なら歓迎もするが、彼らの行なった“構造改革”という破壊行為は、国民の幸福の追求という原理原則を根本から突き崩す野蛮なものであった。単純な官僚有害論と、 我慢をすれば未来は明るいという幻想を振りまくいわゆる「米百俵の故事」を旗印に彼らは日本の構造を破壊する作業に邁進した。その結果、政策の誤りによる経済苦による自殺者は減るどころか年々増加し、倒産件数はうなぎのぼりとなった。また、不可逆的な経済格差や教育格差が社会を深刻な状況に追い込んでいる。

 これに一石を投じたきわめて良心的な経済学者がいた。植草一秀氏である。彼は小泉政権発足時から、そのマクロ的政策の破壊的要素に気が付いて、果敢に異を唱えていた。しかし、テレビやその他のメディアは植草氏の言説をほとんど無視した方向に誘導し、竹中経済路線を錦の御旗のように徹底的に持ち上げた。メディアは判を押したように植草氏のような誠意あるケインズ学派を駆逐してしまった。しかし、植草氏はめげずにこの売国政権を糾弾し続けたのである。彼はこの詐欺的政権のマクロ政策の誤りを指摘するに止まらず、りそな銀行にまつわる一連の動きの中に、金融相と銀行関係、そして外資の意向が働いた大掛かりなインサイダー取引疑惑を読み取ったのである。そしてその関係者を洗いざらい取り調べることを提言した。これが売国勢力の逆鱗に触れて、植草氏は国策捜査に陥れられたのである。

 皆さんも考えて欲しい。今の世の中に大塩平八郎のように民を心底思う為政者や学者が何人いるかということを。ほとんどいないことがわかるだろう。植草氏のように国民の幸福追求と経済の大道に立って政策提言ができる有識者が何人いるかとあらためて考えると、ひしひしとこの日本に絶望感が湧いてくるだろう。ほとんどの有識者は米国という巨大なリバイアサンに睨まれただけで萎縮し、むなしくこの潮流に流されて行くだけである。中には竹中平蔵氏のように意識的にアメリカの走狗に成り果て、国家構造の破壊に精力を出している者も多くいる。学者は学者で定見を持たず、時の政権にただなびいて保身をはかる御用学者が目立つ。典型的なお人が小泉政権の子飼いみたいな感じがする松原聡氏であろう。

 しかし、ここに来て、植草氏と並ぶきわめて良心的なエコノミストが貴重な本を出版した。その本のタイトルが「実感なき景気回復に潜む金融恐慌の罠」である。これを上梓した方が、国際金融専門の菊池英博博士である。この人の経済学者としての憂慮の念は凄まじいものがある。彼の言いたいことの中心が、小泉氏がやらかした日本史上、最大の悪行である郵政民営化なのである。菊池氏は言う。郵政民営化は日本の経済システムを崩壊させると断言している。金融の専門家だけあって、この本の内容は緻密に学問的に日本金融の危機を説明している。

 郵政民営化による郵政公社の株式会社化がスタートし、「かんぽ生命」、「郵貯銀行」を国際市場に開放した場合、長短期金利上昇で、我が国の金融システムが崩壊に瀕するという論旨をきわめて明確に説明している。この本は経済の玄人の目で見ても、高度な説得力を持ち、私のような経済音痴が見てもそれなりに頷ける箇所が多々ある。ただの小泉手法が憎しとは別個の客観的な知的冷静さで本邦の置かれた危機が余すところなく説明されている。みなさんにも是非読んでもらいたい。私はこの本が出版される一月前に、菊池英博先生の講演を拝聴した。聴き終えてから、感動した私は、先生のところに行って、「このままでは日本が崩壊します。先生頑張ってください!!」と思わず言った。そうしたら菊池先生は私の肩を両手でがしっとつかんで、「何を言うんですか、頑張るのはあなたですよ、みなさんですよ」と力強くおっしゃった。

 ここにも植草氏と同様に無私の精神で邁進している学者がいる。今の日本の真の危機は金融的危機なのである。猛禽のような国際金融資本の猛攻にあって、それに対応する知的防衛策と精神がまだできていないことが真の問題なのだ。この防衛システムを確立し、日本が海外からの金融的浸潤にきちんとした防壁を作ることが肝心である。そのためには植草氏や菊池氏などの英知が生かされなければならない。日本版のエクソン・フロリオ条項を早急に設置する必要がある。しかし、何よりも10月に差し迫っている郵政公社の分割化、株式会社に最大の注意を払うことだ。郵政民営化は我が国の歴史上、最大のペテンなのである。郵政民営化という国家的な詐欺の雛形になったのが、りそな銀行の国有化である。植草氏が指摘したりそなインサイダー取引に暗躍した勢力もまた、郵政民営化の雛形になっているのだ。

 つまり、郵政民営化が解禁されて外資の国富収奪が始まる時、りそなで暗躍した奴らが桁違いの暴利をむさぼって我が国を三等国(這い上がれない貧乏国家)に導くのである。とりあえず、心ある国民は参院選で売国自民党を勝利させてはならない。

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